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四大陸選手権2020男子SP

2020年02月07日 22時37分12秒 | スポーツ

 フィギュアスケート・四大陸選手権2020男子ショートプログラムジャッジスコア)。

<G1>
ジョーダン・ドッズ(オーストラリア) SP:50.74(24)
 「アディオス・ノニーノ」アストル・ピアソラ🎵 白フリルシャツに黒ジャケ。前編ピアノでタンゴ。3トウでオーバーターンしたが頑張って3トウをつける。3サルコウ、2アクセルとこらえた。ノーブルな雰囲気はある。
 兄はアイスダンス代表のアンドリュー・ドッズ。

イ・ジュンヒョン(韓国) SP:72.74(14)
 「Eternally」♪ グレーのベスト、赤タイ。スムーズな3アクセルが決まり、3ループはちょっとステップアウト。3フリップ+3トウがきれいに入る。
 以前にも使ってたプログラムだけど、洗練されて感情豊かになっている。姿勢の良さは相変わらず、ステップで盛り上がった

クリストファー・カルーザ(フィリピン) SP:60.70(20)
 「月の光」♪ 白シャツ。ゆったりと2アクセルから。3ループ+3ループに挑戦、惜しい転倒 高さのある3ルッツを決める。
 しっかり氷をとらえるステップは音楽と融合して美しかった。

マイカ・カイ・リネッテ(タイ) SP:50.77(23)
 「Ameksa:The Shepard」「Poeta En El Viento」♪ 黒に赤バンド。3アクセル、転倒。じっくりとステップ、流れの中で3ルッツを跳んだ。3フリップで乱れて手をついてしまい、コンビネーションにできず。
 終わって挨拶は手を合わせる“ワイ”、そこはタイ代表。とりあえずビリは免れ、フリーに進む

ジェームス・ミン(オーストラリア) SP:59.71(21)
 ベートーヴェン「月光ソナタ」♪ 黒のシースルー。ジュニア時代はよく見かけたが、ずいぶん大きくなった すごく慎重に入った3アクセル、ぎりぎりで立つ。3ルッツ+3トウはOK。3フリップで転倒
 元気な弾けっぷりは昔のままに、洗練されて大人になってるかな。

<G2>
イ・シヒョン(韓国) SP:67.00(16)
 白からグレー。3アクセルはステップアウト気味に耐える。美しい両手上げ3フリップ、後半3ルッツ+3トウも両手上げで鮮やか。じっくり時間をかけて見せたステップはレベル4が取れた。
 トランジションに入れるイーグルが素敵。全体にスピード感もある中で丁寧に滑っていて、正統派な感じがいい

マイカ・タン(台湾) SP:45.91(25)
 「Feeling Good」マイケル・ブーブレ🎵 ブルーのシャツ。3回転予定のアクセルは、すごく高さのある2アクセルに。体を締めきれれば3回転できたかも・・・。3フリップの着氷で少し沈み込んで2トウをつける。予定と変えたサルコウが2回転になったのが痛かった
 さらにステップ途中で転倒、どうした 最後まで頑張ったが、、、。コーチはダグラス・ラザノ。

張鶴(ジャン・ハー、He ZHANG)(中国) SP:71.58(15)
 「Don't Stop the Music」♪ 紫。4サルコウ、ステップアウトしたが立つ。3アクセル、びしっと決まった 3ルッツでオーバーターン、フェンスに寄り過ぎて2トウしかつけられなかったのが惜しい。
 パワーとスピードが最後まで落ちず、モダンジャズ系の曲をスタイリッシュに演じた。

エドリアン・ポール・セレスティノ(フィリピン) SP:65.11(18)
 「Black Magic Woman」カルロス・サンタナ♪ 黒Vネック。スピードに乗って3ルッツ+3トウ、続いて2アクセル。特に凝った工夫はないがクリーンに決まるのは気持ちいい。ループは着氷後に足を引くのが間に合わず、ついてしまった。
 フライングスピンは、する人があまりいないフライングアップライトで。ややバランスを崩した。
 エレキでラテンの曲は持ち味に合っている

