散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

ワインづくし

2012年06月16日 16時55分01秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
さて、午前中は肌寒いくらいだったが、だんだん暖かくなってきてのどが渇いた。さて、どこ行くかなと思ったが、あの店があると便利だね。ということで、札幌駅北口の「SZ」へ。



軽くポップコーンシュリンプと白ワイン250ml。さすがに16時ちょっと前とあって、あまり混雑していない。


→写真が変なのは、向こう側に置いたワインのデキャンタを入れようとしたためのようだ。



本屋さんに立ち寄ってから、北海道ワイン&チーズ 街道サロンへ。北海道のワインが試飲(ワイングラス500円、試飲グラス250円)できる、ホテルのコーナーである。好人物そうなお店の方にお勧めを聞いて、マオイワイナリーの菜根というのを飲む。





結構しっかり酸味と渋みのあるタイプだ。2杯目は鶴沼葡萄畑のセイベル新酒。





新酒のフレッシュな感じもあるが、まろやかなふくらみを感じる味。

これはなかなか良いかも。同時に入店した観光客らしい人が、マオイのワインを気に入って「3本下さい」(そりゃ、すごいな)というと、店の人が「売りたいんですけど、売れないんです」と言っていたので、私も一緒にズッコケてしまった。どうも、何らかの取り決めがあるらしく、ボトルでの販売はできないのだとか。味が気に入った人は、ぜひ現地に買いに行って下さいとのことであった。


20120616ギャラリー巡り

2012年06月16日 16時14分20秒 | ART
本日は芸術の森→趣味の郷→ARTスペース201→ivory→さいとう→スカイホール→三越→市民→富士フイルム→大通→道新→時計台→STV北2条→たぴお→エルプラザ→エッセ→大丸の17か所。力尽きてミヤシタと法邑に行けなかった。

■札幌芸術の森美術館「立体力」。仏像から人形、フィギュアまで、広く立体(主に人型)を取り上げた展覧会。エントランスには、以前「海洋堂の軌跡」展でもいたような気がする人たちがいる。



円空「観音菩薩坐像」:長万部町が所有しているもの。平和祈念館で見たかなあ?
木喰「子安地蔵菩薩立像」:衣の流れがなかなか美しい。顔から体にかけて、スパーンと割れているが、そこも何だか、罪を引き取ってもらったようで、ありがたい。
木喰「地蔵菩薩立像」:高さ203センチというなかなかの大きさだ。そして熱く(厚く)パンチのある顔ながら、何とも言えない暖かみがある。ついおすがりしてしまうような、そして「いいんだよ。全部分かっとる」と言ってくれそうな仏像なのだ(←私、ちょっと疲れてる?)。背中には梵字が沢山書いてあり、ありがたみもたっぷりだ。

山崎朝雲「龗 たかおがみ」:あまりに文字が見辛いのだが、あっているだろうか。下半身は台座にやや埋もれつつ、半眼で玉を捧げ持つ怪作。
山崎朝雲「雪舟像」:これは表情がすごい。なぜ芸森で所蔵しているのだろう。
萩原守衛「女」:超古典的な見方とはいえ、「女」を具現化するとこうなるのだろうという見本。

高村光太郎「薄命児男子頭部」:この子はいかにも薄命そうだ。悲しい目をしている。
澤田政廣「赤童子」:古典的なテーマだが、顔とスタイルはかなり現代的。
鈴木吾郎「若い女 XIAOSYU」:絵画で浮遊感があるといえば塚崎聖子とくるが、彫刻で浮遊感を感じさせるといえば鈴木吾郎だろう。表情の柔らかさと体の力の抜け具合がそうみせるのか。

「サイボーグ009 ヴィネット 004アルベルト・ハインリヒ」:サイボーグ009には何とも言えない悲しさを感じるよね。今の人はエヴァンゲリオンにそれを感じることができるのだろうか。
「ケンシロウ」:顔が小さい、腰から腿のへんの厚みがすごい。
「ユリア」:この人もデカイなあ。南斗最後の将編のファッションだね。
砂澤ビッキ「神の舌」:ある意味、仏像級のありがたみがある。

