もともと木城の高台にあった障がい者支援施設「愛生園」が、平坦部に移設されることに合わせて小規模特別養護老人ホームを併設することとなり、先日起工式に参加させていただきました。
木城町のど真ん中に、障がい者と高齢者が共生する空間が誕生することになりました。
このような複合型施設は、全国的にもあまり例がなく、新たな福祉モデルとして県内外から注目が集まっています。
社会福祉法人善仁会の濱砂理事長様の並々ならぬ熱意が、行政を動かし、新たな福祉事業を展開すべく、この起工の日を迎えられましたことは、福祉の畑を耕してきた私にとっても、高ぶる気持ちを感じながらの神事参列となりました。
先程も紹介しましたが、今回の移転先である椎木地区は、木城町の中心地でもあり、周辺の住宅地はもちろんのこと、小学校や中学校などの教育施設にも隣接しており、地域住民との交流が図りやすい立地条件が整っています。
最新の介護環境が整備されることは容易に想像できますが、施設内に限らず施設周辺整備も含め、この施設がノーマライゼーションの基点となるような運営を期待しています。
そのためには、さらなる行政との連携は不可欠です。
日本も建物内のバリアフリー化は公共施設や大型店が積極的に整備していますが、デンマークとの大きな違いは、点と点を繋ぐ線がないということです。
施設や自宅から、役場や買い物に行くまでの道のりは物理的バリアが大きく立ちはだかり、介護者やボランティアなどのソフト面の養成も遅れています・・・
新築される愛生園では、障がい者と高齢者の交流が行われ、住民参加型の行事やイベントが開催されるでしょう・・・そして障がいがあっても、高齢でも自分が望む生活スタイルを、自分の意志で選択でき、そして自己実現できるような環境になって欲しいと思います。
そして施設名と同じく、大きな愛が生まれる園になってくれるものと信じています。