ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2016.6.29 採血・レントゲン後診察、ランマーク18回目、カドサイラ(T-DM1) 23回目(減量13回目)

2016-06-29 22:05:06 | 治療日記
 今月2度目の通院日である。
 昨日は、仕事を終えてからSさんのスタジオで“瞑想ヨーガ”クラスに参加。これでようやく、前期(4月~6月末日)に6回の瞑想ヨーガのクラスに出席する、という課題が達成出来た。晴れて課外修了要件クリアである。
 Sさんのインド視察に同行して日曜日の朝帰国した3人のメンバーが参加しており、思いがけず嬉しいお土産をあれこれ頂戴した。クラスもなんだかインド風の新鮮な動きが沢山。マントラで始まり、身体をほぐす。太陽礼拝に続いてキールタンを歌い、瞑想して最後もマントラで〆。充実した1時間半のレッスンが終了。

 終了後はいつものように、受講者であるIさんに均整術をお願いする。鼠蹊部を重点的にほぐして頂く。ずいぶん緩みましたね、と言われていい気分。その後Sさんにご挨拶し、これから軽く食事に行くけれど、一緒にいかがですかと誘ってくださる皆さんに明日は病院なので、とお別れし、私鉄に揺られ、病院近くの常宿に前泊した。
 
 今朝は、恒例の熱めの浴槽足湯で身体の芯まで温めてから朝食を済ませ、チェックアウト。空は厚い雲に覆われてどんよりしているが、病院傍の公園に咲く紫陽花がとても綺麗。徒歩5分で病院到着。

 自動再来受付機もすんなり。ここで出てきた受付表の番号を見てびっくり。なんと0777。8年半通っているがこんなラッキーな番号は初めて。これは幸先が良い、と一人ニマニマする。採血受付でも待つことなくスムーズ。受付番号は早くも「中にお入りください」と出ており、そのまま部屋に入る。掲示板には7分待ちと出ていたが、すぐに番号を呼ばれた。
 今日はマーカー測定もあり、4本の採取。今日も検査技師のSさん。「今日もSさんですね。よろしくお願いします」とご挨拶する。「あ、○○さんは紙テープでしたね」とテープかぶれを覚えていてくださる。刺針も抜針も殆ど痛みなく無事終了。

 止血をしながら2階のレントゲン受付へ移動。受付番号を取って番号が呼ばれるのを待つ。椅子は待ち人で溢れている。それでも10分ほど待つと名前を呼ばれスムーズに撮影終了。
 再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここまでで病院到着から僅か30分ほど。きわめて順調だ。受付で思わず「いい番号(0777)ですよね」と言ってしまう。クラークの方も「本当ですね!」と相槌を打ってくださる。受付表の写メを撮って夫に送ってしまう。こんな番号で悪い結果なわけがないでしょう!とコメント入りで。
 待合椅子は結構混んでおり、いつもの席が確保できなかったが体勢を整えて読書を開始した。

 今日のお伴は山本文緒さんの「なぎさ」(角川文庫)。
 帯には「家事だけが取り柄の主婦、ブラック企業勤めの元芸人。同じ悩みにそろそろ飽きろ。崖っぷちの人生に転機が訪れた!」とある。山本さんが体調を崩され執筆から遠のいておられた時期があったというのは何となく知っていたが、解説を書かれた堀本裕樹さんによると15年ぶりの長編なのだそう。その堀本さんの「自分をなんとか変えたいと思っている人や、変化していく自分に恐れをなしてブレーキをかけている人の背中を温かくそっと押してくれる物語」という推薦文が実に巧いと思う。

 主人公2人の語りで物語は進行していく。2人の視点を軸に様々な人間模様、複雑な肉親との間での問題が絡み合う。2人の変化するさまがとても良い。そして彼らを導く脇役たちもいい味がある。堀本さんの表現を借りれば「本書は間違いなく、現代社会における希望の一書である。」。読後とても温かく前向きな気持ちになれた。お薦めである。

 読書に没頭して気付けばあっという間に1時間以上経過。血圧測定は93-57、脈拍は78。その後ほどなくして“中待合へどうぞ”の番号が電子掲示板に出た。 
 中待合に入ってからも延々と待つ。結局1時間待ち、ようやく先生がお顔を出された。席に着くや否や先生から「大丈夫ですか」と問われる。「血糖値が低すぎます、と検査室から連絡が入ったんですが」とのこと。