私は少々心が狭いので、人形の類は一切受け付けない。あれは何でダメなのだろう。それからちなみに、エヴァはアスカファンですね(見たことないけど)。



会場の外に出て、和泉正敏の彫刻3点。まずは「内と外」。



「石のやさしさ」。



「ゆくえ」。



これを見ながら、関口雄揮記念美術館方面へ。





前庭で澁谷俊彦「風の森2」というインスタレーション展示をやっているのだ。まだ肌寒さを感じさせる風に、オブジェがしなる。



背の低い人には少々見辛いかもしれないが、ポールの上が色付けされているのだ。近くに寄って見ると、風でうなる音も聞こえた。



後は工芸館で「ビアマグランカイ」(Finalと書いてあるので、最後なのかもしれない)を見て、札幌中心部に戻る。





■さいとうギャラリー「千展」。
梅木美呂「回想」:何が描かれているのか分からないが、形と色彩はいい。
吉村千加子「空曲」:緑青がでた銅の扉のような圧力のある大作。500号くらいあるのか?
石川悦子「未知」:赤紫の地の色に、黒い滝が流れ落ちているかのような作品。

■スカイホール「野口秀子個展」。
「水音」:4種類の小品を合体させた作品。それぞれの青が水を表現しており、全体としてのリズム感が感じられる。
「雨の日ポスト」:こちらは全体の青に、ポストの赤が効いている。雨の音がしてきそうだ。

■市民ギャラリー「全道展」。展示案内に作品名も入れてくれると、嬉しいんだけどな。よって、以下の紹介は作品名があったりなかったり、となる。まずは絵画から。

石本久美子:ほぼ白地に横たわる女を描き、非常に余計なものがそぎ落とされた感がある。
梅津美香「あれからのこと」:色々なことがあったが、それでも花はまた咲くのである。
鎌田俳捺子:赤、緑、ベージュと色の帯を重ねた作品。

菊池喜美代:水中を行く、エイの群れを描いたかのような作品(タイトルからすると、全然違うはず)。
斎藤矢寸子:気球に乗って釣りをするシーン。アロワナが悠然と空中を泳いでいる。
佐藤仁敬「ツミキのケハイ」:ついにこのシリーズが全道展に登場。新会員になったようだ。

杉吉篤:彫像のような人物と、妙に小さな家を取り合わせた、不思議作品。
竹本あつ子:画面からはみださんばかり、あふれかえる女体を描いた。
谷掛幸恵:怪しい女性が2人。何だか気になる。

西村徳一:怪しい森の植物だろうか。
本城義雄:赤い部屋に赤い体の裸女が4人。昨年あたりからの新展開だと思う。
森弘志「き」:右の森を見て、左の森を見ると、木々が一歩近づいてきたように見える。そんなバカな。

安井孝:顔のない男の無言劇のようだ。
山下みちよ:小さな操り人形達が、店に集まって来た。
山田勝代:なんとも言えない黒い家。古い店舗兼住宅だろうか。

大和黒光:デザイン的センスの光る作品。
輪島進一:今回は動というより、静。しかし、並んで休憩する二人の間には緊張感が漂っているのか。
大谷久子「まんじゅしゃげ」:グインとうねるような茎、そして深紅の花。

次は版画。
浅川良美「大衆食堂」:カメレオンの長い舌がまさにハエをとらえようとしている。タイトルを見て、なるほど!
坂みち代:花火をする家族達。光と闇を表現できる題材が良い。
和田裕子「野ぶどう(盛岡にて)」:私はこの方の作品の所で、必ず目が留まるようになっているのだ。ぶどうの可憐さがある。

彫刻へ。
岡沼淳一:木のテーブル表面をうねる大地に見立てている。
川上加奈「とげのある人」:緑色のちょっと性格のきつそうな人物。新境地か。
川名義美:パイプとそれを吸う人の頬のふくらみがユーモラス。

九兵衛真一:胴体がやけに大きな、昆虫的性質を持つ生き物。
竹村孝夫「ムラの女王悲話」:中央にくすんだ赤い木、周囲を10本の槍が囲んでいる。
向川未桜:人物身もだえ系の作品。

■富士フイルムフォトサロン「フィルム一本勝負写真展 2012 「記録への昇華」」。36枚撮りのフイルムで、岩見沢の街を撮影したもの。私も先日岩見沢に行ってきたのだが、小樽なみに被写体がある場所だと思った。かなり複数のメンバー間でかぶっている写真もあり、その辺を見つけるのも興味深い所だ。

■ギャラリーエッセ「小笠原洋子個展」。石の箱舟シリーズ7点が並んでいるのは壮観である。
「石船(沈黙の跡に)」:宇宙戦艦ヤマトがガミラス本星を壊滅に追いやった後、満身創痍で飛んでいる姿のようだ。
「大地の看視者」:北方ヨーロッパ的風景の手前に、目が沢山付いた化け物のような異物が配置されている。

