“瞬間湯沸かし器”の異名をとる夫が、憤慨したようにある大学からの書類を見せてくれた。「いやいや引き受けた仕事だし、これを潮にもう辞めてやろうかと思っているんだ!」と。
我が家から片道2時間半かかる大学の非常勤講師を引き受けているのだ。軟弱な私の感覚から言えば、体力温存のため前泊したい・・・と思うほどの長距離である。
片道2時間半、何度も乗り換えをしながら満員電車に揺られて往復5時間。プラス先方で立ったまま賑やかな学生相手に1コマ1時間半の講義をするのは一日仕事。もちろん事前に講義資料の準備等もある。健康体であってもかなりしんどいだろうと思う。
なんとか少しでも空いている路線を利用して・・・と通勤費を申請したところ、それが一番安い経路ではないので、と別の経路に訂正され減額されて戻されたそうだ。いわく「こんなに時間がかかる混んだ経路で行く奴なんかいるのかね、とんでもない!」だそう。
今やPCで路線検索ソフトも簡単に使える。ご親切なことに「早・楽・安」とか「安」とかのコメントまでついて。もちろん「早・楽・安」を双方が選択出来れば、全く問題ないのだけれど。
かつて片手で持てないくらいの分厚い時刻表をめくりながら、ああでもないこうでもないと旅費計算をしたのは遠い昔である。
実は私も以前そんな仕事をしていたことがある。
大学での非常勤講師に対する謝金は、文字通り薄謝極まりない。これは、お互い様、こちらからも派遣しますのでどうか私の顔に免じてお引き受けください、という世界だからだ。そう、紳士協定で成り立っているものである。
だから、本業を持たずに非常勤講師を複数引き受けて、それだけで食べていくのは本当に厳しいだろうな、と思う。
夫の話によれば、先方大学の世話役の先生が超多忙で、夫の仕事に関してのご協力はこのところ、全くお引き受け頂けないそうだ。
夫はそもそも大学非常勤講師なる肩書に魅力を感じるタイプでもないし、講義の準備などは面倒臭く感じているようだ。それに加えて、今回のことがあったので、「もういいや」となったらしい。
夫は本業があってのプラスアルファだから「これじゃあ辞めます!と言ったらどうなるのかな~」などと言えるのだろうけれど。そうは言えない弱い立場にある方はどうだろう。いろいろ考えさせられ、ため息が出てしまう。
もちろんお願いする側としては、先方がこの経路で来たい、と言った場合、よほど大廻りで明らかに旅費を稼ぐためのような、いわば悪意を感じるものでない限り、なんとか認めてあげられないだろうか、と思う。最も安い経路で、を初めとしたもろもろの規定が立ちはだかっても、実際にその経路で通っているにもかかわらず、その経路を認めずに机上の通勤費を出すことについて、万一通勤途上に事故があった時にいかがなものか、とも思う。
夫が結局どうしたのかはまだ聞いていないのだけれど、持ちつ持たれつ、お互いに気持ち良く仕事が出来るといいのにな、と思うわけである。
さて、ようやく1週間が終了。気候不順が続き、途中でガス欠状態になったけれど、なんとか無事に金曜日の夜を迎えることが出来た。
毎週のように夫は宴会なので、今晩はまた一人の楽ちん金曜日。
明日からの遠征に備えて旅支度も整えた。体調万全で出かけるために早く休もうと思う。
我が家から片道2時間半かかる大学の非常勤講師を引き受けているのだ。軟弱な私の感覚から言えば、体力温存のため前泊したい・・・と思うほどの長距離である。
片道2時間半、何度も乗り換えをしながら満員電車に揺られて往復5時間。プラス先方で立ったまま賑やかな学生相手に1コマ1時間半の講義をするのは一日仕事。もちろん事前に講義資料の準備等もある。健康体であってもかなりしんどいだろうと思う。
なんとか少しでも空いている路線を利用して・・・と通勤費を申請したところ、それが一番安い経路ではないので、と別の経路に訂正され減額されて戻されたそうだ。いわく「こんなに時間がかかる混んだ経路で行く奴なんかいるのかね、とんでもない!」だそう。
今やPCで路線検索ソフトも簡単に使える。ご親切なことに「早・楽・安」とか「安」とかのコメントまでついて。もちろん「早・楽・安」を双方が選択出来れば、全く問題ないのだけれど。
かつて片手で持てないくらいの分厚い時刻表をめくりながら、ああでもないこうでもないと旅費計算をしたのは遠い昔である。
実は私も以前そんな仕事をしていたことがある。
大学での非常勤講師に対する謝金は、文字通り薄謝極まりない。これは、お互い様、こちらからも派遣しますのでどうか私の顔に免じてお引き受けください、という世界だからだ。そう、紳士協定で成り立っているものである。
だから、本業を持たずに非常勤講師を複数引き受けて、それだけで食べていくのは本当に厳しいだろうな、と思う。
夫の話によれば、先方大学の世話役の先生が超多忙で、夫の仕事に関してのご協力はこのところ、全くお引き受け頂けないそうだ。
夫はそもそも大学非常勤講師なる肩書に魅力を感じるタイプでもないし、講義の準備などは面倒臭く感じているようだ。それに加えて、今回のことがあったので、「もういいや」となったらしい。
夫は本業があってのプラスアルファだから「これじゃあ辞めます!と言ったらどうなるのかな~」などと言えるのだろうけれど。そうは言えない弱い立場にある方はどうだろう。いろいろ考えさせられ、ため息が出てしまう。
もちろんお願いする側としては、先方がこの経路で来たい、と言った場合、よほど大廻りで明らかに旅費を稼ぐためのような、いわば悪意を感じるものでない限り、なんとか認めてあげられないだろうか、と思う。最も安い経路で、を初めとしたもろもろの規定が立ちはだかっても、実際にその経路で通っているにもかかわらず、その経路を認めずに机上の通勤費を出すことについて、万一通勤途上に事故があった時にいかがなものか、とも思う。
夫が結局どうしたのかはまだ聞いていないのだけれど、持ちつ持たれつ、お互いに気持ち良く仕事が出来るといいのにな、と思うわけである。
さて、ようやく1週間が終了。気候不順が続き、途中でガス欠状態になったけれど、なんとか無事に金曜日の夜を迎えることが出来た。
毎週のように夫は宴会なので、今晩はまた一人の楽ちん金曜日。
明日からの遠征に備えて旅支度も整えた。体調万全で出かけるために早く休もうと思う。