よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

クリエーティブクラスの副業社会起業

2009年06月21日 | ニューパラダイム人間学


1980年代に開発され、その後も彫琢されているSRIのValues and Life Style分析はとても示唆に富む。VALSなどを下敷きにして"The Rise of the Creative Class"のなかで、リチャード・フロリダは、「われわれには価値観、ワークスタイル、ライフスタイルを自分たちで変えるだけの正当な経済的余裕も理由もある。どうしてこれまでそうしてこなかったか不思議なくらいだ」、と。

副業をCreative Classという切り口から眺めてみると、週刊SPA!のような特集とはまったく異なった性格が浮き彫りになる。

アーティスト、建築家、科学者、医師、歯科医、シンクタンク研究者、デザイナー、経営コンサルタント、大学教授など。ハイテクや金融など、専門的分野で知識集約型の職業についている人や起業家などもクリエーティブな人々だろう。

Creative Classにとって副業はプロフェッショナルなスキル、ヒューマン・キャピタルを活かす自己実現へのパスである。

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まわりにも面白いクリエーティブクラスと目される人々がいる。そのなかの一人が永長周一郎(DDS, PhD, MS)さん。彼は、現役の歯科医としてリハビリ病院に勤務している。社会起業志向のヤドカリ型副業起業の実践者である。

永長さんは、「医師不足のなか、歯科医の過剰時代であり、歯科医や歯科医院、病院歯科という、ソーシャル・キャピタル、社会資源を、在宅高齢者の食支援サービスとして使えないか」という問題意識を持ち続けている。

そして口腔ケア研修支援センターWAC顎口腔の疾患と機能を考える会、そして食コミュニケーション研究所 口腔ケア・地域福祉ネットワークを代表として次々と立ち上げ、活発な活動を行っている。

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クリエーティブクラスで社会起業志向のヤドカリ型副業起業の実践者の特徴とは?

・専門を持っている。
・本業で活躍している。
・専門をベースにして関心分野を前後左右の隣接領域に拡張する。
・専門性を拡張して社会的にインボルブする、されることを目指す。
・オープン・マインドでオープン・アクション。
・自由闊達で仕事を通してフロー体験が豊か。
・シンクロニシティーの発動に敏感。
・VALSモデルのIntegration志向が強い。

クリエーティブクラスで社会起業志向のヤドカリ型副業起業は、ソーシャル・イノベーションの新しい人的資源として注目に値する。

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「私はこういう分野が専門ですが、こんな社会的活動を副業としてやっています」なんていうプロフェッショナルがかっこいい時代が到来している。

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