野沢桐子展

2012年06月16日 15時12分46秒 | ART
この展覧会に関しては、これまでにも行くたびにちょこちょこ書いていたのだが、最終的に思ったことを整理してみたい。

作品の描写力の素晴らしさは誰もが認めるところだろう。この展覧会場はビルの入口ホールなので、特にビルに勤めている人にとっては通り過ぎるだけの場所なのだろう。これまでの展覧会で、真剣に作品を見ている人はあまり多くはなかったように思う。しかし今回は、かなりの人が明らかに作品を見るためにこの場にいたのだ。それだけ、人の足を止める(足を運ばせる)力がある展覧会だったと言えるだろう。

作品を見ると、人物のリアルさ、背景の妙なゴージャス感が最初に目につく。さらに見ていると、グラスや灰皿、床や靴の質感がそれぞれ全く違うものでありながら、ハッとさせられるほどしっかり描きこまれていることに気づく。また、小さな猿のぬいぐるみ、小鹿など、その場にはそぐわないものが所々に描きこまれていることにも気づく。これは一体何を意味しているのだろうか。大作中心に、私がどんな印象を受けたのか、書いてみよう(なお、人物にはモデルがいるようなのだが、その人を知っている訳ではないので、人物評ではない。あくまでも描かれたものに対する感想である)。

「Who is Joker」:老人と若い女がカードゲームをしているシーン。若い男が、老人の頭に銃口を向けている。若い男はあまり表情がなく、用心棒というよりは、運命を象徴しているのだろう。女性は片足の靴を脱いでいるところが、うまい。蓮っ葉、小悪魔と言った印象だ。そして、メインはやはり老人だろう。老人と言っても、銃口を向けられて微動だにしないのだから、只者ではない。さぞかし修羅場をくぐりぬけてきたのだろう。しかし、彼の肩には猿のぬいぐるみが乗っていて、ユーモアを失っていない男だということが分かる。



「Honey Bitter」:椅子に腰かける何となく魂を抜かれたような女。美女という程ではなく、その辺にいそうなくらいの可愛らしさ。床に落ちたバッグからは煙草と毒薬の瓶が出ており、胸にはタランチュラのアクササリーがある。これは死への渇望だろうか。わずかな救いは、彼女の手に乗っている小さな鹿だ。この鹿が立ち続ける限り、希望はある。


→階段の所に展示されているため、正面から撮影できない。

「花屋」:ちょっとダメおやじ風の男。しょぼくれた感じもあるし、飄々としているようでもある。良く見ると、帽子や靴はかなりオシャレだ。そして決定的なのは、ちょうど胸の所に描かれたバラの花。ハートにバラを秘めた男なのだろう。



「無題」:階段から下りてくる女性はこちらも実在感が薄く、「若さ」の象徴くらいの所だろうか。「Who is Joker」と同一人物と思われる老人が、いすに腰掛けてビールの小瓶を持っている。老人があまりにも深く椅子に腰かけて、中空を見つめているので、もう立ち上がれない、回想に耽るだけなの状態なのだろうか。しかしこの老人もなかなかおしゃれさんだ。ビールといい、描写の素晴らしいガラスの灰皿(喫煙を意味する)といい、まだ枯れていないことを感じさせる。


→ガラス越しなので、こんな状態に。

「舟の左手、風の右手」:タイトルからするに中央の聖母風の女性がテーマではなくて、二人の赤ちゃんが主役なのだろう。しかし、これは私にはどうにも読みとれない。



「Japanese 2011」:何となくワルそうな男がこちらを睨んでいる。そう、ちょいワルではなく、現在進行形の本物のワルかもしれない。しかし、足元には本が何冊か積まれていて、実は読書家なのだ(多分)。知性と悪を兼ね備えた、ある意味矛盾していそうな人物なのだろう。多かれ少なかれ、誰しもそういう所はあるはずだ。



全体的に見て、人物の核心に迫るほどの描写でありながら、人は見える部分だけではないんだよということを、ワンポイント(猿、鹿、バラ)で表現してるような気がする。またそれに説得力を加えるのは、素晴らしく過剰なほどの背景だ。ここまで背景を描かれると、「あなたの言うことは分かった」と降参させられてしまう。ここまでやるのか、というところまでやることで、作品の全体に命が通っているのだと思った。

