先日、あけぼの会の会長さんからメールが届いた。
某テレビから会長さん宛てに、「高額医療費制度改正(収入に合わせて額を調整する)の可能性が取り沙汰されているが、実際に高額治療を受けている人の意見を聞きたい」と言ってきたそうだ。そのコメンテーターとして、私のことを思い浮かべて下さったらしい。
「OKなら、すぐに返事を。必要なら具体的なことは直接確認してもらえばよろしいかと。そのときは連絡先をお教えします。テレビにお顔も出ますが、もしOKでない場合、どなたか推薦してほしい。」とのこと。
情報はこれだけだったので、名前まで出るかどうかはわからなかったけれど、仮に再発治療中のがん患者としてテレビに顔が映るのであれば、夫と息子に黙っているわけにはいかないので、2人に聞いてみた。
息子「お母さんはどうなの?」
私「お父さんや、○○(息子の名前)が嫌だと言うなら出ないけど、嫌・・・だよね?」
息子「うーん・・・ちょっと厳しい。お父さんにも聞いてみてよ。」
夫はあいにく出張中。「・・・・こういう話でテレビに顔を晒すのどう?」とメールしたところ、その返事に朝から泣かされた。
「病気に立ち向かって頑張る貴女は、我が家の誇りです。私の尊敬する人であって、周囲に知られることはちっとも恥ずかしいことではありません。むしろ、もっとみんなに知ってもらいたいくらいです。
したがって、TV出演で顔をさらすことは、私にとって誇らしいことであって、避けてもらうべきことではありません。
このことを、○○(息子の名)が理解してくれるといいのですが・・・。」と。
もちろん、再発転移と闘っている多くのがん患者のみならず、高額医療制度を使わざるを得ない多数の患者さんたちにとって、私の発言が何か役に立てるのなら、素直に嬉しい。
けれど、私は地方公務員だから、国民健康保険の被保険者ではなく共済組合員。共済保険は、ありがたいことに毎月一定額以上の高額医療費については、3カ月遅れで補填される。これで公務員はやはり恵まれているんですね、という論調にされてはたまらない。四半世紀以上それなりの保険料は納めている。さらに、個人的なことでいえば、私だっていつまでこのまま働き続けられるかはわからない。
「私は都の職員です。東京都職員共済組合は、高額医療費を補填(補助)してくれていますので、国保と比較してどうなのか?という点で、真に高額医療費支払い者を代表した意見を言うことができる立場なのか、疑問があります。
最初から、こういう発言をしてほしい、ということが明確で、そういう方を探しておられるのなら、私に時間を割くのは無駄ではないかと思います。
また、どういう番組なのか、先方のお話を聞いてから答えるわけにはいきませんか。
もし、決まれば事前に職場の了解も必要になるかと思います。
私が患者としてTVに顔を出すことについて、夫は理解してくれると思いますが、息子には説得が必要かもしれません。(思春期なので)よろしくお願いいたします。」
とお返事して家を出た。
帰宅すると、「わかりました。他を当たるか、断ります。」とのお返事があった。お役にたてず申し訳なかったが、とりあえず安堵した。
以前、やはり会の紹介でがんの専門誌のインタビューを受け、大きな顔写真とともに数ページの記事を書いて頂いたことがある。これもかつての引っ込み思案の私を考えれば、清水の舞台から飛び降りる感じ、だった。それでも、その雑誌は、よほどのことがない限り、あまねく一般の数多くの方たちがご覧になる、というわけではなかった。が、さすがに今回は、全国ネットのテレビということで、どこで誰が見ているかわからない。
息子の反応はもっともだ。周りの皆さんが全て好意的に見てくれるとも限らない。何とも微妙な体験であった。
今日は朝からどんより曇り空。昨日ほど寒さがきつくなく風もなく楽だった。
投与以来ずっともたついていたお腹がようやく少しすっきりしてきた。次回の投与までにまた快調になっているだろうか。
職場は、師走を迎えると、あとは年度末まで加速度的に繁忙期に入っていく。体調を整えて、今年度も無事に乗り切りたい、と思う。
