いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

新しい街でもぶどう記録;第453週

2023年07月22日 18時00分00秒 | 草花野菜

▲ 今週のみけちゃん
▼ 新しい街でもぶどう記録;第453週

■ 今週のよその猫

■ 今週の武相境斜面

■ 今週の草木花実

■ 今週の=スティック(stick)

サンザシ のお菓子 山査条 200g 甘酸っぱい 中華お菓子 中華食材 おつまみ 間食 を購入

山楂=サンザシ wikipedia   今年4月にサンザシを初めて食べた。今週、また、注文した。輸入会社は横浜の会社(友盛貿易株式会社)であったが、購入先は愛知県の会社だった。横浜⇔名古屋を、無駄に、往復したのだ。このサンザシは山楂条とある。条とはスティックの意味。条とは別に、巻、皮がある。

■ 今週のもったいない本舗

8月のカレンダー。「もたろう」がスイカを食べている。ただし、「おにさん」はいない。


包装封筒の裏側の図案。

■ 今週の購書


村上春樹、『若い読者のための短編小説案内』

村上春樹は、1991-1993年(湾岸戦争の頃)に米国のプリンストン大学にvisiting lectureとして滞在した。プリンストン大学といえば、江藤淳が1962-1964年に滞在した場所だ。その江藤の滞米記は『アメリカと私』(上記では著作集「西洋について」に収録)にある。その後、第3の新人たちの作品群を以て『成熟と喪失』。一方、村上の滞米記は『やがて哀しき外国語』、そして、プリンストン滞在中に大学院生相手のゼミで第3の新人たちの短編を読んだ。その産物が、『若い読者のための短編小説案内』。

村上春樹を全く認めなかった江藤淳がプリンストンで重なる・ぶつかる。ここで、ぶつけるとは村上が、自分を認めない江藤に、ぶつけているのか?と「仮説」をもって読んでいきたい。

『若い読者のための短編小説案内』で取り上げられている短編をいずれも読んだことがない。小島信夫の『馬』の項を読んだ。『馬』に対する村上春樹の読み方が書いてある。よかった。登場人物たちの構造が、『アメリカンスクール』と同型とも読めることが指摘され、主人公の性格造形が解説されている。読みとしては、このある種ファンタジーの物語での疑問点、あるいは、これはどういう意味であるのか質問を立てて、考えいく。この『馬』は読みやすいが、その意味するところは考えなければ理解しがたいと村上春樹は云うが、それはまさに村上春樹の作品群のことである。つまり、小島信夫の『馬』を一材料として、読みやすいが考えなければならない物語の読み方を具体的に教えているのだ。これからは、このように、村上春樹の作品群を読んでいくことも重要だと。

■ 今週の「お達者」: 長寿・基辛格は支那との誼から出でて、皇帝より長生き

中国の習主席、北京に「旧友」ヘンリー・キッシンジャーを歓迎

1972年に79歳の毛沢東に会った。そして、100歳となったキッシンジャーは今週北京まで出向き、習近平に会った。(91歳の時の画像はこっちの記事で)

 1971年
2023 年 7 月 20 日

国営メディアによると、習主席は木曜日、キッシンジャーに対し、「中国国民は友情を大切にしており、我々の旧友と、中米関係の発展促進と中米国民の友情強化に対する中国の歴史的貢献を決して忘れない」と語った。 。

「これは両国に利益をもたらしただけでなく、世界を変えた」と習主席は続けた。「中国と米国は再び岐路に立たされており、双方は再び選択を迫られている。」

 米国では物議を醸しているが、キッシンジャーは中国では依然として高く評価されている人物である。その配慮は今回の旅行中に存分に発揮され、水曜日に終了したジョン・ケリー米国気候公使の訪問中に受けた歓迎とは対照的だった。 アルジャジーラ・ニュース

■ 今週の「投石権」

罪なき者のみ石を投げよ  ヨハネ福音書

  

現存の米国大統領で祖先が奴隷主でなかった者はトランプだけだ、との報道。一方、米国では奴隷制を「米国の原罪」とみなす風潮もあるとのこと。バイデン氏、米国は現在「この国の原罪」に直面していると語る。といことで、「原罪なき」トランプさんが、石投げまくり=人種差別言動しまくりということだ(???)。

議員、大統領、知事、判事など米国の指導者100人以上の先祖に奴隷所有者がいることがロイターの調査で判明した。アメリカの「原罪」と自分たちの関係について積極的に語ろうとする人はほとんどいない。 ロイター通信社記事

米国の政治エリートの先祖の少なからずが奴隷主であったという史実の判明。議員の20%の祖先が奴隷主だという。これは全米国民の平均を示しているのだろうか?おそらく、違うだろう。奴隷主の子孫が、何らかの社会的利点があって、政治エリートになりやすいのではないか?