この展覧会も後、一日だ(6月17日まで)。これ見て行く人、いないかなあ。

そうでもなかった

2012年06月16日 12時11分44秒 | 食べ歩き
地下鉄すすきの駅を降りて、今日もミートソースを食べようと喫茶店に行った所、広い店内が驚くべき混雑だったので断念。かなり妥協して、ファストフード的な店でそば+カレーセットを食べた。

カレーは予想通り家庭的な味。



蕎麦はとらえどころがない。つゆも少しうす甘い。蕎麦湯がないのも痛い所である。


締めはやはりバーで

2012年06月15日 23時04分39秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
本日は会社の偉い人を迎えて、北海道らしい飲み会。飲み物はハイボール→焼酎。食べ物はホッケ、アスパラ(青、白)、ポテトフライ(3種)、ラーメンサラダ、鯖バッテラ等。鯖のバッテラが美味かった。

仕事で遅れてくる人を待ちながら、長時間飲んでいたので1軒で解散の雰囲気に。これ幸いと、36号線を北に渡り、久々のバー「n」にやって来た。あまり遅い時間にここに来ることがないのだが、観光客やらで大にぎわいだ。

1杯目はジントニックつぶつぶライムバージョンだ。ややもすると甘過ぎる時があるジントニックだが、これはライムが効いていて非常に美味しい。この店のカクテルはオーソドックスなものでも、ひと味キレが違うと思う。

通しはほうれん草の上にミモレット、コンソメのジュレかけだ。



2杯目は最近飲むことの多いカクテル、バンブー。ステムの細い美しいグラスで飲むと、一段とシャープな感じがする。



前の店でさんざん飲んだので、今日は2杯位にしておこうか。

落ち着くバー

2012年06月14日 21時25分27秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
本日は予想外に打ち合わせが早く終わり、すすきののバー「N」へ。

1杯目は夏めいてブルーハワイ。ちょっとまだ夏の雰囲気にはなっていない気がする、というよりは夜はひんやりしている気もするのだが、今シーズン初めてのブルーハワイだ。Nさんがハワイで買ってきたという、オリエンタル傘ストローが光る。



2杯目はガツンと飲みたかった弧拳。アルコール度数たっぷり、量たっぷりである。



今日の通しは宮崎産マンゴーなどを交えつつ、普段とは違った感じ。



3杯目は「強めで酸味ありで」とお願いして見た所、アクアビット+ビートのこころあわせ+ライムのカクテルが登場した。予想以上にビートフレーバーが効いている感じ。

最後の4杯目は昔のカクテルブックからコロネーション=ジン+ベルモット+デュボネをお願いして見た。



ベルモットにデュボネで、相当甘くて軟弱なカクテルになるかと思いきや、これはなかなか大人びた一理あるカクテルとなった。やはりレシピから味は、完全には想像できないのである。

おみやげにライムショコラのマカロンを頂いて帰宅。明日はエライおじさんとの飲み会なので、正直な所あまり嬉しくない。そういう意味で、本日はここに来てみた次第である。


落ち着く居酒屋

2012年06月13日 19時53分07秒 | 飲み歩き・琴似界隈
今日は久しぶりに琴似の居酒屋「D」にやってきた。まだかなり明るい夕方、一番目の客である。

最初から酒を注文し、飛露喜の純米吟醸が来る。通しは大根、鮭、青菜等の煮物。少し小腹を落ち着かせる。



本日の刺身から初夏に向けていい感じの鯵と、大将の手間が光るしめ鯖にしてみた。北海道では鯵はあまり食べる機会がないので、珍しくも嬉しい。しめ鯖は今時期はゴマサバの方が良いそうだ。実にしっとり。



次の酒は有名になりすぎたとはいえ、コストパフォーマンスは申し分のない十四代本丸。久しぶりに飲んだ気がする。これに合わせるのは、ちょっと懐かしいメニュー、ホッケの信田巻である。



頼んだ時はイメージが湧いてなかったのだが、ホッケのすり身を揚げで巻いて出汁で煮た、何とも北海道伝統の味だ。揚げの部分の甘さが、ちょっと効いている。

次は醴泉特別本醸造と紅鮭かま焼を注文。塩気がきつくなく、それでいて締まった感じの”かま”が良い。



食べるものはこの位にして、最後にマスターの洋酒コレクションから、シーバスリーガルの大きなボトルを頂くことにした。シーバスリーガル12年なんて、あまりにも平凡なウィスキーだと思うかもしれないが、この華やかさはとても今のボトルと同じとは思えない。

