ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2009.10.6 ハーセプチン62回目

2009-10-28 19:12:32 | 治療日記
去年の今頃、腫瘍マーカーが上がりだした。当時のメモを見ると、“月初めで採血、レントゲン撮影。関節痛と滅入る感じあり(当時はフェマーラ服用中)。左肺1箇所に大きい白い影。腫瘍マーカーCA15-3 39、TPA60”で前月、正常上限値を少し超えた程度だったのをさらに上回っている。

小康状態が続いている現在ではそれなりに冷静に綴ることが出来るが、この後、毎回数値が上昇する一方の時には精神的に結構きつかった。仕事も繁忙期を迎えていた。7月のハーセプチン開始以降週4日の勤務となったため、出勤日には超過勤務をして仕事の帳尻あわせをしていたので、長期に休むことについてなかなか踏ん切りもつかなかった。あの時、もし同じ患者仲間の相談相手がいたら、きっともっと心強かっただろうと思う。

7月の“初夏のお集まり”で2人の方とメルアドを交換して、時々メールを交わしている。“何の説明もいらない、ただ同じ病気を経験している”という事実がこれほど大きなことだったんだ・・・と改めて実感した。自己紹介で涙ぐむ方もいらしたけれど、事務局・Tさんの「みんな、同じよ」の言葉に癒された。それまで大勢の人の前で病気のことを話したことはなかった私だったが、本当は話したかったんだ、と思った。一人じゃない、って素晴らしい。病気になってしまったことは決して嬉しいことではないし、どなただったかの闘病記で「がんよ、ありがとう」とまで書いた方がいたけれど、私はそこまで人間が出来ていないので、とてもそうは言えない。ただ、心配してくれる昔の友人と四半世紀を超えた旧交を深めることが出来たこと、そしてこの年になって患者会という新たな出会いがあったこと、この2つは病気からの大きな贈り物だと思っている。

あいにく朝から雨。採血は30人待ち。不思議と今日は針を刺す痛みがなかった。そういう時は感謝をこめて「痛くなかったです」と一言。「ほんのちょっとの角度なのだけれど」と看護師さんの弁。その後、結果が出るまで1時間半近く内科の前で読書。診察では「先週以来の胸の痛みは特に酷くなることもなく」とご報告。「こんな天気のせいか眠くて、だるくて・・・」と言ったところ、「(そう言ったのは)今日2人目です」とのこと。日が短くなってきたし、雨降りで暗いお天気なら当然か。ただ痛みで眠れない、というより良く眠れすぎて、のほうがずっと幸せだろう。白血球は3900で特に問題なし。

診察後、点滴が始まったのはお昼頃。今日はポートへの刺針でも殆ど痛みがなかった。どうしても同じ所を刺すので皮膚が硬くなってきているけれど、特に心配はないそうだ。週1回の点滴なので、内出血跡が治らないうちにまた新しく針を刺すことになる。点滴椅子で小説を1冊読み終わり、少しすると終了。今日は会計後、薬局に寄ることもなくそのまま駅へ向かった。
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