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写真付きで日記や趣味を思いつくまま気の向くままに。

大元帥明王

2019-06-06 | 日記
昨年から育てたアジサイ2種、ガクアジサイとアナベルが咲き始めた。朝夕の水やりに手間がかかりちょっとたいへんだが、アナベルが我が家で見れるのが嬉しい。緑から白に変化する様を今日からゆっくり楽しもう。

  6月6日(木)
秋篠寺の秘仏・大元帥明王(たいげんすいみょうおう)の年に一度のご開帳日である。平安時代780年、光仁天皇の勅願によって 善珠(ぜんじゅ)僧が開基して建てられたそうな。
秋篠寺と言えば、諸芸の神様・伎芸天(ぎげいてん)を先ず思い浮かべるが、大元堂の前に置かれている写真を見て以来、この日を待っていた。西大寺駅前からシャトルバスが出ていたので利用する。
お寺に着くと、噂に聞いていた通り参拝者の長蛇の列で人の数はどんどん増え、コの字型に東門まで伸び、夕方まで減る事がなかった。
それでも靴を入れるビニール袋を一人一人に丁寧に手渡して下さる係の方の絶妙なる時間配分で、その大人数にして落ち着いた気持ちで参拝できて、大変よかった。
        (画像はクリックすると拡大する)  

以前初めて堂前のパネル写真を見た時は、体中に蛇が巻き付き、筋骨隆々、6本の手には独鈷杵(どっこしょ)の他に棒や剣や斧など武器が握られ、顔は憤怒の表情と思って、どんなにか恐ろしい形相の明王様かと思っていたが、そうではなかった。
真近く拝すると、けっして恐ろしくはなかったし、それらの武器は悪や災厄を打ち砕く道具であり、国を守り人間の煩悩を取り除く為に使われるのだと知って、尚更心が和んだ。
鎌倉時代の木造で彩色もかすかに施されていた。逞しい上半身に比べて何と短い足にびっくりしたが、身をかがめて見上げたらきっと、更に迫力が凄く増すのかも知れないなぁ~。写真を買う事が出来て嬉しかった。大切にして煩悩の一つでも排除する勇気を持とうと思う。
ご真言は「のうぼう たりつたぼりつ ぱらぼりつ しやきんめい しやきんめい たらさんだん おえんび そわか」、張り紙を見ながら舌を噛みつつ唱えたよ。

境内では菩提樹の花が満開で見事!花を見たのは初めてで感動した。タイサンボクの花も咲いていた。花をゆっくり楽しんだ後、東門のすぐ傍にある普段は非公開の香水閣(こうずいかく)へ行った。
6月6日にはココで霊水が振る舞われるというのである。普通の井戸程には深くないのに、平安時代から綺麗な水が滾々と湧き出ているそうである。係の方がニコニコしながら大きな杓で汲み上げ、お湯呑みやペットボトルに注いであげていられた。滅多に飲めない水なので私も頂いた。そして飲み終えた小さいボトルに入れてもらって彼へのお土産にした。(笑)

      

国宝の趣がある本堂は、鎌倉時代に元(平安時代)の講堂跡に奈良時代建築様式で再建されたそうである。堂内が土間というのも心落ち着く。
元の金堂や東西両塔の礎石が境内の雑木林の中に残っているというので探して歩いてみると見つかった。昔訪れた時には美しい苔庭が優先で気付かなかった。

          

最後は正門になるらしい南門から出て、秋篠窯を廻り帰路についた。いろいろな発見に心満たされ、日傘と杖にご苦労様。