よしなごと徒然草: まつしたヒロのブログ 

自転車XアウトドアX健康法Xなど綴る雑談メモ by 松下博宣

親元で暮らせない子を、古本で救おう!

2010年12月21日 | ビジネス&社会起業
以前社会起業についてクラスで講演いただいた今一生さんから、「親元で暮らせない子を、古本で救おう!」プロジェクトを紹介されました。

年末の書斎、仕事部屋の大掃除で出てきた本、捨てることになるような本などがある方は、このプロジェクトに古本を寄付しましょう。


<以下貼り付け>

■親元で暮らせない子を、古本で救おう!
たった5冊の古本を寄付するだけで、家にいられない10代の学習・居場所・自立を支援できます


 現代の日本で深刻な児童虐待がはびこっていることを、ご存知でしょうか?

 開発途上国にばかり「かわいそうな子」がいるわけではありません!
 生まれた家が違うだけで、低学歴→低賃金の人生を運命づけられてしまう子どもが日本にもいるのです。

 全国の児童相談所が受理した児童虐待の相談件数は、親に虐待された当事者たちの体験告白手紙集『日本一醜い親への手紙』が初めて出版された1997年(平成9年)当時は、5352件でした。
 ところが、2008年(平成20年)には、42.662件。
 この11年間で、実に約8倍も増加したのです。

(※厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課調べ)

 上記のデータは、あくまでも児童相談所へ相談した件数ですから、相談してこないケースを考えれば、4万人の数倍もの子どもたちが虐待されていると試算する人もいるぐらいです。

 もちろん、こうした虐待の被害に遭っている子どもに対しては、児童相談所による一時保護の措置もあります。
 しかし、一時保護には多くの問題があります。

 一時的に保護しても、児童相談所を出た先の養護施設や自立援助ホームも常に満杯で、里親が見つからない場合も少なくないため、15歳(中卒段階)で路上に追い出される子どもたちが少なからずいるのです。

 しかも、子どもを家に戻したがって再び虐待するケースもあるため、厚労省は児童相談所の所長を「親権代行者」にする児童福祉法改正案を来年の通常国会に提出する方針だそうです(※2010年11月7日発表)。

 しかし、親自身が低学歴のために児童相談所の存在を知らなかったり、子どものほうも自分が親から受けている待遇が「虐待」だと気付くことができないケースも少なくなく、そうした場合、耐えきれなくなった子どもが選ぶ行動の一つが「家出」です。

 家出人は日本全国で、年間で8万人ほどいます(※年齢不問)。

(※平成22年警察白書 統計資料 1-26 家出人捜索願の受理件数の推移)

 家出することで背負うリスクは何だと思いますか?
 犯罪に巻き込まれる? 自殺? 違います。

(※警察庁生活安全局生活安全企画課 平成21年中における家出の概要資料)

 上記を見れば、(被害者186人+加害者2382人)÷家出人全体79936人=約0.03(3%)
 自殺(遺体で発見)でも3071人であり、やはり約3%にすぎません。
 捜索願が出されるような家出人の多くは「帰宅確認等」(約56%)なのです。

 つまり、捜索願さえ出ていれば、半数は警察に保護されて自宅に帰されるわけです。
 しかし、親による虐待が続けば、戻った家からまた家出したり、親が捜索願を出さなくなるため、やはり路上に出ていく子どもが生まれてきてしまいます。

 ところが、前述のように施設は満杯。
 すると、今度は警察や児童相談所などが統計のとれていない「数字に出てこない場所」へ行くしかありません。

 「数字に出てこない場所」の多くは、住み込みで仕事のできる旅館や工場、リゾートバイトなどです。
 
 でも、そうした知恵を知らないうちは、ごく一部の子どもたちは、出会い系サイトを使って知らない人の家を転々としたり、ホームレスになったり、ヤクザなどの非合法組織に関わったりすることもあるでしょう。

 そうなると、一般の社会人が普通に中学や学校で学んできた常識や教養を知らないため、妊娠や病気をしたり、夫婦間暴力(DV)の被害に遭っても、警察や婦人センターなどの福祉施設や民間のシェルターなどが味方になってくれることに思い当らず、わが子を死なせてしまったり、いつまでも殴る夫の元から避難できなくなるなど、「不幸の再生産」の人生へ転落していきかねません。

