ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

妹で、妾?

2011-07-09 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
忠「セレブなネェちゃん」だった。
瑠璃姫「その呼び方、止めてくれない」キッと睨んだ。
継「そんな事より、どういうこった?」
瑠璃姫「昨夜、池田さんと張り込みをしていたの。その時、彼から、こんな話を聞いたわ」
…10年前、池田家の薬種屋(薬剤所)から盗まれたものが宮中でばら撒かれた“蠱毒(コドク)”だった。それで、単独で入手ルートを探っていた。そこで、ぶち当たったのが松殿よ。身元を隠して検非違使になり、毒の入手ルートを探ろうとしていた、
継「ちょっと待て。バレたら、どうすんだッ」
瑠璃姫「だから、匠君を母方の縁者に養子に出した。松殿に、自分が重盛の家臣、しかも、事件の発端である“資盛の従者”とバレたら、彼はもちろん、匠君にまで危害が及ぶわ」
忠「泣かせる話じゃねぇか。なぁ(グシュッ)」鼻を啜って、ポンと兄貴の肩を叩いたが、
パシッと撥ね付け、継「違うだろ!よく考えろ。その毒と同じモンを弟の匠が持ってんだ」
瑠璃姫「そ。匠君がその毒を作った、あるいは、流した可能性が高い」
継「なってこった…」
基治さん「それに、あの兄弟の、母親の旧姓が、伴(ともの)、だと」
継「伴…って、葵を拉致った」
瑠璃姫「それと、彼らのお母様が紅葉局…紅葉賀の香を使っているわ」と、初音と楓を見た。
初音「紅葉狩り…」と、
楓「紅葉賀…」に、二人で目を合わせ「伴の反乱!?」
基治さん「今、アイツが拉致った伴を追跡してる…はずだが」うぅ…ん、と腕を組み、
忠「あぁ、アイツ…」
瑠璃姫「アイツ?」
継「絶対、どっかで平家にケンカ売ってると思うぜ」はぁ…、深い溜息を付いた。
瑠璃姫「?」誰なの?という顔で、初音と楓を見たら、
初音・楓「私たちの、お義姉様♪」
瑠璃姫「お義姉様?」
忠「ツネの、自称…妾で、」
瑠璃姫「え…」
継「俺たちの、妹だ…」ワシャッと髪を掴んで、頭を抱えた。
瑠璃姫「妹…?妾…?」