散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

2012東京紀行(9) 行ったことのある店へ

2012年06月23日 21時20分13秒 | 飲み歩き・東京
実は深川番所ギャラリーに行くと決めた時に、終わったら森下にでて、あそこに行こう、と思っていた店があるのだ。しかし、あまりにも有名な居酒屋。開店30分前に店の前を通ると、すでに10人以上が行列をしている。これでは…、とちょっと気持ちが冷めてしまった。よし、ならば清澄白河に戻ろう。

ということで、旅がスタートする時点の趣旨とは違ってしまっているが、2回目の訪問となる焼鳥「H」へ。実にのどが渇いたので、ハイボールを注文。通しは山くらげかな?





本日のおすすめを拝見して、よし、とりもつ煮込みを行ってみよう。





とりもつのいろいろな部分が入っていて、少し甘じょっぱい味付けは期待通りだ。ここから焼鳥を注文。まずはやきとり(鳥精だな)、皮。前回訪問した時の3代目はいなかったが、おそらくその母君と思われる人が炭火で焼いてくれるやきとりは、実に安定した旨さだ。



続いてレバ、つくね。今度はタレ味を求めてみたが、いい感じである。ところで、カウンターには壺に入った辛味噌があるのだが、これを少々つけてみるのも刺激があっていい。ただし、かなり辛いのでつける量には注意が必要だ。



梅干ハイ(炭酸割り)を注文し、最後に手羽先で締める。手羽先は食べ応えがあって、嬉しい限りだ。しかし、梅干ハイなんていうのを頼むのは、少々疲れが来ているのだろうか。



ここはこれくらいで切り上げて、銀座に移動。やはりカクテルを飲みたい。ということで、9か月ぶり位の訪問となる「FS」へ。1杯目は炭酸が入っているのがいいのだが、平凡なのは良くない。相談の結果、アブサンとミントリキュールを炭酸で割った、ペロケというカクテルが登場。味のベースはアブサンだが、ミントの後味がひとひねり効いている。

2杯目は前回のスモーキーマティーニから発展させ、アクアビットスモーキーマティーニを注文。このカクテルは大体アクアビット勝ちになってしまうのだが、なぜかウィスキーの甘さが感じられる珍しい仕上がりとなった。これまた面白い。少々ひねった注文に、オーナーから「先発投手なのに、最初からフォークボール2連発ですね」との野球たとえがでる。

3杯目は「最近、バンブー好きなのですが、それとは少し違う感じで…」とお願いしてみると、熟成度の高いシェリーとスイートベルモットをつかったスイートバンブーが登場する。これはシェリーの美味しさと香りが際立ち、酸味も効いているので、スイートながらそれほどしつこくないカクテルなのだ。最初からこういう味で完成されている酒があるかのようだ。



よし、もう一軒行こう。次は実に久しぶりの「hB」へ。カウンターだけで、こぢんまりとした船室チックなバーである。最初の一杯はウィスキーだ。アランモルト1999年は甘みがあって華やかな感じがする。

2杯目は少しアルコール控えめのカクテルということで、ブロンクステラスを頂いた。ジンにベルモットとライムの入る、マティーニのようなギムレットのようなレシピである。さわやかなカクテルを頂き、久しぶりにバーテンダー氏と会話して、本日の酒飲みは終了。



眠り込んでしまうと、55分後に北越谷に着くという、札幌の人間には恐ろしい地下鉄に乗り、茅場町のホテルに戻る。

2012東京紀行(8) 美術館・ギャラリー巡り

2012年06月23日 16時37分13秒 | ART
昼食を食べ終わり、取って返して「出光美術館」へ。今やっている展覧会は「祭 MATSURI」という祭や名所を舞台にした作品なのである。いくつか作品を紹介しよう。



「月次風俗図扇面」:御霊会や興福寺で行われた田楽図が描かれている貴重な作品。
「祇園祭礼図屏風」:単独で祇園祭を描いたものとしては最古の作品らしい(重文)。祭も凄く盛り上がっているというよりは、ひそやかな楽しみという感じがでている。
「洛中洛外図屏風」:三十三間堂から、大仏殿(昔京都にあった)、歌舞伎小屋、清水寺、金閣寺、二条城など京都の名所が描かれた作品。人々の様子も描くため、建物とのサイズバランスがかなりくずれている。