おまけにモートラックらしいウィスキーを少々味見させてもらった。こちらは香りは甘いが、味は青リンゴのような若々しい味のするウィスキーであった。

今日も大満足だ。


20120612最近読んだ本

2012年06月12日 22時08分49秒 | 読書
■「生者の行進」石野晶
帯に「新しいハヤカワ文庫JA」と書いてあったので、「ハイ!ブックス」かと思った(←私は過去をほじくり返す嫌な奴だ)。いや、しかし、行き場のない2つの恋物語が交錯する話で、これは意外と良かった。

■「僕は長い昼と長い夜を過ごす」小路幸也
50時間目を覚まして、20時間眠り続けるという生活の主人公。あるときバイトで人を尾行していて、偶然から約2億円を手にしてしまう。当然金の出元である組織に狙われることになるのだが…。設定が興味を引くし、確かにストーリーの甘さはあるものの、主人公の能力と性格が良く生きた傑作であると思う。

■「夢の工房」真保裕一
再読。

以下、図書館の4冊。
■「ちいさいぶつぞう おおきいぶつぞう」はな
作者は比較文化科で美術史を学んだらしい。18歳当時の私にはそういう発想がなかった。

■「サイエンスカフェにようこそ!」滝澤公子、室伏きみ子

■「近代化遺産を歩く」増田彰久
刑務所は事前に話を付けてから撮影に行くと、とても協力的で撮影がはかどるらしい(再読)。

■「的川博士の銀河教室」的川泰宣
イトカワから回収した小惑星の微粒子を研究して、かなりの熱変化が発見されたらしい。これは大きな天体がぶつかりながら、現在の小惑星の形に至ったことを示しているらしい。帰って来たのは良いが、あまり発見が公にされていないような気がしたので、この情報は良かった。また、ロケットの歴史がかなり詳しく書かれているが、私が子供の頃は良く読んだものである。ツィオルコフスキーとか、ゴダードとかいまだに覚えているもんね。

20120610最近読んだ本

2012年06月10日 21時04分58秒 | 読書
■「腕貫探偵残業中」西澤保彦
前作では市民サービス課のお仕事として相談を受けていた探偵が、今作では業務時間外のプライベートタイムで相談を受ける。グルメ描写も楽しく、推理によってスタートからとんでもない地点にまで連れて行かれるのは、同じである。

■「Whisky World 2012 JUNE」
ウィスキーカクテル特集。

■「逆説の日本史15」井沢元彦
徳川6~11代目将軍あたりのお話。

■「鬼蟻村マジック」二階堂黎人
田舎の造り酒屋で発生した、おどろおどろしい殺人事件と、昭和初期の伝説の密室殺人の謎を探偵が解く。

■「星々のあいだの孤島 ペリーローダン426」フォルツ、ダールトン
バルディオクの秘密が徐々に明かされてきた。何とかつて人類を悩ませた「大群」も関係があるのだ。

以下、図書館の3冊。
■「おかえり。5ねんぶりの生協の白石さん」白石昌則

■「有名店の賄い飯」伊丹由宇
やはり賄い飯を作るのは練習になるのだろう。

■「傷だらけの店長」伊達雅彦
書店の店長が、店が閉店になり、同時に自分も書店員をやめてしまうまでの話。本好きだからという理由で書店員にはならない方が良さそうである。それから、書店員に無用な面倒をかけないようにしたいと思う。

今年の鮎はこれで終了でもいい

2012年06月10日 13時31分11秒 | 食べ歩き
本日は二十四軒のビストロ「PE」にやって来た。混雑も予想されたが、何とかなりそう。今日はメニューを聞いて、前菜と魚料理のコースにしてみる。まずは前菜から。

手前から反時計回りに、グリーンアスパラと自家製ベーコンのキッシュ、本鱒と十穀サラダのカレ、豚の頭のハム、田舎風パテ。アスパラはちょうど季節ものという感じだ。新作、本鱒と十穀サラダは、滑らかな鱒に十穀+野菜の歯触りが面白い。つぶつぶ、もちもち、色々な感触だ。