 つまり、家を出ざるを得ない10代の本当のリスクは、「不幸の再生産」に導かれてしまうことにあるのです。

(※こうした問題を解決するために、完全に合法で自立できるノウハウを書いた『完全家出マニュアル』という本を1999年に発表しましたが、現在では電子書籍として500円の安価で公開しています)

 このように、親に虐待されただけで低学歴→低スキル→低賃金=不幸の再生産という人生を歩んでしまいかねない10代が「数字では見えてこない存在」として、今この時もこの国のどこかで生きるのに必死の暮らしを送っています。

 親に虐待されたために孤独を持て余して犯罪に手を染め、少年院や鑑別所、少年刑務所で過ごしたのに、出てきたら親が身元引受人になってくれなかった10代。

 気がつけば、中学時代から引きこもったり、高校も中退してしまったという「家にいずらい」10代。

 親が低学歴であるために、低学歴→低スキル→低賃金の仕事観しかなく、世界の大きさを知らずに低い自己評価のままでしおれたように毎日をやりすごしている10代。

 そんな孤独な10代のために、2010年夏、福岡で一つの団体が立ち上がりました!
 それが、一般社団法人ストリート・プロジェクト(略称ストプロ)です。

 生まれた家が違うだけで虐待を受け、将来の夢を見る力も奪われ、「不幸の再生産」に転落しかねない10代の抱える切実な苦しみを見過ごしたくありせません!

 ストプロは、官公庁のデータからとりこぼされた10代たちと共に汗をかき、共に苦しみ悩み、彼らの夢の伴走者として、それぞれの将来をワクワクできるものへ変えていきたい!

 だから、親のお金に頼れない10代でも無料で受講できる「高認まなび舎」を2009年から提供してきました。

 高認とは「高等学校卒業程度認定試験」(旧・大学入学資格検定)の略で、中卒や高校中退者が大学などのその後の進路を切り開いていくために必要な学力を認定するものです。

 しかし、国家が認める高認に合格しても世間では「高卒」として認められないことも多く、19歳で高認に合格しても就職面接でも新卒の18歳と比べられて不採用になるケースも少なからずあります。

 そこで今後は、10代自身が自力で稼ぎ出せるスキルが身につくゲストハウスも運営する予定です。
 どんな学歴でも、やりたい仕事を自分で作れるようになれば、就職できなくても高収入を得られるからです。

 何を隠そう、僕自身がストプロの理事を務めているのですが、僕らは共に稼ぎ出すパートナーとして「さまよえる10代」と出会うチャンスを作り出しています。

 それが、「前向きぶっちぎりトークライブ」です。
 第1回は、児童虐待のドキュメント映画『アヒルの子』を上映し、小野さやか監督を招きました。
(※映画『アヒルの子』の上映を希望する方は、公式サイトまでお問い合わせください)

 第2回は『それでもお前は明日を作れる!~可能性の活かし方、殺し方・悪のトップから社会のトップへ』と題して、12月19日(日)に岡本達也氏の講演会を行います。

 岡本さんは1967年福岡県出身。
 福岡市における暴走族で最大のグループを束ねていた伝説の狂走連合「餓鬼」総長として、二度の少年院を経験。
 その後、多数の飲食店、建設会社などを経営し、(社)福岡青年会議所のメンバーとなり、委員長を歴任。
 在任中から青年会議所のメンバーを引率して少年院へ慰問や講演に行くなど、青少年の立ち直り支援に力を注いでます。

 次のような方は、足を運んでみてください。

★学校中退・不登校・ひきこもりなどによる低学歴=低賃金労働から解放されたい10代
★お子さんの子育てにお悩みの親御さん・教育・児童福祉・警察の関係者
★社会貢献に関心があり、若者支援の活動をしたい学生・フリーター
★CSR活動として地元の次世代育成活動に参加したい企業の社長

 詳細・予約は、下記の公式サイトまで。参加予約が始まっています。ご予約はお早めに!


<以上貼り付け>

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
寄付本プロジェクトも始動! (今一生)
2010-12-21 20:29:25
 5冊以上の古本を寄付するだけで、親元で暮らせない子どもたちに学習の機会・就労のスキル・居場所を提供できます!

★ストプロ寄付本プロジェクト
http://kifubon-stpro.blogspot.com/
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