「江戸名所図屏風」:こちらは東照宮、浅草寺、不忍池、神田川、日本橋、江戸城、銀座、新橋と江戸の名所が勢ぞろいだ。神輿を担ぐ様子や(これは威勢がいい)、喧嘩? のシーンも描かれている。
「浄瑠璃芝居看板絵屏風」:首や胴体がぶった切られている、芝居のイメージ画らしい。
「草花蒔絵螺鈿手箱」:五段重に小皿が5枚、杯、酒が半升くらい入りそうな入れ物のセットで、お祭り気分が湧き上がってくる。

烏龍茶、煎茶、ほうじ茶の冷たいのと暖かいのが選べるサーバーで、冷たい烏龍茶を頂きながら休憩。




→皇居方面。

次は皇居方面に歩く途中、明治生命館という立派な建物(重文)があり、内部の見学ができるというので入ってみた。写真をそこそこ撮影したので、別項で紹介してみたい。しかし財閥系の建物は三井美術館といい、三菱一号館美術館といい、立派なものが多い。



皇居内に入り「三の丸尚蔵館」へ。現在は「内国勧業博覧会」という明治の日本で行われた博覧会に出品された作品の展示が行われている。ここでは、あまり有名ではない(知っている人は知っているのだろうが)こういう展覧会があるので、東京に来る時にはついチェックしてしまう。



西村總左衛門「塩瀬友禅海棠に孔雀図」:友禅でかなり精巧な絵図。凄い。
印藤真楯「古代応募兵図」:応募兵(実際は徴兵だろう)に子がすがり、妻が泣いている作品。前年に徴兵令が改正されたため描かれたので、戦争反対かと思ったのだが、こういう博覧会に出品されているということは、富国強兵の奨励なのだろうか。

松井昇「かたみ」:華美を自粛するために描かれた作品らしい。
西村總左衛門「天鵞絨友禅嵐ノ図」:今度は巨大な鷲を描いたもの。この人の作品はスケールが大きい。

こういう工芸作品はたまに見ると非常に面白い。ここで地下鉄に乗ろうと三越前方面へ。すると「GALERIE SHO」という現代アートのギャラリーが見つかった。ちょっと入ってみよう。



ELIZABETH CRAWFORD「THE DISH RAN AWAY WITH THE SPOON」:小さな瓶づめと缶、小さなスプーンが2本。静かな作品だ。
BRIGITTE ZIEGER「WOMEN ARE DIFFERENT FROM MEN」:銃をこちらに向ける女。紙には10発の銃弾で開けられたらしき穴があいている。蝶の燐粉や鉛筆で描かれたちょっとドキッとする作品。
湯浅加奈子「DREAM」:黒い宇宙にぎっしりとフルーツが描かれている楽しい作品。
高田茉依「パラサイトニッポン」:お面のような人面の口の中に、1~3つの顔が寄生している。親から離れられず、しかも栄養を吸い取る子供か。

さて、ここで清澄白河に移動。時間ができたので、こうなっては木村環さんの展覧会に行くのが当然ではなかろうか。ギャラリーがちょっとわかりにくかったので、しばらく周囲をうろうろしたが、何とか「深川番所ギャラリー」に到着することができた。


→この2階。ギャラリー名が開いた扉で見えなかったので、しばらく気がつかなかった。

「ケモノの棲む島2012-光」:夜の森で鹿たちが戯れている。その横からは白い光の球が次々と空へ昇っていく。鹿とは相いれない、何か新しい命が生まれたのか。
「ケモノの棲む島2012-2つの浮島」:高さが100m位の中空で向かい合う顔型の島。それぞれに鹿が棲み、島の間はかろうじて何本かの髪の毛で結ばれている。そこを1匹、2匹と渡ろうとする鹿がいるが…。左側の島は目を閉じており、島の下部には海のようなものがある。右側の島は目を開けているが魂がこもっているようには見えず、形は山というか、大地を表しているのだろう。この二つの間を命が通うことによって、何か新しい進化が生じるのだろうか。