主菜は鮎のコンフィ。まずは内臓もたっぷりの中央部分を行ってみよう。



うーむ、これはどうだ。淡白だが鮎と言うしかない身と、たっぷり苦みのある内臓。そして飴色になった皮とひれが合わさると絶妙だ。続けて頭を食べるが、こちらもパリパリとした食感と香ばしさがある。無くなっていく鮎を惜しみつつ、最後まで堪能した。

大体、鮎は1年に一度くらいしか食べないが、今年はこれで終了しても十分だ。なお、周囲のピンク色のソースは、赤ワインのドレッシングだそうだ。梅かと思ったのだが、ほのかな酸味が良い。

最後はデザート(写真取り忘れ)。グレープフルーツとオレンジのフルフルしたの(←何だそれ?)、練乳のソルベ、マシュマロ、ココナッツのメダイヨンとコーヒーを合わせる。

今日も非常に良かったが、ルスツ豚のドイツビール煮込みも非常に気になっているのだよなあ…

20120610ギャラリー巡り

2012年06月10日 11時39分52秒 | ART
巡りと言っても本日は彫刻美術館のみで、「となりのひと」という新たな展覧会が行われていた。なお、写真撮影自由(個人的な目的に限り)だったので、作品写真を公開させていただこう。

本郷新「遥かなる母子像」。母の顔が人物ではなく抽象的な形になっているところがポイント。本郷の傑作の一つだと思う。



鴻上宏子「遥かに遠く」(中央の大きい方)、「そっと近くに」(子供の半身像)。「遥かに遠く」は同じ石膏像から型を取り、女性と男性の形に仕上げたのだそうだ。



野又圭司「助けて欲しいんじゃないのか。」。まずこれは何に見えるだろうか。集合住宅の郵便ポストと言ったところか。



近寄って穴のあいている所を見ると、箱型のスペースに便器だけが見える。



私はここで「刑務所かな」と思ったのだが、作者は札幌市の姉妹が孤立死した事件から想起して作ったという説明書きがあった。すなわちこれは普通の住宅であり、かつ近隣との交流が一切ない「刑務所」でもあるのだ。

次は小林麻美「すでに変容しはじめた昨日という世界の中のあなたが見た私」。



隣の人と窓越しに目があってしまったというところか。しかし、昨日の記憶は驚くほど速く薄れてしまっていく。私が相手を見たように、相手も、鏡に映った私のように私を見たのだろう。そして、私の記憶はあっという間にあやふやになってしまっているのだろう。

村山由布「なげられた千葉さん」。本当に巨人に投げられたのだろうか。それとも北海道弁の「投げられた」=「捨てられた」のだろうか。



村山由布の作品、手前は「噛み食み謳ふ」。何とも生きにくい世の中だ。奥は「先生、八木田くんが迷子です」。八木田君は自分の居場所が分からなくなり、硬直しているのだろうか。もう少し救いが欲しいような気もする。



佐竹真紀「暮らしあと」。祖父母の家の記録であり記憶である。普通に親族の声が入っていて「おばんでーす」「おばんじゃないしょ(昼間だから)」であるとか、風除室があったり、北海道らしい。



佐竹真紀「TOYOKORO」。実家が引越しをすることになり、ビデオや写真から記憶の断面を再現したもの。ビデオの中で過去の写真を重ね合わせて持ち、記憶を再現するという作品なのだ(さらにそれを私が写真に撮っているのだから、訳が分からない)。



1987年頃からのビデオがあるようだが、子供のころからビデオで撮られていた世代なのだなと思う。もの凄い量の映像と写真が残されており、つい「たまちゃんのお父さんかよ!」と突っ込んでしまいそうになる。いずれにせよ、貴重な財産であることは間違いない。

美術館を出ると、正面の家につららのレリーフが飾ってあった。ちょっと珍しい。


少々飲み足りず…

2012年06月09日 16時32分03秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
昼食が少し軽めだったこともあり、ギャラリー巡りをほぼ終えて、久しぶりに狸小路そばの「M」へ。

まずはハイボールとアスパラバター。





アスパラには途中で荒挽きコショウ、最後に醤油をタラリと1滴。これが美味い。

ハイボールをお代わりして、恒例のマカロニサラダ。今日は玉ねぎもマイルドだった。



軽めにと思ったが、そこそこ酔っ払う。狸小路を歩いて、中央区民センターで本を借りて帰宅。


20120609ギャラリー巡り

2012年06月09日 16時00分34秒 | ART
本日のギャラリー巡りはHOKUBU記念絵画館→市民→エッセ→大丸→紀伊国屋→札教サテライト→STV北2条→時計台→道新→大通→富士フイルム→三越→スカイホール→さいとう→NEW STARの15か所。

