英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

地球は確実に温暖化の道をたどっている   熱中症で亡くなった愛知県・豊田市の小1男子生徒の冥福を祈る

2018年07月18日 10時55分17秒 | 地球環境・人口問題
  17日正午前、愛知県豊田市の市立梅坪小学校の校外学習から帰った1年男子児童(6)が意識をなくし、救急搬送されたが熱射病で亡くなる事故があった。
ご両親の嘆きと怒りはいかばかりであろうか。学校側が環境の変化に気づかず、従来の慣行にしばられたことが原因だ。学校側には重大な落ち度があったが、非難だけでなく貴重な教訓を全国の小学校に伝え、各市の教育委員会はこの児童の犠牲を教訓にすべきだ。
  市教育委員会と学校によると、午前10時ごろ、1年生4クラスの112人が校外学習の一環で約1キロ離れた和合公園へ歩いて出発。虫捕りや遊具を使った遊びをした後、11時半ごろに学校へ戻った。11時50分ごろ、担任の女性教諭が男子児童の唇の色の異変に気づき、児童は間もなく意識を失ったという。
  児童に持病はなく、出発前の健康確認では異常を訴えていなかった。だが、公園に向かっている途中から「疲れた」と話し、ほかの児童からも遅れ気味になっていて、教諭が手を引いて歩いたという。
  豊田市内は午前9時に気温が30度を超え、11時には33・4度、正午には34・8度を観測。児童たちは水筒持参で、こまめに飲むよう指示していたという。教室にはエアコンはないが扇風機が設置されており、戻った際も動かしていた。
  今回の校外学習では、ほかにも3人の女子児童が体調不良を訴え、1人は保護者と一緒に早退したという。
  17日夕、男児が亡くなった市立梅坪小の籔下隆校長と鈴木直樹・市教育委員会学校教育課長が記者会見で「水分は補給するよう声はかけていた」「健康は異常がないか事前に確認した」と釈明したが、「学校教育の場で尊い命が失われた。深くおわび申し上げます」と陳謝した。
  籔下校長は校外学習の目的が「虫捕り」であり、夏に実施した点は「問題はない」としつつ、「こういう結果になったことは判断が甘かったと痛感している」と声をつまらせた。
  熱中症に詳しい兵庫医科大特別招聘(しょうへい)教授の服部益治さんは「過去に熱中症が起きなかったから大丈夫という考えは、捨てないといけない」と訴える。「命は他のなにものにも代えられない。高温注意情報が出たときは原則、炎天下の外に出ず、野外活動は中止すべきだ」
  本当に悲惨な結果になった。服部さんの訴えに耳を傾けるべきだ。チャーチルが生前、強調していたことにひとつに「変化」がある。明らかに環境が変化している。それも重大な変化だ。
  私が20代の頃、夏に35度を超えることはほとんどなかった。30代後半の1980年代、名古屋に赴任した。当時「名古屋は暑いよ」と聞かされて赴任した。確かに暑かったが、それでも35度を超えることはなかった。
  日中暑くても夜半に熱帯夜になることは7,8月を通して10~20日ぐらいだった。現在はほぼ毎日熱帯夜だ。また夜中、エアコンをつけて寝ることはなかった。夜明けは涼しかった。現在、専門家は、夜中、エアコンをつけ、26~27度ぐらいして寝なさいと勧告している。 朝のワイドショウで暑さ対策をこれほどまで長時間にわたって放送しているのが今年の特徴だ。
  明らかに地球温暖化現象が表面に現れてきた証拠だ。取り返しのつかない分岐点に差し掛かっているのかもしれない。船で言えば、45度傾いていて、これ以上傾けば復元できないところまできているのかもしれない。
それなのに人間という動物は二酸化炭素を排出し続けている。中国やインドはどの中進国は先進国に追いつこうとして二酸化炭素の排出におかまいなしだ。このままでは21世紀末にはどうなるのだろうか。
  中国の人々の暮らしが豊かになることを否定しないが、中国やインドなどの中進国や開発途上国と先進国とが協調して真剣に地球温暖化防止対策を施さなければ、地球は滅びるだろう。暑さに耐えられなくなったときは、農業は壊滅寸前で食糧不足におちいり、食料戦争が起こるにちがいない。そして干ばつで地球が干上がり、人類が滅亡する前に、食料戦争で原子爆弾により滅亡するのは目に見えている。
  わたしはこのブログで「人間ほど愚かな動物はいない」と申し上げたが、私の独言を否定するためにも世界中の人々が地球温暖化の防止に今こそ立ち上がらなければならないと思う。この温暖化をもたらしたわれわれの世代や前の世代がこの問題を解決する義務を子孫のために負っている。

 写真:男児死亡について記者会見で説明する愛知県豊田市教委の鈴木直樹・学校教育課長(左)と籔下隆・市立梅坪小校長

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