この他には「長い眠り」シリーズが10点、無題の作品が2点展示されていた。無題のうちの1点では、眠っている顔がやがて半覚醒状態になり、最後には完全に目を覚ましている。そう、以下に長い眠りであっても、いつかは目が覚めるのではないだろうか。

ギャラリー主に聞くと、昨年東京で開催された木村さんの展覧会を見て、ぜひと声をかけたそうなのだ。私もはるばる見に来ることができて感慨深い。この建物をでて、川の方に階段を上っていくと、テレビでは何度か見かけている松尾芭蕉の坐像が置かれていた。そうですか、あなたはここにいたのですね。





ここで森下方面に歩いていた所、SAKuRA GALLERYという小さなギャラリーを発見。「たいせつにかんじるもの」という3人展をやっていた。中では小野有美子の作品がお気に入り。納屋のような部屋の窓から日が入ると共に、向こう側の壁が無く、そこには光を浴びた叢が浮かんでいる。ありそうで、あまり見たことのない風景だ。

長い長いギャラリー巡りを終えて、いよいよ飲みに繰り出そう。

2012東京紀行(7) 焼きそば食う

2012年06月23日 12時35分00秒 | 食べ歩き
2時間弱、展覧会を見ていたので、次に行く前に、早めの昼食を済ませておこうか。日曜の丸の内は選択の余地が少ない。有楽町まで戻って、パッと目に着いた「K」という立ち食い蕎麦屋に入ることにした。蕎麦屋と言ってももちろんうどんもあるし、丼物も、焼きそばもあるのだ。そういえば、蕎麦屋で焼きそばを出しているという店に記憶がある。



入口の食券機でやきそば(並盛)とコロッケを購入。



既に焼きあがっている焼きそばを温めなおし、コロッケを添えたものがスープと共にやってきた。うーん、かなり盛りがいいぞ。こういうところの並盛は少し量が控えめという予感がしていたのだが、大盛を頼まなくてよかった。



早速食べると、何となく程よく素朴な焼きそばがいい。コロッケは出来立てではないが、衣はパリッとしており、アツアツだ。そして驚きというか意外な嬉しさはスープである。中華スープではなく、蕎麦つゆにネギを入れたものなのだ。何となくこの味には意表をつかれた。ぜひB級グルメファンには試していただきたい味だと思う。


2012東京紀行(6) バーン・ジョーンズ

2012年06月23日 12時29分08秒 | ART
ホテルの部屋でのんびりしつつ、9時頃耐えきれなくなって出発する。今日は何しろ「バーン・ジョーンズ展」の初日なのだ。今回の旅の最大目標が、この展覧会を見ることなのである。

歩いていける距離にあるので、茅場町→日本橋→八重洲→丸の内と歩いて、三菱一号館美術館に到着。まだ開館まで30分ある。やがて入口のシャッターが上がったのでそちらの方向に進んでみると、すでに並んでいる客が3人いた。よし! 何と行列の4番目だ。



以前、東京国立博物館で「書」の展覧会をやっていたときに大行列だったので、東京はいかなる展覧会でも大行列になると思っていたのだが、展覧会初日のせいか、知名度のせいか、それほどではない。しかし待っているうちに興奮してきて、段々心拍数が上がってくるな。10時にやっと開場となり、前の3人が相当年配だったせいで、どさくさにまぎれて1番で入場、単独でエレベータに乗り、展示のスタート場所にただ一人着く。

結果的には、まずは主要作品のみ、ほぼ一人で最後まで見きることができた。途中飛ばした作品もあったので、最初に戻って2周目に突入したが、その時点でもそれほど混雑している様子はなかった。あれ? 予想外だな。みんな、バーン・ジョーンズに興味ないのか?