■HOKUBU記念絵画館「長尾淘太とエスプリの全景」。長尾淘太の作品はフランスの都市と農村を描いたもの。モロッコにも行ったことがあるため、ややアラブ風味のものもあった。

「ユーゴスラビアスピリット」:青い空に石造りの街。教会の塔が見える、穏やかな作品。
「ベルベル人の男」:北アフリカの人ということか。青いターバンを巻いており、異国風味。

3階は三岸黄太郎、増田誠、児玉幸雄、蛯子善悦、三岸節子らの作品。
中谷龍一「教会への道」:腰の曲がった女性が教会に向かって歩いている。人の存在に目が行く作品だ。
三岸黄太郎「幻の城」:「幻」のせいもあるだろうが、穏やかだが人を寄せ付けない雰囲気がある。
児玉幸雄「ムフタール通り」:楕円のキャンバスに描かれた、活気のある市場の様子。

広瀬功「パリ風景」:ガッチリとした石造りの建物が、作品の4分の3を占めており、それぞれの壁の色の違いが表現されている。夕景の赤い色彩と、黒く影のような街路灯の線が効果的である。

ここから、市民ギャラリーへ歩いて移動。途中のルネッサンスホテルで、オーロラ3人娘(死語)を発見。



豊平川の所の交差点では、古いビルの改修だろうか、取り壊しだろうか。テナントは一軒もなくなっているようだ。



市民ギャラリーの入口には、何のキャプションもなく彫刻が3点おかれている。



一体何事かと思ったら、全道展の準備をしているのだった。審査は本日終了したらしい。



■ギャラリーエッセ「季の会 北の女流画家展」。
佐藤美和子「unison(恵み深き母よ)」:左右対称に描かれた、聖母のイメージ。鏡に女性の母(作者?)が描かれており、絵画的シンボルに満ちている。
塚崎聖子「飛びたいうさぎたち」:自転車に乗る子供、ローラースケートを履いたうさぎ、うさぎの帽子で跳ねている子供。いずれも、空へ向かいたい志向が見てとれる。

■紀伊国屋「物語にみる源平合戦」。
「平家物語 奈良絵本」:平敦盛や那須野与一の登場する、盛り上がりシーン。色彩が素晴らしい。
「木曽物語絵巻」:牛の角に松明を付けて攻めかけるパノラマ的なシーンと、今井四郎兼平が刀を咥えて自害するシーンが描かれている。自害シーンは血が出ておらず、少しコミカルなようにも見える。
「平家物語延宝五年版」:平家軍が谷底に落ちる、倶梨伽羅落としの名場面(悲惨な場面)。このシーンの挿絵が沢山あったので、娯楽読物としてはポイントなのであろう。

■STV北2条ビル「野沢桐子展」。
私の来場も3回目、ついに作者の野沢さんにお会いしてしまった。つい「「Who is Joker」でガーンと来て、それ以来のファンで、BISENのOB展(*)、パルコの展示も見ています。個展をとても楽しみにしていましたので、ここに来るのも3回目です」(←ストーカー?)と、激白してしまう。
(*)BISENと言ってしまったのですが、北海道芸術デザイン専門学校でした。すみません。

東日本大震災以降に描かれた「Japanese 2011」では、これまで使ってきた赤の色彩を使えず、またこれまでの作品でもポイントの一つだった照明器具に光を入れることができなかった、と教えていただいた。

「この作風だと、沢山描けないですよね」と聞くと、「特訓して、昔よりは速く描けるようになったんです。肌の質感も特訓して、以前より…」とのこと。特訓好きな、熱い方なので、まだまだこれからもやってくれそうだ。今後のご活躍を期待しています。

■時計台ギャラリー「第46回白日会北海道支部展」。
高橋芳夫「エーゲ海への憧憬」:背景に明るいエーゲ海。手前に陶器が3つ。この陶器がいい形をしているのである。
大久保育美「鎮魂花」:水につかる女性とその周りに花がある。非常に上手いのだが、リアルというよりは、象徴。メランコリックな感じがする。

■時計台ギャラリー「内崎さき子日本画展」。
「冬のアカシア」「アカシアの季節」「朝陽の中で」:いずれも大きな樹を中心に置いた作品。それぞれ全く違った樹であり、人物画のようですらある。

