英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

新婚夫妻の悲劇      エクアドルでの殺害に思う

2014年01月05日 15時12分00秒 | 時事問題
 南米のエクアドル最大の都市グアヤキルで、新婚旅行中の日本人夫妻が8人組とみられるグループに銃で撃たれ、夫が死亡、妻も重傷を負った。2人は昨年12月28日午後7時半ごろ、市内北部のホテルから夕食に出かける際、ホテルのタクシー運転手と料金をめぐってもめ、ホテル前で流しのタクシーを拾って出発。帰りも流しのタクシーを拾って戻る途中、犯行グループに後をつけられ、襲われたとみられる。タクシー運転手と犯行グループはグルだったという。所持品はすべて奪われた。
 新年早々、南アメリカから悲しいニュースが伝わってきた。なんともやりきれない。亡くなった男性には酷だが、もう少し情報を入手していれば、新婚旅行先を変更できたように思う。西ヨーロッパか東南アジアのマレーシアなど治安が比較的安定している国に行くべきだった。香港かハワイでもよかった。
 南米の国々は世界でも治安が最も悪い地域の一つ。個人での旅行は勧められない。というよりやめたほうがよい。どうしてもというのなら、団体パック旅行だろう。南米でもベネズエラ、コロンビア、エクアドルは最悪。この3国の国民には申し訳ないが、そう思う。2012年12月31日付のブログにも書いた。南米の死因の3位は殺人。貧富の差が大きいのが殺人の原因だ。日本人は皆金持ちだと思われている。
 新婚男性はホテルのタクシー運転手が少々料金を吹っ掛けてきてもこの車に乗るべきだった。ホテル側は個人で契約するにしてもタクシー会社で契約するにしても運転手の名前を把握している。そして運転手が吹っ掛けてくるのは当たり前だ。法外な値段を吹っ掛けてきても交渉する。決裂すれば、ホテル側にほかのタクシー運転手を頼む。それがだめなら、ホテル内で食事することだ。どの程度のホテルに泊まったかしらないが、4つ星以上のホテルに泊まるべきだ。
 レストランで食事をした帰りも、レストランに頼んでタクシーを呼ぶか、ホテルに電話してタクシーをよこしてもらうべきだった。夜、流しのタクシーに乗ることがどんなに危険か!。昼でも流しのタクシーに乗るのは禁止。乗りたければ、みすぼらしい服装をして現地人に溶け込むしかない。団塊の世代が若いとき、一人でみすぼらしい格好をしてヒッチで北中南米諸国を旅行した本を読んだことがあるが、そんな人は例外だろう。汚い服装で旅行していた。それに自分を日本人だとは決して言わなかった。気心が知れて、こいつは大丈夫だと確信してから国籍を明らかにしていた。
 南米を旅行するときは日本人などと決して言うな、ということだろう。新婚男性はエクアドルが世界で一番安全な日本と同じだとは思っていなかっただろうが、安易だったと思う。
 在英中、南米の人々と接触したことがあるが、陽気だ。そして激情。いったん怒ったら手が付けられない。これでピストルでも持っていれば、激情に任せて「ズドン」だろう。コロンビア人と同じ下宿に住んでいたが、気持ちが豊かと言えば豊かだが、気持ちの変化は起伏に富んでいて激情だった。
 南米の中では治安がある程度よいと思われるブラジルでさえ、日本からブラジルに派遣された日本の会社員はホテルと会社、ホテルと仕事現場を往復するだけで、夜は出歩かない。用事がある場合は、会社と契約している現地のタクシーを利用するか会社のお抱え運転手を使うか、ブラジル人社員が付き添って契約タクシーに乗るのが原則。
 ことし6月、7月にブラジルでワールド・カップが開かれ、日本人のサッカーファンが現地に行くと思う。行く前に、ブラジルの治安やどのように行動するかをあらかじめ決めておくために、在東京ブラジル大使館などに現地情報を尋ねるべきだ。一番いいのは日本でワールドカップを観戦することだが、若者はそうもいくまい。くれぐれ現地で計画を変更して予定外の行動をしないこと。流しのタクシーに乗らないこと。泊まったホテルと契約しているタクシーを利用すべきだろう。吹っ掛けられても命を取られるよりはましだ。夜はホテルで食事をするのが無難だ。そして一人で行動しないこと。万一、銃を突きつけられたら、抵抗しないこと。身ぐるみはがれても命を守ることだ。情報を十分に収集して現実的な行動をすること。これが身を守る最上の計画だ。エクアドルで殺された新婚男性の冥福を心から祈りたい。合掌。
 写真は夜のエクアドル・グアヤキル
 

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