さて、個別の作品の感想に触れていこう。
「慈悲深き騎士」:キリストとゴツイ鎧を身にまとった騎士との対比の妙だと思う。
「「怠惰」の戸口の前の巡礼」:緑の服の女性が、巡礼を迎えている。一見「怠惰」には見えないのだが…。不思議な作品だ。
「闘い:龍を退治する聖ゲオルギウス」:連作「聖ゲオルギウス」シリーズの1作。これは龍が小さすぎないか? ちょっとした大トカゲくらいのサイズである。騎士の眼がずいぶん残酷に光っている。

「プロセルピナ掠奪」:この人がさらわれたために、冬の季節が生まれたという伝説の話らしい。通りすがりのおばさまに教えてもらったのだが、インテリの人がいるものだ。
「ペレウスの饗宴」:最後の晩餐チックな舞台が、カラフルかつ繊細に描かれている。
「牧神の庭」:大自然の中に笛を吹く牧神と、それを聞く男女が描かれている。よく見ると、カワセミの姿や自然の色彩が表現されている。

「運命の車輪」:これぞ象徴派たる傑作。車輪を回す女神と、それぞれ奴隷、王、詩人を象徴する3人の男が描かれている。
「魔法使い」:バーン・ジョーンズが自分を模したらしい老魔法使いとその弟子の姿。いろいろなモチーフが象徴感を増している。
「ピグマリオンシリーズ4部作」:これも今回の展覧会を代表する4部作だ。もちろん有名な自分の作った彫刻に恋してしまい、それが女神の計らいで本物の女性になるという話なのだが、なにしろ背景が建物、石、木と満遍なく上手い。また、人間になった女性の姿が非常にうまいのだ。手足をあれほど繊細に描く洋画家というのは、あまり見たことがないような気がする。

「メドゥーサの死2」:連作「ペルセウス」シリーズの1作。首を切られたメドゥーサと、それを迎えに来た二人の姉。姉の顔が「海の幸」に描かれている、福田たねさんの顔に似ている。
「果たされた運命:大海蛇を退治するペルセウス」:鎧を着た金属的なペルセウス、シャープでぬめるような大海蛇。そして白い肌が余りにも目立つアンドロメダ。それぞれの対比が作品を印象付けているだろう。そして不自然なほど寄り添った2人と一体。それぞれは写実的ではあっても、全体としては写実風景ではない。あくまでも象徴を1画面に強引に配置したのだろう。



「王宮の中庭・習作」:今度は連作「いばら姫」の1作だ。いばら姫にはつられて眠り込んでしまうお付きの人たちがいるのだが、それを一人一人描いた習作なのである。習作とはいっても、バーン・ジョーンズのデッサン力と色彩感が光る。



これで後「黄金の階段」あたりが来ていれば、大満足というところであったが、まあそれでも十分堪能できた展覧会であった。彼の作品は遠くから見ても美しいし、近くで見ても、決してものすごく上手いという感じでもないが、十分に上手いのである。藤田嗣治とは違う意味で、描いた女性が非常に美しいのが印象的であった。

また、「ピグマリオン」あたりは、非常に近代的というか「少女漫画の祖」と言っても過言ではないような気がした。おそらく、マンガを文化として研究するためには、絵画の知識がどこかで必要になってくると思うのであった。

もちろん図録を購入して外に出る。

2012東京紀行(5) 散歩&朝食

2012年06月23日 08時28分05秒 | 食べ歩き
ホテルにいると、どうも空気が乾燥しているせいか断続的に目が覚めてしまう。午前1時、3時と一度目を覚まし、結局は5時半ころ起床。まだ涼しい東京の朝、軽く散歩に出かけてみた。近所を一回りし、コンビニで新聞と水を買ってホテルに戻る。

7時からホテルの一階に併設されている「P」で朝食。トースト(クロワッサンを追加)、ゆで玉子、サラダ、アイスカフェラテを食べる。朝食としては十分だ。ロビーに自由に使えるパソコンがあるので、自分のブログを確認(特に変わりなし…)。


