塩川「大殿様…蘭丸が可愛くて可愛くて…」
最初は子供と、
と侮っていた。
しかし、
鉄砲を持たせれば、呑み込みが早く、
長槍の腕は、あの兄をもしのぐ勢い、
軍師としての手腕も目も肥えて来た。
帰蝶「可愛いだけならいいが腕も勘も良い」
少し殿から離れてくれないと、
私も、内々の話がしにくい…。
「過ぎるは、時に脅威である」
塩川「大殿様以上に大物にございます」
帰蝶「赤白鬼以上とはどんな化け物か」
殿の開花は十の時。
沢彦様との出会い、
そして、平出様が、
殿を目覚めさせた。
出会いとは、偶然にして必然。
神のイタズラにしては過ぎる。
塩川「森の…お父上様も恐ろしい方でした」
帰蝶「あぁ、実に恐ろしき化け物であった」
殿と互角か、それ以上の化け物。
殿に長槍を教えた、人物である。
「可成様が亡くなって早12年…蘭が五つの時であった」
狙い打ちだった。
そして、
鬼の親は、討死。
哀しいかな、それが宿命。
鬼の物語は、それで終い。
鬼の天下取りなど、ない話である。
最初は子供と、
と侮っていた。
しかし、
鉄砲を持たせれば、呑み込みが早く、
長槍の腕は、あの兄をもしのぐ勢い、
軍師としての手腕も目も肥えて来た。
帰蝶「可愛いだけならいいが腕も勘も良い」
少し殿から離れてくれないと、
私も、内々の話がしにくい…。
「過ぎるは、時に脅威である」
塩川「大殿様以上に大物にございます」
帰蝶「赤白鬼以上とはどんな化け物か」
殿の開花は十の時。
沢彦様との出会い、
そして、平出様が、
殿を目覚めさせた。
出会いとは、偶然にして必然。
神のイタズラにしては過ぎる。
塩川「森の…お父上様も恐ろしい方でした」
帰蝶「あぁ、実に恐ろしき化け物であった」
殿と互角か、それ以上の化け物。
殿に長槍を教えた、人物である。
「可成様が亡くなって早12年…蘭が五つの時であった」
狙い打ちだった。
そして、
鬼の親は、討死。
哀しいかな、それが宿命。
鬼の物語は、それで終い。
鬼の天下取りなど、ない話である。