ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~戦艦ヤマト?~

2013-06-29 | 散華の如く~天下出世の蝶~
“いずれ戦は船の上。慣らすが良い”
五兵衛「あンダラ何を…」
帰蝶「女神の船は沈まぬ、のであろ?」
北近江を手中に治めた後、
大きな戦艦を琵琶に配置、
各国列強の度肝を抜いた。
この戦艦を設計したのが、
元海賊の、五兵衛だった。
設計図無しで鉄砲を分解、
連射短銃の作製や造船等、
五兵衛「面ドクセェ…」
ぶぅぶぅと必ず文句を言うが、
帰蝶「船が楽しみじゃ」
殿の絶対的信頼の中、
実績を上げてくれた。
殿は、元農夫のサルや元罪人といった家臣を大切にする。その一方で、
血筋出生権力を傘に幅を利かせる、能書き古株家老たちを邪険にした。
碌に手柄もなく親の七光り石高だけは人並み以上のこの体制をいつか、
“切ってくるわ”
子息子孫のためにならぬと家老の首を取る…その好機を窺がっていた。
御身内切りはこの頃からで、逆に空席を用意周到、引き抜きで埋めた。
引き抜きによって殿の腹心まで上り詰めたのが私の従兄明智様だった。
この頃私は、本能寺謀反の立役者、その買収に一役買っていた。
まずは彼の最愛の方、熙子様の懐に入る、それが密命であった。
買収の真意と密命を包み隠すように、そぉ…と、
掌のマリア観音を私の衣で包み、懐に仕舞った。
すると、
五兵衛「…」
胸に仕舞われた少女の上に、そぉ…と掌を置き、頷いた。
それは黒も私に対して行う、異国の、忠義の証であった。


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