2012東京紀行(4) 初めての居酒屋

2012年06月22日 22時00分03秒 | 飲み歩き・東京
さて、今回は事前に行く店を調査しないように心掛けてきた。余りにもネット上の評判をあらかじめ調査しておくのが、つまらない感じがしてきたからだ。ということで、八丁堀~茅場町界隈をぶらりとしながら、適当に飲み屋に入ってみることにした。

一軒目は八丁堀のたち飲み「G」だ。確か新橋にも系列店があり、行ったことがあるのだが、その辺は許してもらおう。夕方までのサービスメニューの中から、緑茶ハイを注文し、つまみは自家製チャーシューを選んでみた。

緑茶ハイを飲みつつしばし待つと、千切りキャベツの上にチャーシューが載せられ、温められたものが到着。辛子をちょっとつけて一口、うーん、甘い味が疲れた体にしみわたる。これはお手頃、旨いがそろったつまみである。また、下にあるキャベツが味を吸ったところもいい付け合わせになっている。





次は会津の宮泉という酒と煮まぐろを注文。煮まぐろは角切りのまぐろかなと思ったら、かなりすじの部分が含まれた、ダイナミックなサイズだった。煮てある場合、すじの部分はねっとりとした口触りを生んで、効果的なのである。





隣の見知らぬおじさんが「この店初めてかい。ここは酒も豊富だし、いいところなんだ」と声を掛けてくれた。なかなか明るいうちから楽しい雰囲気で、機嫌良く次へ。





2軒目は18時頃になって、茅場町の「T」へ。いかにも古典的な居酒屋である。まだ混雑していない店内に入り、カウンターの隅に着席。のどが渇いたのでハイボールを注文。通しはメンマの煮たものである。

まずは今日の大サービスメニュー(何と120円)、ささ身昆布〆を注文。薄切りになったささ身に、何やら黒いものが付いているが、どうやら昆布をペースト状にしたものらしい。魚の刺身のように平らな昆布で締めた身の部分だけが到着するのかと思っていたので、少々驚いたが、味はなかなかである。





続いて焼鳥を注文。まずは鳥正肉、軟骨。



次はレバ。オーソドックスな焼鳥だ。ここで焼酎の生茶割りを追加。



1軒目のボリュームも効いてきて、つくねで締める。やや少し平凡という気がしないでもないが、気取らずに入れる居酒屋に満足。もっと人数が多ければ、いろいろなものが楽しめるだろう。





3軒目はふらふらとつい行ったことのある八丁堀のバール「m」へ。ここは相変わらずの大人気だが、カウンターの一番手前に立つことができた(立ち飲み店である)。白ワインのシャルドネを頼み、やや満腹ながらも千代幻豚のリエットを注文。

いや、驚いた。280円のリエットがここまで旨いかね。やはり大人気店で量が出るせいなのかなあ。これは確実にまた来たくなる店だ。この他にも洋風つまみ5品、和風つまみ5品など実に食べ物が豊富。飲み物も酒屋だけあって、驚くほどの種類があるのだ。

また数年前に来たときに働いていた女性が、まだ二人ともいることにも感心した。やはりお店の人が、長く続けられる店の方が良いと思う。最後に私も強い酒が飲みたくなって、サクランボマティーニを注文してみる。ほのかな甘さだが、多分結構強いはず。





段々怪しくなり、帰りにコンビニでハイボール缶と夜食を買って帰宅。ふらふらの23647歩。





22時頃、早くも就寝。

2012東京紀行(3) 東京へ

2012年06月22日 16時18分31秒 | ART
みなとみらい駅から横浜駅に出て、また京急で日本橋へ。散々道に迷いながら、とりあえずホテルにチェックイン。まだ時間があるので、ぶらぶら界隈を歩きながら、予定を一日早めてブリジストン美術館に行くことにしよう。

まだ周辺地理を把握していないので、若干遠回りになってしまったが、何とか到着。ブリジストン美術館では開館60周年記念「あなたに見せたい絵があります。」という展覧会をやっている。この美術館の所蔵品と石橋美術館の作品ばかりなので、見たことのある作品も多いが、紹介していこう。