ドノヴァン・カリージョ(メキシコ) SP:73.13(13)
 「イン・ザ・ムード」グレン・ミラー♪ 白シャツ黒飾り。慎重な構えから3アクセル、きれいに入った 3ルッツ+3トウはあまり高さはないが、しっかり回っている。曲調が速くなって軽快にステップ、3フリップも決まると笑顔弾ける。最後はシットスピンからそのまま膝をついてフィニッシュ、大きくガッツポーズ。
 前半はビッグバンドらしく、後半は今風のアレンジ。トップに立って嬉しそう

<G3>
ハリソン・ジョン-イェン・ウォン(香港) SP:56.98(22)
 「Lay Me Down」サム・スミス♪ 黒に白と銀の模様。ターンから2アクセルを下り、3ルッツ+2トウは少しこらえながら着氷。3ループが入るとほっとした笑顔、スピンはややトラベリングしちゃった

曹志禕(ツァオ・チーイー、Chi-I TSAO)(台湾) SP:62.50(19)
 「Je Suis Malade」♪ 薄いグレーのグラデーション。回転の速いツイズルから入る。3アクセルは大きくステップアウトして手をついた。3サルコウ+3トウはきちっと決める。終盤の3フリップ転倒が痛い
 四大陸の常連なので、観客にも人気で拍手大きい。

閻涵(イエン・ハン、Han YAN)(中国) SP:82.32(11)
 「A Thousand Years」♪ 白シャツ。空中を歩くかのような3アクセル、ちょっと着氷でバランスを崩しかけたが大きさは凄い。3フリップ+3トウ、3ルッツときれいに入る。
 大きくエッジに乗りながら加速していくステップは、派手ではないがなかなか見事。好調を取り戻し、キス&クライで笑顔が見られて嬉しい

<追記>
 フジテレビ地上波放送の表示で「ハン・ヤン」となっていたが、それはあくまで英語読み。中国語ではYANはイエンと発音する。Live配信で会場アナウンスも「ハン・イエン」だった。
 「ハンヤン」が言いやすいのはわかるが、ハンヤンという発音を使うのは、井上(Inoue)をアイヌウ、伊達(Date)をデイト、鍵山(Kagiyama)をカジヤマと発音するのと同じようなことだ。
 まずはテレビ局が「ハン・イエン」を採用してほしい!!!

ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:65.87(17)
 「Fly Me to the Moon」♪ 紺のシャツ。ゆったりと大きなストロークで滑り出していく。4回転予定のサルコウが2回転に 3アクセル転倒 3ルッツ+2トウはなんとか頑張った。
 ピンと足が伸びたキャメルスピンの姿勢、ポジションチェンジがスムーズ。一歩がすーっと伸びていくスケーティングと、ムーディーなアレンジのボーカルが溶け合って、魅力的なプログラム。

鍵山優真 SP:91.61(5)
 ドラマ「砂の器」より「ピアノ協奏曲・宿命」♪ ブルー系。足をポンポン叩きながら出ていった。ぐいぐいとスピードに乗り、4トウ滑らか 3アクセルも雄大に。キャメルスピンはポジションチェンジが素早く、回転の速さに拍手が沸く。
 3ルッツ+3トウを丁寧に決めると、両手をきゅっと握って開いた。しっかりとエッジに乗りながら体を目いっぱい使っていくステップ、途中のストップもいいアクセント。フライングシットのジャンプ高い! 勢いそのままにフィニッシュで、大きく腕を突き上げた。
 帯同している佐藤コーチ、もう泣きそう 得点を見て驚愕 そろってサムズアップ
 正しい基礎技術の上に、全ての表現が載っている。彼の伸びしろは計り知れない

<G4>
ナム・ニュエン(カナダ) SP:85.24(9)
 「ブルース・フォー・クルック」♪ 黒シャツ。切れのいい4サルコウ+3トウ 3アクセルも決まり、後半3フリップと安定。シットスピンの最後出るところで少しバランスを崩したが、曲によく乗ったステップで魅了した。

樋渡知樹(Tomoki HIWATASHI)(アメリカ) SP:88.09(8)
 「Love Runs Out」♪ 黒赤金など。得意のポーズから一気にスピードに乗り、4トウを下りてパッと笑顔が出る。3アクセル、3ルッツ+3トウも問題なし。
 イナバウアーからスピンに入ったり、クリムキンイーグルをつなぎに入れたり、ステップには大きなキックやバタフライ、バレエジャンプで会場を沸かせた

