9条の会 桜ヶ丘・可児通信 No.119 (2018年11月19日)

2018-11-19 17:25:47 | 桜ヶ丘9条の会
九条の会桜ヶ丘・可児通信No.119から転載

先月21日(日)、わが「アーラ文化会館」で加茂地区九条連絡会主催の映画「コスタリカの奇跡」と「見てきたコスタリカ」の報告会に参加しましたので、その感想などを綴ってみました。
 コスタリカってどこ❓そんな疑問もあります.コスタリカ共和國、遠く中米の人口約500万人で移民・難民が2割、面積・わが九州と四国を合わせたくらいの國、首都はサンホセ、年中「夏の軽井沢・標高1200m」、民主、自由、独立、多民族、多文化の共和国で(憲法第1条)、軍隊を持たない(憲法第12条)・中立国、大統領・国会議員は任期4年、連続再選禁止で、女性議員が44%、概ねこのような小国です。
 報告会のみなさんは今年の8月21日〜29日まで滞在されたようです。

 主な訪問先
⑴国会 ⑵選挙最高裁判所・民主主義形成研究所 ⑶アリアス元大統領 ⑷小学校(公立) ⑸子供の博物館 ⑹ジャーナリスト協会 ⑺ソリス前国会議員 ⑻国立博物館 ⑼サモラ弁護士などを訪問したと報告されました。

  この集会に参加して感動したこと


① 誰でも憲法活用 憲法裁判所「人権は常に守られなければならない」として、違憲訴訟は24時間、365日受付、年間2万件、小学生お訴訟可能とか。これには、わが日本国憲法では「請願権」(憲法第16条)の規定はあるが、私たちは裁判となると❓❓です。それよりも日常の体験上、各種請願署名をお願いしてもほとんど受動的で、自己意識から主体的に署名にサインする大人は少ない現状だし、子供に至っては全く無関心であるのが日常です。蛇足ですが、ある弁護士に「請願権」は成人だけなのか、それ以外の子供にも行使できるのかを質問したが回答がなかった。
 あなたならどう答えますか❓

②コスタリカでは、教育費は無償で、全教科の基本は「平和」「人権」であり→義務教育は、13年制。公教育省のスタンスは「援助はするが強制はしない。現場の先生が考えるべき、とする。

③世界報道自由度ランキングは、コスタリカ、昨年・一昨年と世界6位。日本72位。

④電力99%、再生可能エネルギー、原発0、国土の3割が保護区、「緑の國」を子孫に、の政治。

⑤軍隊を無くした理由は、資源がない貧しい国だったから、「軍事費を、福祉や教育に使おう」と宣言した。トラクターは、戦車より役に立つ。兵士の数だけ教員を増やそう。2キロ圏内に小学校を作った。兵舎は博物館にしよう。「武器は勝利をもたらすが、法律だけが自由をもたらす」と。

⑥映画「コスタリカの奇跡」では、日本国憲法制定(1947年)2年後に平和憲法制定→軍隊を捨て、中立国宣言の闘いが放映されましたが、アメリカ州に位置していたことから米国の圧力や近隣諸国への影響など、内外の理解を得るための活動は、短い映像で理解するには十分ではなかったが大変な苦労があったと想像できました。特に、憲法9条を持つわが日本国では、これまでコスタリカの歴史(苦労話)の情報提供は皆無であっただけに、世界報道の自由度ランキング72位と報告があったように、大いなる疑問と反省を持ち帰りました。同時に中米の小国家が人類の到達点「反戦・非武装・共栄・友好」を憲法に取り入れ、それを理想として国づくりの暮らしを実践されている時代が来ていることを知り、大いに勇気を貰って帰りました。