坂本繁二郎「自像」:彼特有の描き方なので「影薄そう」と思ってしまったが、結構長生きなのね。
中村彜「自画像」:この作品は描かれた顔から、通称「にがむし」と呼ばれていたらしい。暑苦しい人柄が感じられる。
小出楢重「帽子をかぶった自画像」:この時代には珍しくおしゃれさんかも。

関根正二「子供」:自分が死んだ年に子供の顔を描いたのだが、弱冠二十歳、何を思っただろうか。
アンリ・マティス「画室の裸婦」:緑をバックに、赤い裸婦。これは何となく好きだ。
岡田三郎助「水浴の前」:こんな縦長の画があったとは。ニンフのような女性である。

黒田清輝「ブレハの少女」:なぜか筆遣いも描かれた少女もワイルドで、黒田にしては珍しいのでは。服の水色は黒田カラー(「湖畔」のようだ)といえるだろう。
坂本繁二郎「帽子を持てる女」:女性像は珍しい。やはり淡色で描かれていて、プリントっぽい感じもする。
ロートレック「サーカスの舞台裏」:神話ではなく、画家の同時代を描いたのだ。

オノレ・ドーミエ「山中のドン・キホーテ」:ドン・キホーテとサンチョを実にカッコよく描いている。風刺画以外も描いていたのか。
藤島武二「天平の面影」:画題が青木繁っぽいが、やはり藤島の方が一般論としては上手いな。
青木繁「天平時代」:今回は青木繁が5点あり、嬉しい。自画像でも使っていたオレンジの輪郭線が妙に決まっている。

青木繁「海の幸」:3度目にして、今回はじめて額縁をよく見たが、四隅には開きになったような魚が、周囲には魚のうろこのような形が彫りこまれている。
ギュスターブ・カイユボット「ピアノを弾く若い男」:新収蔵品。アパートの部屋でピアノを弾く、ずいぶん近代的な作品。
岡鹿之助「セーヌ河畔」:ルソーっぽいね。佐伯祐三の作品にもあった「PICON」の看板が描かれている。

雪舟「四季山水図」:えっ! 石橋美術館で持ってるの? 国宝じゃないの?
シスレー「森へ行く女たち」:建物の黒い屋根と白い空の対比が素晴らしい。目がすっとする思いだ。
ピート・モンドリアン「砂丘」:点描により構成要素に分解はされているが、具象作品だ。

この美術館は古代美術の作品から、レンブラント~ポロックまで所有しているので、「あの画家だったら見たことがあるよ」というためには、相当手っ取り早い美術館である。もちろんそれだけではなく、良い作品も多いのだ。

この辺で一杯やりに行くことにしよう。

2012東京紀行(2) エルンスト展

2012年06月22日 14時12分57秒 | ART
横浜美術館の「マックス・エルンスト展」会場に入ると平日、雨という条件も重なったせいか、比較的混雑していなかった。落ち着いて最初から見ていくことにする。



「偶像」:彼が35歳ころの作品。最初からいきなり良い作品、フレッシュである。
「博物誌」シリーズ:フロッタージュ技法だが、下にあるものがそのまま浮き出たのではなく、きちんとした形を作り出している。
「籠の中の鳥」:籠と鳥が描かれているのだが、何と鳥は籠の前にいるのである。実際には自由であるにも関わらず、勝手に籠に呪縛されているということか。

「メキシコ湾流」:黒い海には網目のようにうねりが描かれており、色彩のグラデーションが綺麗だ。空には白いリングが描かれている。金環食のようにも、光の弱い月のようにも見える。
「石化した森」:彼の代表作の一つだろう。同じパターンで3点の作品があった。岩山のような存在感のある森と、やはり太陽を模した白いリングが描かれている。
「小麦の芽吹く風景」:畑というか砂丘というか、赤・オレンジ・紫・黄色・緑・黒で大地が描かれている。空は緑で、これは色彩中心の傑作だ。

「慈善週間または七大元素「第五のノート木曜日 元素‐暗黒 もう一例-イースター島」:鶏と熊の合体したような生物(楳津かずお作か?)から姿を隠す女。
「ニンフ・エコー」:シュールな植物の図。同時期に小川原脩が描いた作品に似ている。
「少女が見た湖の夢」:沼と動物の隠れ姿が描かれている岩と樹木。普通に描いた作品もコラージュのようなイメージである。