ところで、こういう問題、すなわち奴隷主の子孫であることはどうでもよいことではないか!というコメントが日本で見られた。しかしながら、米国議会は日本の「性奴隷」(米国議会の呼称)問題を糾弾し、決議寸前までいった。さらには、2007年に安倍首相はブッシュ大統領に謝罪したのだ(「従軍慰安婦問題の謝罪」、ブッシュ大統領が安倍首相を評価 - 米国)。

さらには、第2次安倍政権の時は、靖国神社参拝を米国政府・米国駐日大使から干渉された。米政府、安倍首相の靖国神社参拝に失望を表明 自分たちの悪行は棚に上げて、自分たちが世界で一番偉いと思っていやがる。奴隷主・虐殺者・強姦魔がつくった国の奴隷主の子孫のくせに!

そもそも、敗戦後は、われら日本は文明の名のもとに裁かれた。先住民を虐殺、掃討し、土地を奪って、奴隷主たちが創った国々(米国ばかりでなく豪国など侵略国家)に日本は「裁かれた」のだ。人道への罪。もちろん、東京裁判は、訴求法で実施された。何より、東京裁判は空襲・原爆による大量虐殺の後、実施された。

こういう状況であるので、ブーメランが直撃している米国政治エリートの今後の反応が楽しみだ。

なお、日本人が初めて米国と出会ったとき、米国はまだ奴隷制があった。福沢諭吉は奴隷制のある米国に行った。それでも、かの地を「文明」の国といったのである。これがおいらの人生で屈指の「ぎょっと」していることで、この「無知の涙」を解明したいのだが、進捗は遅い。

ところで、おいらが福沢諭吉に興味があるのは、諭吉が訪米時にはまだ奴隷制があり、そもそも米国は先住民の駆逐と虐殺に基づく。そんな連中の社会を「文明」といって、ありがたがるのだ。これがどうにも不思議だ。第428週

そして、『通俗国権論』という本に国際社会は「檎獣の世界」と書いてあると渡辺利夫が『士魂』という本で書いていると知る。「檎獣の世界」にしたのが、「毛唐」さまの文明なんだから、真似しなくてもいいんじゃかのか?と思わなかったのだろうかというおいらの疑問。第340週

▼ 進捗は遅いのだが、福沢諭吉、『文明論之概略』の冒頭、第2章に書いてある。意訳概略;

西洋諸国を文明というけれども、詳細をみると、文明というには至らないこともある。例えば、戦争。戦争はこの世の最大の災いである。その戦争を西洋諸国は常に実行している。外交は権謀術数である。ただし、一般にこういう情勢をみわたすと善盛に向かっていく勢いだけがある。決して今の状況をみてこれが最良と考えてはいけない。数千年後、世界の民の知徳が向上したとき、今の西洋諸国の状況をみれば、ああれむべき野蛮の嘆きをするにちがいない。文明は限りなく改善しうるので、今の西洋諸国をみて満足してはいけない。

つまり、現状はベストではないが、将来改善するだろうと云って、「やりすごしている」のだ。でも、現実は、その改善を待っているうちに、絶滅させられたり(タスマニア人)、半減以下まで掃討されたり、植民地化されたりしたのだ。この福沢諭吉の言は全く無責任の期待であったと云わざるを得ない。

■ 今週の統計: 日本事情・平等性の程度

クレディ・スイスの2022年グローバル・ウェルス・レポートによると、ロシア、ブラジル、インドにおける不平等格差は極めて高い。信じられないことに、ロシアの富の58.6パーセントは、国民の上位1パーセントの富裕層によって支配されている。ブラジルではその割合は 50% 近くですが、インドでは 40% をわずかに超えています。 クレディ・スイスの世界富データブックによると、2021年に純資産100万ドル以上の人口が最も多かったのは米国(2万4480人)で、次いで中国(6190人)、日本(3366人)、英国(2849人)、フランス(2796人)、ドイツ(2683人)となった。出典

■ 今週の訃報:偽毛唐運動活動家

木滑良久さん死去 「ポパイ」「ブルータス」の初代編集長

東京府出身。15歳で敗戦に遭遇し、進駐軍を通じアメリカの文化に接して強烈な憧れを抱く。1954年3月、立教大学文学部史学科卒業。学生時代から出入りしていた平凡出版(現在のマガジンハウス)に1955年3月に入社し、1965年から1980年まで『週刊平凡』『平凡パンチ』『an・an』『POPEYE』『BRUTUS』の各編集長を歴任した。wikipedia

木滑良久(きなめり・よしひさ)。初めて知った。でも、『POPEYE』『BRUTUS』等の創刊者と知り、ググった。15歳で敗戦に遭遇し、進駐軍を通じアメリカの文化に接して強烈な憧れを抱く。というくだりは、親米派鑑賞家のおいらはうれしかった。

・ 「ポパイ」「ブルータス」を創刊した木滑良久マガジンハウス元社長が死去



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