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さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

シモツケ

2016-07-22 22:18:41 | 樹木

*2016年7月22日撮影

 シモツケの花がまだ咲いています。
 シモツケとは下野国(しもつけのくに)今の栃木県のことで、産地の名が花の名になったということのようです。
 昔から園芸用に栽培されていて、下野産が特に有名だったのだとか。





*2016年6月16日撮影

 これは先月の写真。もうしっかり咲いていました。
 シモツケは樹木とされていますが、高さは1mくらいしかなくて幹もごく細いので、草花と間違えることもあります。
 花がよく似たシモツケソウという草花があったりして、混乱のもとにもなっています。





*2016年6月16日撮影

 人の生活上の必要から木と草は区別されてきましたが、植物の分類学上では木と草の区別はないものとされるようになりました。
 ダーウィン以降、生き物の分類は進化の系統樹を解明する作業として位置付けられ、見た目の違いをもとに分類する過去のやり方は否定されつつあります。
 現代の分類上はシモツケが木か草かは問われることなく、バラ科シモツケ属の植物として扱われます。

 美しいシモツケの花を見ながら、木と草の違いをしばし考えます。

ザクロソウ

2016-07-21 22:21:35 | 草花

*2016年7月21日撮影

 今日も晴れましたが気温はあまり上がりませんでした。いまは風が吹いています。

 さてこの花は、地面に張り付くように咲いているザクロソウです。
 草丈は10cmから20cmくらい。花は直径3mmほどでしょうか。
 ごく小さくて目立たない雑草です。





*2016年7月21日撮影

 五弁の花のように見えますが、白いのは花びらではなく萼なのだそうです。
 萼が花びらのように見える花はドクダミなどたくさんあります。
 こんな小さな花でもそういうだましのテクニックで花の存在をアピールしているのは、けなげに思えてしまいます。





*2016年7月19日撮影

 ザクロソウという名前は、葉がザクロの葉に似ているからとされています。
 ザクロの葉に似ているのか、うーん考えさせられます。
 そもそもザクロソウの葉は小さすぎて、樹木の葉と比べるという発想がわいてきません。

 花といっしょに茶色っぽい実がたくさん写っています。
 この実はごく小さいけれど、熟れると赤い種を抱えてちょっとザクロのような雰囲気もあります。
 実の姿のほうがザクロソウの由来にふさわしいのではないかと、勝手に考えている私です。

コミスジ(蝶)

2016-07-20 22:01:46 | 昆虫

*2016年7月20日撮影

 まだ梅雨明けではないそうですが、今日も良い天気でした。

 イヌゴシュユの花(だと私は思っています)にとまっているのは、コミスジという蝶です。
 翅が傷んで破れています。
 
 翅を広げた時に黒地に白い3本の横線があるように見える蝶をミスジチョウ類といいます。
 ミスジチョウ、ホシミスジ、オオミスジなどがいます。
 一番小さいのがコミスジです。





*2016年7月19日撮影

 翅を閉じて裏側を見せているコミスジです。
 ミスジチョウ類は翅の表も裏もまったく同じ模様をしています。
 透けて見えているかのようですが、そうではないようです。





*2016年5月9日撮影

 蝶はもちろん羽ばたくことで飛ぶのですが、ミスジチョウ類は羽ばたきをやめて滑空する飛び方ができます。
 鳥は滑空する飛び方も普通ですが、蝶のなかでは珍しい飛び方とされています。
 見ているとすーっと穏やかに飛ぶように見えます。
 羽ばたかないで滑空するからそういうふうに見えるのだとは、なかなか気付かないものです。

ノキシノブ

2016-07-19 22:11:43 | 草花

*2016年7月19日撮影

 今日は真夏の日差しでした。梅雨が明けたのかと思うのですが、まだのようです。

 さて、杉皮葺の屋根の上に生えているのは、ノキシノブという雅な名のシダ植物です。
 ノキシノブは「軒忍」と書きます。茅葺き屋根などの軒に生える、シノブの一種という意味です。
 シノブというのは観賞用に栽培されたりもするシダの一種ですが、ノキシノブとは別種とされています。
 シダ類は乾燥すると身を縮ませて耐え湿気が戻るのを待つところから、一般的にシノブ「忍」と呼ぶこともあったそうです。
 なのでノキシノブのシノブはシダ類一般をさすという見方もあります。





*2016年7月19日撮影

 シダ植物はたいていこまかな切れ込みのある羽状の葉を広げますが、ノキシノブは切れ込みのない単葉のシダなので独特の存在です。
 葉の裏にはポツポツと黒い点々がついています。
 たいていのシダ植物の葉の裏についている胞子嚢群(ほうしのうぐん)といわれるもので、胞子の入った袋の集まりです。
 胞子嚢群は今は普通ソーラスと呼ぶようです。
 細長い葉に規則的に並ぶソーラスの模様が、ノキシノブの風情を醸しだしています。





*2016年7月18日撮影

 逆光に透かしてみたノキシノブの隊列。
 何かを口々に語っていそうな雰囲気です。
 しばしとどまって、彼らの言うことに耳を傾けてみたくなります。

 

ノシメトンボ

2016-07-16 22:20:37 | 昆虫

*2016年7月16日撮影

 あいかわらずの梅雨空ですが、たまに日がさすことがあります。
 今日は朝早くからちょっと晴れたので出かけてみました。

 アキアカネなどの赤とんぼが姿を見せはじめました。
 今日の写真はノシメトンボという赤とんぼです。
 ノシメトンボは翅の先が黒っぽい模様(黒色斑というそうです)のある赤とんぼです。





*2016年7月16日撮影

 下から見上げるかたちのノシメトンボです。
 翅の先が黒っぽく染まっている赤とんぼは、たくさんいそうですがじつは3種類しかいません。
 ノシメトンボ、コノシメトンボ、リスアカネの3種です。
 この3種を区別するのは胸の黒い筋模様です。
 詳しくはいいませんが、そういうわけでこれはノシメトンボです。





*2016年7月12日撮影

 ノシメトンボを上から見た写真です。
 日当たりが強すぎて白とびしてしまいました。
 ノシメトンボは、アキアカネやナツアカネなどよりは少ないように思います。

 これから赤とんぼの季節がやってきます。楽しみです。