カムデン・プルキネン(アメリカ) SP:84.66(10)
 「Caruso」ジョシュ・グローバン🎵 ワインカラー。4トウ、深く膝を曲げてこらえる。3アクセル着氷、3ルッツで詰まったが根性で3トウまで持っていった。
 所作の美しい滑り、ステップで、全米でうまくいかなかった分を取り返した。充実の表情でフィニッシュ。振付はステファン・ランビエール、ジョシュア・ファリス。

ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:76.70(12)
 「Puttin' On the Ritz」「Mah-Na Mah-Na」♪ 紫にチェックやストライプなど。4トウで少しスピードが落ちて無理せず2トウをつける。4回転予定のサルコウは3回転に。3アクセルは軽くステップアウト。
 腰を痛めたふりから平気だよ~ん、みたいなコミカルな振付 全体としてはまとまっていた。

友野一希 SP:88.22(7)
 「Chroma-The Hardest Button to Button」♪ ピンクから紺、黒。きびきびとした振付から、4トウ+3トウを決める。4サルコウも入り、3アクセルも一瞬危ないかと思ったが高さがあって大丈夫。
 キレキレの動きでステップ、途中の前衛的な振付でもアピール。フィリップ・ミルズの振付で輝いた。
 90点に届かず、ちょっぴり悔しそう

<G5>
キーガン・メッシング(カナダ) SP:94.03(4)
 「Perfect」エド・シーラン♪ 薄茶のシャツ。いつもの彼らしい、氷にしっかり足がついた大きな滑り。4トウ+3トウ、3アクセルと膝の柔らかさを見せる。滑りの一部のようにすっと3ルッツも跳んだ。
 どこか素朴で武骨な雰囲気がまたいい。高速スピンは解説・本田武史さんのお墨付き。

チャ・ジュンファン(韓国) SP:90.37(6)
 「Michelangelo 70」「La Muerte del Angel」♪ 黒レースに赤。タンゴらしい動きや視線を入れながら、4サルコウ、3ルッツ+3ループと鮮やか 3アクセルもしっかり入った。
 スピンもきれいだし、ステップの中での音はめが上手くいって、どんどん盛り上がっていった。スピンではレイバック姿勢も見せた。

羽生結弦 SP:111.82(1)
 ショパン「バラード1番」♪ 薄水色にゴールド。大きく息を吐いて、ぐるりと首を回して動き出す。片足にすっと乗って滑っていくだけでため息が出る。
 イーグルからの4サルコウ、下りてイーグルに。滑らかな4トウ+3トウの確実さ。大きなフライング姿勢からキャメルスピン、ターンから3アクセルの余韻。
 今日のシットスピンの腕の動きは激しく狂おしく、パンと腕を広げて入っていくステップは音と共に駆けてゆく。
 何も考えずに体が動いている、その動きに見る者は浸ってゆく。それだけ。なんと幸せなことか。
 プーさんの嵐に、羽生本人も懸命にお片付け ルール改正後の世界最高得点

ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:94.71(3)
 「I Can't Go On Without You」♪ 黒の革風半袖。滑りの中に溶け込んでいる3フリップ、3ルッツ+3トウの流れ。3アクセルはやや慎重だったが、うまくまとめた。
 しなやかな身のこなし、つなぎの足さばき、惚れ惚れする。高得点に笑顔

金博洋(ジン・ボーヤン、Boyang JIN)(中国) SP:95.83(2)
 「First Light」♪ 紫に赤。4ルッツで少し傾いたが上手く3トウをつける。単独4トウきっちり、3アクセルも詰まったがまとめてGOE減点にはならず。ステップでの表現がしっかりできて、後半加速していけるのはいい。
 このまま北京まで、突っ走っていけるか。

 結果、羽生が大差でトップに立ち、2位に金博洋、3位ブラウン。4位メッシング、5位鍵山、6位チャ・ジュンファンまでが90点以上でフリー最終グループとなった。
 友野一希7位、樋渡知樹8位、ナム・ニュエン9位、プルキネン10位、閻涵11位。ここまでも80点越え、ミスが少なくレベルの高い大会になって、見応え十分
 フリーは明後日、日曜日の11時30分から

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