「ユークリッド」:四角錐の顔をした貴婦人。よく見ると背景の線が平面を分割し、多彩な色で塗り分けされている。
「二つの基本方位」:真っ赤な空、色彩分割された地層、二つの火山からそれぞれ緑色と紫色の煙が上っている。印象的な作品。
「パリの春」:ゆるキャラ登場というか、マチスかミロぽい雰囲気。

「嘘八百」:こちらもマチス調というか、オレンジの球はセザンヌっぽいというか。
「大アルべルトゥス」:結晶化した紺の背景、赤と黄色で顔のイメージが出現している。
「ポーランドの騎手」:石化した森と馬の顔の二重イメージ。なかなかの傑作だと思う。

「三本の糸杉」:赤・黄・緑の3本の糸杉。何となくハリボテ感が漂う。
「最後の森」:初期の岩のような森ではなく、幾分柔らかくなったような感じ。中央には緑の穴のあいた円が配置され、背景が黄色に光っている。初期の力が蘇ったか。

全体としては、前半は期待通り、後半は少々「あれ?」と思ってしまった。何となく自分の作品の再構成というか、キリコの後期問題(全く同じような作品をただ再作成していた)という気がするのだ。途中から何となくマチス、ミロに近いなあという感じを抱いてしまったところもある。まあ、彼の人生を追って作品を見ることができたのは、やはり収穫だと言える。

美術館の外に出ると、すでに雨は上がっていた。よし、東京へ移動だ。




2012東京紀行(1) まず横浜

2012年06月22日 12時10分26秒 | 食べ歩き
6時55分琴似発の電車で新千歳空港へと向かう。朝の札幌はかなり涼しい。飛行機の中のドリンクサービスでは、久々にコーヒーが復活していたような気がする。珍しくコーヒーを飲んでみたのだが、なかなかおいしい。



今回は羽田空港から珍しく京急で横浜へ向かう。乗りかえてみなとみらい駅へ。残念ながらこの時点の横浜は雨。念のため持ってきた折りたたみ傘をつかい横浜美術館へと向かう。他に「大エルミタージュ美術館展」等も考えはしたのだが、自分の好みからすると「マックス・エルンスト フィギュア&スケープ」展を見るべきだと考えたのである。

おっと、その前に腹が減っているので昼食だ。雨のせいもあり、美術館内のカフェで「きのこごはん」というのを注文してみた。しかし、横浜だし、こういう所だし、値段がちょっと高いなあ。予想していたのは、ピラフだったのだが、完全に和風のどんぶりにご飯と吸い物が付いてきた。



味はというと、バターの風味と共に、かなりきのこの香りもするので、悪くはなかった。ま、ここはこのくらいにしておこう。よし、次は展覧会だ。

夏至の日 初夏のカクテル

2012年06月21日 19時46分23秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
初夏と入ったものの、札幌はうっかりすると肌寒いくらいの天候だ。とはいえ、実に日は長い。まだまだ明るい中をすすきのの手前まで歩き、バー「C」へ。1杯目は恒例のウィスキーソーダ割りだ。

2杯目はそろそろシーズンかと、ミントジュレップを飲むことにした。しっかりしたウィスキーの味、マスター自家製のミントの香りも格別だ。



3杯目はバンブー。これもすっきりしたカクテルだから、この時期悪くない(まあ、季節を選ばないカクテルのような気もするが)。3杯飲んだところで、大通まで歩いてから帰宅。地下鉄を降りても、まだ明るさが少し残っていた。

