八幡町をゆく(14) 宮山古墳
八幡町野村の手前で、道は坂をつくって八幡町へと急降下します。
その坂を下る手前辺りから印南野台地が西へ舌を出したように城山(じょやま・加古川市神野町)にむかって伸びています。
この舌のような台地こそ、古代文明の舞台であり、縄文・弥生・古墳・白鳳時代の人々の生活の跡がいっぱい詰まっています。
今日は、『加古川市の文化財』を参考にして、宮山遺跡を訪ねてみます。
宮山(古墳)遺跡は、八幡町上西条と中西条の間で、印南野台地から更に北へ突き出たところにあります。
昔、ここは上西条と中西条の共有地で、自由に土を取っていました。
昭和39年頃、この土砂が採集されていた場所から遺物を含む層がみつかりました。
昭和40年に一部、発掘調査が行われ、縄文時代後期の遺跡で、住居址や祭祀跡とみられる遺構が発見されました。
また、山頂部に古墳が集中しており、宮山大塚(中期古墳)の他、後期古墳五基が確認されてました。
保存状態はあまりよくありません。江戸時代に盗掘されたらしい。
*『加古川市の文化財』(加古川市教育委員会)参照、写真は宮山古墳の一基。