マジカル・ミスってるツアー

MMT社
猫と水どうとするめイカ面達との非常識の中の常識的日常

Drop・その2

2008-04-07 13:33:25 | 小林賢太郎・(有)大吟醸
「おい!!よく見てみろ。ヨウ素液をまんべんなく振りまくと、紫色の美しい中速飛沫唾液がここ、かしこに、飛び散ってるぞ!!」

「むーーん。凄まじい」

「この場所が、彼自身が認めている無謀ライブの現場に間違いないな」

「では、再現していくか・・」



彼は少々赤い目で、その場に現れた。

少し頬の扱けた色白の顔は、ポスターと同じく無表情気味の人形の様である。

しかし、一言言葉を発すると、ものの見事に発熱し始め、生身の人間になっていく。

演目以外に、道具を片付け、衣服を脱ぎ着し、その都度リセットを繰り返す。

うけてもうけなくても、失敗しても成功しても。

「次は、何をやらかすんだ」の我々の期待と想像に、「笑い」というご褒美を貰う為、色々な意味の汗を流し2時間出ずっぱりで、演じ続ける。


ポツネンの顔としてやっていたネタをベースに新たな試みを・・という、コンセプトの元で行われていたが、手を叩いて感心する様な「命削って覚悟のネタ」は初回の私には、残念ながら確認する事が出来なかった。

効果音作りのコントも三谷監督の「ラジオの時間」に類似していたし、テプンにだって出来る二層構造のバケツ手品も、歳をとっているおばさんには、それ程の驚きは無い。



だけど、だけどだ。

やはり彼のタレント性の存在は絶大だ。

ポツネンは、脚本・アイデアが見応えの大部分を占めていると発言しているが、まったくそうは、思わない。

彼なくして「あっ!!イヤだけど、凄い力!!」なんてセリフだけであそこまで笑えない。

江戸っ子魔法使いの「ひ」と「し」の発音。

思春期サダキチ君の「ギン!!」の眼つき。

「す シーン から」の死にそうな不細工顔のアップ。

現代雑学部応用雑学科メタ応用雑学のゼリー計画と電動歯ブラシ相撲。

音作りにおける「バニ部」部長お墨付きの美しい立ち振る舞い。

メロスのぶよぶよの顔と体の漫画。

歴代司会者より司会者らしい司会者。

わざとらしさミエミエの干支の覚え方。

もっと、わざとらしく投げやり気味の尻切れトンボで終わった徳川シリーズ。

短時間で見せなければならない映像とのコラボ。

そして、新たなキャラクターの毛虫とちくわマンの誕生。

これらは、しつこいナルシスト小林賢太郎だから、笑えるのである。



今回の[DROP]公演は「小林賢太郎はどこまで万能ネギになる事が出来るだろうか?」が鍵となる。

頭の中に小林賢太郎のレシピが少ない人ほど、笑えないだろう。
コメント (2)
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