20120619最近読んだ本

2012年06月19日 19時40分41秒 | 読書
■「少女漫画家が猫を飼う理由」天野頌子
霊能刑事もの。

■「アルフハイムのゲーム」ジャスティナ・ロブソン

■「煙突の上にハイヒール」小川一水
個人用飛行メカ、会話できるロボット、ホームヘルパーロボットなど、現実からそれ程遠すぎない技術革新が巻き起こす物語。

■「浜村渚の計算ノート3さつめ」青柳碧人
函館の街で、主人公と共に妙にキャラクター化された北海道警察のメンバーも大活躍。

■「刑事のまなざし」薬丸岳
犯罪を犯した少年相手の法務技官から、ある事件をきっかけに刑事になった男の物語。現実と理想の間の苦しい戦いは続く。

■「発火点」真保裕一
父親を殺された主人公は、好奇心と同情のまなざしにいらだち、仕事を転々とする。犯人が出所するのだが、はたして…(再読)。

■「修羅の門 第二門6」川原正敏

少し散歩がしたくなって

2012年06月19日 19時10分36秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今週末はギャラリー巡りができないため、仕事の早く終わった今日は札幌教育大学サテライトの展覧会を見に行くことにした。その途中で、立ち飲み「S」へ。

ハイボールと燻製盛合せを注文する。



燻製はちくわ、タン、鴨、チーズ、かまぼこのセット。これはなかなか良い。1杯だけで移動する。



このビルの飲食街には、夜のちょい飲みセットが他の店にもあるのだが、下の写真のセットなんかは良さそうだ。おつまみ、サラダ、焼き鳥2本、天ぷら、蕎麦、飲み物1杯で千円なんだよ。試してみたくなった。



展覧会を見てから(作品はなかなか面白かった)、バスで帰宅。夏至が近く、まだ外は明るい。


よせばいいのに

2012年06月18日 22時51分14秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
今日はお客さんと久しぶりに、酒も出てくる洋食堂「Y」にやって来た。ミックスグリル、スパゲティ等を食べながら、相当飲む。

何となく収まりがつかないが、すすきのまで行くのは面倒だ。うーん、どうしようと考えたが、そういえば大通にもあの店があるじゃないかと気がついた。確か場所は、西6丁目付近だったか…。

ということで、移転後は初めての訪問となる「T」へ。以前一度だけ行ったことのある店は、けっこうフロアも広めでアルバイトの女性がいたのだが、かなりこじんまりとして落ち着いた店になっているようだ。

カクテルメニューを見ながら、まずはサイドカー。ベースの酒をはっきりと出したカクテルである。

2杯目は何を思ったのか、ギブソン。クラシックでかつ強いカクテルを求めたんだろうな。飲んだのは良いけれども、急激に酔いが回ってきて帰宅。またいつか落ち着いて訪問したいものである。



地下鉄の駅も一つ乗り越してしまった。

一番安いメニュー

2012年06月17日 13時46分15秒 | 食べ歩き
雨も降っているし遠出をする気がしない。今日は久々にカレーの「RN」へ。今まで食べたことがなく、かつ一番安いメニュー、ベジタブルカレーを注文してみた。

サラダを食べて、マンゴーラッシーをちょっと飲んだところで、注文の品が到着。ナンは相変わらず大きい。



カレーは写真では分からないが、ニンジン、コーンの他に、ブロッコリー、カリフラワー、インゲンと入っていたので、十分満足である。上に載っている針生姜も効いている。



辛さは5辛だと少々辛すぎるため、4辛にしてみたが今日はかなり辛く感じた。肉というか脂分が少ないせいで、直接的に辛さを感じるのかもしれない。

この後、西区民センター図書室に立ち寄るも休室日。つい、本が重たかったので、ブックポストから返却してしまった。これではコンピュータシステム上、返却がいつになるかわからないので、この後山の手図書館に行っても本が借りられないではないか。いやあ、ミスったなあ。

ということで、床屋に行ってから帰宅。まあ、たまにはこういう日もあるさ。

閉店144

2012年06月17日 11時43分42秒 | 写真館
山の手の肉まん等を売っているお店が閉店。事情通によると、競合店に比べると、コストパフォーマンス面で厳しかったのではないかということである。



山の手の回転寿司が閉店。一時は評判になるほどの店だったのだが…。こちらはお店の形状がかなり特殊(1階が待ちスペース、2階が飲食コーナー)なので、再利用が難しいのではないかという話だ。