某テレビから会長さん宛てに、「高額医療費制度改正(収入に合わせて額を調整する)の可能性が取り沙汰されているが、実際に高額治療を受けている人の意見を聞きたい」と言ってきたそうだ。そのコメンテーターとして、私のことを思い浮かべて下さったらしい。
「OKなら、すぐに返事を。必要なら具体的なことは直接確認してもらえばよろしいかと。そのときは連絡先をお教えします。テレビにお顔も出ますが、もしOKでない場合、どなたか推薦してほしい。」とのこと。
情報はこれだけだったので、名前まで出るかどうかはわからなかったけれど、仮に再発治療中のがん患者としてテレビに顔が映るのであれば、夫と息子に黙っているわけにはいかないので、2人に聞いてみた。
息子「お母さんはどうなの?」
私「お父さんや、○○(息子の名前)が嫌だと言うなら出ないけど、嫌・・・だよね?」
息子「うーん・・・ちょっと厳しい。お父さんにも聞いてみてよ。」
夫はあいにく出張中。「・・・・こういう話でテレビに顔を晒すのどう?」とメールしたところ、その返事に朝から泣かされた。
「病気に立ち向かって頑張る貴女は、我が家の誇りです。私の尊敬する人であって、周囲に知られることはちっとも恥ずかしいことではありません。むしろ、もっとみんなに知ってもらいたいくらいです。
したがって、TV出演で顔をさらすことは、私にとって誇らしいことであって、避けてもらうべきことではありません。
このことを、○○(息子の名)が理解してくれるといいのですが・・・。」と。
もちろん、再発転移と闘っている多くのがん患者のみならず、高額医療制度を使わざるを得ない多数の患者さんたちにとって、私の発言が何か役に立てるのなら、素直に嬉しい。
けれど、私は地方公務員だから、国民健康保険の被保険者ではなく共済組合員。共済保険は、ありがたいことに毎月一定額以上の高額医療費については、3カ月遅れで補填される。これで公務員はやはり恵まれているんですね、という論調にされてはたまらない。四半世紀以上それなりの保険料は納めている。さらに、個人的なことでいえば、私だっていつまでこのまま働き続けられるかはわからない。
「私は都の職員です。東京都職員共済組合は、高額医療費を補填(補助)してくれていますので、国保と比較してどうなのか?という点で、真に高額医療費支払い者を代表した意見を言うことができる立場なのか、疑問があります。
最初から、こういう発言をしてほしい、ということが明確で、そういう方を探しておられるのなら、私に時間を割くのは無駄ではないかと思います。
また、どういう番組なのか、先方のお話を聞いてから答えるわけにはいきませんか。
もし、決まれば事前に職場の了解も必要になるかと思います。
私が患者としてTVに顔を出すことについて、夫は理解してくれると思いますが、息子には説得が必要かもしれません。(思春期なので)よろしくお願いいたします。」
とお返事して家を出た。
帰宅すると、「わかりました。他を当たるか、断ります。」とのお返事があった。お役にたてず申し訳なかったが、とりあえず安堵した。
以前、やはり会の紹介でがんの専門誌のインタビューを受け、大きな顔写真とともに数ページの記事を書いて頂いたことがある。これもかつての引っ込み思案の私を考えれば、清水の舞台から飛び降りる感じ、だった。それでも、その雑誌は、よほどのことがない限り、あまねく一般の数多くの方たちがご覧になる、というわけではなかった。が、さすがに今回は、全国ネットのテレビということで、どこで誰が見ているかわからない。
息子の反応はもっともだ。周りの皆さんが全て好意的に見てくれるとも限らない。何とも微妙な体験であった。
今日は朝からどんより曇り空。昨日ほど寒さがきつくなく風もなく楽だった。
投与以来ずっともたついていたお腹がようやく少しすっきりしてきた。次回の投与までにまた快調になっているだろうか。
職場は、師走を迎えると、あとは年度末まで加速度的に繁忙期に入っていく。体調を整えて、今年度も無事に乗り切りたい、と思う。