 もともと血糖値は低いのだが今日は50そこそこで、フラフラしたり倒れたりするレベルだそう。「とりあえず大丈夫ですが、キャンディでも舐めておきます」とお答えする。やはりチョコや飴は携帯していたほうが良いようだ。

 「受付番号が良いので結果が悪いわけはないと思ったのですが・・・」と言ってみると「うーん、良いといえばそうとも言えるかな~」とのこと。既にPCに2枚のレントゲン画像が並んでいるが、5月に撮影したものとあまり変化が見られないようだという。確かに右下部、上部の丸い影、左中間部の細長い茎状の影の3つについて、それほど大きくなっているようには見えない。

 「ただマーカーがまた上がっているんですね」とPCのグラフを見せてくださる。3月に1度下がったのを最後に3か月連続の上昇、前回より1割強の増だ。「うーん、とりあえずカドサイラ(T-DM1)は続けるとして、そろそろCTを撮りましょうか」とのご提案。次回3週間後の診察前に造影CTの予約が入った。

 往生際悪く「もしここで治療変更となると8月から即開始になりますか。今年の夏はかなり酷暑のようなので、出来れば少し粘れれば・・・」と言ってみる。「夏のご予定があるなら8月中まではカドサイラで、9月からでもいいですよ。うんと大きくなっていなければ、ですが」とのお答え。すっかりその気になる。ただでさえ暑さで体調を崩しやすい時期に治療薬変更は出来れば避けたいのだ。

 「こうしたお天気なのでなんとなく胸痛はありますが、体調は落ち着いており、精神的にもとても良い状態です」と言うと先生がPCにその通りメモ入力されている。
 診察室での検温は36.6度。採血の結果、白血球は4,700。好中球は29%。血糖値以外は特に問題なさそうだ。
 CTの同意書にサインした後、「今日はランマーク注射もありますね、薬はどうしますか」と訊かれ、「前回同様で結構です」、と3週間分の2種類の漢方、デノタスチュアブル、ヒルドイドローション、ロキソニン、パタノール点眼薬を処方して頂き、ご挨拶をして診察室を後にした。

 化学療法室へ移動し、待ち時間に夫やお友達に報告LINEやメール。
 中待合に入ってからが長かったので、リクライニング椅子は結構埋まっている様子。15分ほど待ってOkさんから内側の席に案内される。

 ポートの針刺しはKbさん。殆ど痛まずラッキー。前回、針刺し名人Oさんにポートが随分「刺した感」があると言われたのですが、と尋ねる。すると、「6年近く使っており、刺す場所は毎回ほぼ同じなので、ポートを覆う皮膚も常に内出血しているというか赤紫色に変色しているが、ポートを埋め込んでくださったA先生がとてもお上手だったので(A先生が埋め込んだポートには)トラブルはごく少ないし、今のところ逆血にも問題がないの長く保ってほしいですね。」とのこと。まあ心配し過ぎずに自然体でお任せしよう。

 30分程待って薬が届き、点滴開始。Okさんにランマーク注射もして頂く。あれこれお喋りしながらゆっくり打って頂いたので痛まずにラッキー。
 読書に没頭しているうちに順調に終了。終了時の血圧測定と抜針はSさんが来られる。115-74、脈拍は64と問題なし。Sさんは本当に静かに衝撃がなく抜いてくださる。思わず「お名前通りですね。ありがとうございます」とお礼。

 ご挨拶して化学療法室を後にする。掲示板を見ると主治医はまだ午前中の診察が終了しておらず、備考欄には「90分遅れ」とあった。大変なことである。20分ほど会計を待ち自動支払機へ移動。採血、レントゲン、注射、点滴の3割負担、13万円強をカードで支払う。

 外に出ると雨は降っていないが雲が厚い。蒸し暑い。薬局では3,4人の方が待っていたが、今日は抜かされることなく30分も待たずに済んだ。今日も2,000円強のお支払いはキャッシュで。

 前泊のお蔭で前半はスムーズだったが、後半が押せ押せになったので、病院と薬局の滞在時間は合わせて6時間。駅ビルのランチタイムに滑り込んで、血糖値上昇対策と称して、しっかり3時のおやつのデザートも付けたお昼を頂いた。

 ほぼ一日の病院滞在は顎が出る。最寄り駅のスーパーでお寿司を買って帰宅した。
 今日は早く休みたい。
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