ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

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風呂敷(418)2017皐月

2017-05-22 14:08:53 | パソコン画
風呂敷(418)2017皐月   17-05

先週行った裏磐梯で描いたばかりのほやほや。
浮世絵の鯉を使いました。


今ブームになっている若冲ですが 彼はずっと前から好きな画家です。
一般的に名画と言われる絵はあまり好きではありません。
特に風景や植物は ありのままを見るのが一番きれいだと思ってます。
写真もしかり。
路傍に咲くたんぽぽの美しささえ 絵には現す事できない。
そう思ってました。
美しいものは自分の目で見た一瞬が全て。
それは持続できる美ではない。
絵でそれを持続させようなんておこがましい。
間違っとるわ~…と思ってます。

パソコン画を始めた10年ほど前 とある投稿サイトのインタビューで
「好きな画家は伊藤若冲」と答えていました。

若冲はちょっと奇矯な絵でインパクトあります。
美しいと思う絵ではない。
どっちかというと、デザイン画に思えます。
しかも私から見ると「人に見てもらいたい」「人に認めてもらいたい」感が全く
感じられない絵でした。

自分の為にだけ描いている、自分が楽しむために描いている…そういう
気がしたので、そこが気に入ってました。
職人に近い、あるいは精神的に病んでいるほどの執拗さで描かれた絵は
絵というより仕事人の仕事に近い…だからデザイン画に思える。
とにかく好ましい作家でした。

今回 澤田瞳子の「若冲」という本を読んでめっちゃ気が重くなった。
これはもちろん筆者からの視線です。
本当のトコはどうなのかわかりません。
本では若冲が追い立てられたように苦悩の内心を絵に表わしているのを
書いています。
院隠滅滅の精神状態も。
そうなのか~??

私、思ってました。
京都の八百屋の大店の長男が稼業を弟に譲って
好きな事(絵)三昧に暮らしている。
金持ちの能天気息子のしょうもない道楽モノ。
絵で食べているわけではないし、生活も実家が金持ちなのであくせくする
必要もないから、本道なんぞにとらわれず、自由奔放な絵を描いているんだ。
…いいなぁ、この能天気さ。
どこか、私に似てるかも?なんて…。
違ったのか?

次に安部龍太郎の「等伯」を読みました。
こっちも…凄い。
人は絵を描く為にこんなにも七転八倒するもんなんでしょうか。
命を削るような作業の数々…やってられんわ~。
どこにも楽しい要素がない!

次に狩野永徳の本も読みました。
彼は絵を描き続け…過労死です?!

あ~ぁ、私は「絵を描くのが好きな素人」でホントよかったわ。
絵で食べているわけではないし、生活も専業主婦であくせくする必要もない。
とりとめもなくパソ絵を描いているだけ。
おまけに人に褒められたいとか認めてもらいたいとか
全く思わない典型的な協調性ゼロのB型と来てる。
若冲は私のお仲間だと思ってたのに…。
ホントのところどうなんでしょうかね。
お~い若冲、教えてくれ~。



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