■富士フイルムフォトサロン「石井愛子写真展」。山形県鶴岡市の水族館にいるクラゲの写真展。クラゲは宇宙のようでもあり、地球のようでもあり、そして生物である。

■スカイホール「第13回道草展」。
蒼野甘夏「What a Wonderful World」:可愛いチビザルが2匹。日本画で猿といえば、墨で描かれ、手の長い不気味な感じだが、こちらは至って可愛いキャラクター的な猿である。

■さいとうギャラリー「水戸麻記子絵画展 MITORAMA -再会-」。
「4月の雪」:コートを着たサボテン男が、雪空を見上げるカッコいい作品。
「カフェにて」:後で水戸さんに伺ったところ正解だったが、「北都館」を描いたもの。
「花壇を踏んではいけません」:赤レンガ前の花壇で、ケムール人が飛び跳ねている。

「サンローゼ」:先日、私もサンローゼに行ったが、あの独特の空間、貴重である。この作品では怪しい毛玉男が座っている。
「身長3mの宇宙人」:いや、どこかで見たことがあるなあと、猛烈に気になり聞いてみた所、子供の頃の怪奇現象を紹介する本に載っていた宇宙人とのこと。今検索してみたが、「フラットウッズモンスター」と言って有名な宇宙人だったのだね。画では、明るいフラワーガーデンに登場しており、「明るく描いてみたのですが、トラウマです」と水戸さんが言っていた。

それから、JR ART-BOXに出品している「北海道ツラの皮」の熊谷大介氏が夫だそうだ。今度、熱くプロレスの話をしましょう。私は主に90年代全日のファンです。

ミートソース(5) 困った時の

2012年06月09日 11時28分58秒 | 食べ歩き
日中、ちょいと酒を飲みたくなったが飲み屋が見当たらない、また宴会終了後、もうちょっとだけ飲みたい等の利用にもこたえられる店と言えば「SZ」なのである。今調べてみたが、最近新たにオープンした札幌駅北口店では、10時から23時まで営業しているのだ。

混雑が予想されるので12時前に店へ。



それでも約半数の席が埋まっているだろうか。今日は控えめにミートソースボローニャ風と白ワイン250mlを注文。少し暑いため、さっぱりした白ワインが嬉しい。



続いて、ミートソース。少々、メニュー写真よりは貧相な感じもするが…、味は予想通りである。この店ではテーブル上に置いてあったタバスコをかけて食べる。タバスコをイタリア料理に使うな、という意見もあるかもしれないが、ミートソースって日本の料理だからねえ…



札幌駅北口店だが、店が少々出来立てすぎるので落ち着かなかった。また、サービスオペレーションが少しこなれていない感じがする。開店3日目なので、これからということにしておこうか。

後はワインのハーフボトルを1種類でいいから入れて欲しい。一人客の切実なお願いである。それから、酒のつまみを時々入れ替えて欲しい。2007年にはイタリアンハム、マカロニサラダなどがあったんだよね。それがなくなってから、メニュー入れ替えがされていないような気がするのだ。私の強い願いである。

特製茶碗蒸し

2012年06月08日 19時39分51秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今週も何とか週末になり、やや皆さんだらけ気味。私も18時には会社をでて、少し歩いてみたくなった。ぶらぶらと札幌駅方面に向かう。

地下歩行空間直結の立ち飲み屋さんは、外から見るに大混雑である。地下鉄さっぽろ駅まで歩いて、地下と地上の間にある、立ち飲み「S」へ。土曜日の15時頃のこの店は客がいなくて心配になるが、さすがにこの時間帯は結構な客入りだ。

緑茶割りを注文し、まずはさつま揚げから。あまり辛味のない生姜をたっぷり、醤油を少しかけて食べる。もっちりした歯触りで、つまみにはちょうど良い。



飲み物を蕎麦玉(蕎麦焼酎)に切り替え、今日は気になっていたメニュー、特製茶碗蒸しを注文してみた。到着するまでの時間からすると、注文してから蒸しているのだろうか。



やや小ぶりサイズだが、値段が190円ということからすると、文句の付けようがない。見た目の関係上、上に海老、栗、椎茸、三つ葉が乗っているが、中には鶏肉が潜んでいる。出汁の味、玉子の柔らかさもほど良く、ちょっと変化球のつまみとして、面白いのではないだろうか。

地下鉄で帰宅する。外に出てもまだ少し明るい。いい季節になって来たものだ。