英宰相ウィンストン・チャーチルからのメッセージ   

チャーチルの政治哲学や人生観を土台にし、幅広い分野の話を取り上げる。そして自説を述べる。

自然熱帯雨林で休暇を過ごすならブルネイへ     観光で脚光をあびる国

2014年12月09日 21時37分20秒 | 旅行
 日本を訪れる外国人旅行客が過去最速のペースで伸びている。日本政府観光局が11月19日発表した今年1~10月の訪日外国人客数は、前年同期比27%増の約1101万人だった。
 円安が外国人観光客の訪日を後押ししている。また日本行きの航空路線やクルーズ船が増えている。政府は東南アジア向けに短期滞在査証(ビザ)の発給要件を緩めるなど、日本を訪れやすい環境も整えている。
 さらに10月からは、免税対象となる品目が従来の家電製品や衣類から化粧品や飲食料品などにも拡大。なかでも中国人旅客が日本の得意先だ。観光庁の「訪日外国人消費動向調査」によると、今年7~9月に中国人旅客が国内で使った金額は、1人あたり約23万6千円と全体平均を8万円弱上回った。一方、円安にもかかわらず、日本人の観光客は今年も年末から来年の年始にかけて外国に観光旅行にどっと繰り出すという。
 一方、日本人の海外旅行先のトップは中国、2位は韓国で、米国(本土)、台湾、香港、ハワイと続くが、今日お話しするブルネイはトップ50位にも入っていない。(2013年、日本旅行業協会統計)
 ブルネイの多雨林は最近、外国人観光客を魅惑している。この半世紀、ブルネイは観光スポットとして世界の注目を浴びてこなかった。しかし最近、ブルネイの治安の良さと相まって世界から注目を浴びるようになった。
 ブルネイはボルネオ島の北部海岸に位置し、世界の産油国の一つとして数えられている。王国であり、エコツーリズムのメッカになりつつある。かつてはマレーシアのキナバル自然公園の後塵を拝していた。
 クルーズ船がブルネイのムアラ港に寄港するなどして、外国人観光客の数が近年、増加している。旅行会社もツアーのひとつにブルネイを加えているという。
 外国人旅行客は2007年の200万人から2013年には300万人に増えたという。
 ブルネイ政府は原油の輸出依存から脱却し、外貨収入源の多様化を図る。その一環として観光にも力を入れ始めている。観光の目玉は観光客を魅了する自然熱帯雨林。特にテンブロン国立公園は人気スポット。ここでも中国人観光客が目を引く、と地元の観光会社は話す。中国人観光客はマレーシアのサバやサラワクを訪問、その足をブルネイにまで延ばしている。
 ブルネイの観光旅行会社は日本人観光客の誘致にも積極的で、日本語スタッフも常駐させているという。ただ、物価はシンガポール並みで、安くない。20年前には二つしかなかった旅行会社は現在50に増え、豪華な超一流ホテル「エンパイア―・ホテル」が海岸リゾートに建てられている。一泊3万5千円以上するそうだ。
 静かな雰囲気を醸し出しているブルネイはほかの東南アジア諸国に比べて、治安がすこぶる良い。犯罪とは無縁で、雄大な自然の中で家族と過ごす休日は素晴らしい、とブルネイ観光局は宣伝する。
 ブルネイ森林局によれば、テンブロン国立公園の訪問客は2003年に4千500人にすぎなかったが、2012年には1万人に達した。
 ブルネイ観光局のスタッフは「ブルネイは大量の観光客を迎えようとは思わない。ブルネイの自然、文化、遺産を愛する観光客を待っている」と話している。また「もっと多くのシンガポールと日本の観光客を待ち望んでいる」とも語る。
 フレームトラベルサービス(Freme Travel Service)の支配人は「観光客の中心は中国人だが、われわれが経営するテンブロン国立公園のロッジに日本人観光客もぜひ来てほしい。日本人のツアーガイド5人が働いている」と宣伝する。
 ブルネイはイスラム国家だが、外国人に対してアルコールの持ち込みを制限しているが、許容している。あと20~30年で石油の埋蔵が尽きる前に観光立国としての地位を築きたいと考えているようだ。
 熱帯雨林地帯でスコールでも聞きながら、静かな休日を過ごしたい日本人にとってブルネイ訪問は一考に値するかもしれない。断っておくが、筆者は残念ながらブルネイ観光局から宣伝費を一銭もいただいていない。(笑い)