有川浩著『阪急電車』2008年1月幻冬舎発行、を読んだ。
大阪と神戸の中間あたりにありながら、ほのぼの和やかな阪急今津線の北線の8駅が舞台。それぞれの話が互いに関連し合う連作短編。
会話文が多いので、本を読む感覚はさくさく進んでいくと思います。心理描写は多少多く、風景描写が控え目。内容がソフトでも、陰険な重い内容でも、すべてさわやかに
小学生1,2年の女の子が意地悪される話が出てくる。
意地悪しようと、〇〇ちゃんを隠している少女たちがクスクス笑っている。その笑い方が幼いくせに既に女の卑しさを含んでいる。実際には隠しているのに意地悪リーダーの女の子が言う。「〇〇ちゃんだったら先に帰ったって言ってるでしょう」
意地悪された??ちゃんは凛として言い返す。「きいてないのに教えてくれてありがとう」
ぎゅっと唇を噛んで黙々と目元を拭きはじめた誇り高い??ちゃんに、友達を寝取られて復讐した女性が言う。「あなたみたいな女の子は、きっとこれからいっぱい損をするわ。だけど、見ている人も絶対いるから。あなたのことをカッコいいと思う人もいっぱいいるから。私みたいに」
この作品は「パピルス」11号~16号に掲載されたものに「折り返し分」を書き下ろしたもの。
私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)
若いというか、幼いに近い女性のおとなしい恋の話が大部分だ。まあ今でも実際には、女性の多くは淡い思いにドキドキし、オドオドし、なんとか付き合い始めるのだろう。若い女性には胸キューンで人気があるようだ。
ベタな恋愛小説にはもはやついて行けない私には遠い話だ。しょせんおじいさんの読む小説ではなかった。
片道20分ほどの通勤電車の中で読み、2日ほどで終了。簡単に読めるが、まあこんなものかという感じだ。
女子高生と付き合うバカな社会人男性の話が7ページに渡って書かれていて、私には退屈だった。この話、電車で実際に聞いたままに近いと有川さんはあとがきに書いている。事実は小説より奇なりというが、事実をほぼそのまま小説として書いても、面白くないということなのだろうか。
有川浩(ありかわ・ひろ)の略歴と既読本リスト
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