*2023年5月11日撮影
5月も後半に入って、山の緑も濃くなってきました。夏が近づいています。
この時期によく目にする蝶が、このウスバシロチョウです。
白い翅が半透明で透き通るように薄いので、ウスバの名が付いたのだと思います。
ただ、分類的にはシロチョウ科ではなく、アゲハチョウ科に属するのだそうです。
モンシロチョウなどの仲間ではなく、アゲハなどの仲間ということになります。
なのでウスバアゲハとも呼ばれるのですが、あまり一般的ではないようです。
*2023年5月3日撮影
ウスバシロチョウは姿の美しい蝶ですが、飛び方もふわふわとしてじつに優雅です。
大きな体で、春に咲くハルジオンの花にとりついています。
ウスバシロチョウが見られるのは、春の一時期だけで、梅雨の前には姿を消します。
ハルジジオンの花が咲く頃に現れ、ハルジオンの花が終わる頃にはいなくなる、というふうに私は思っています。
*2023年4月24日撮影
今日は、そのほかの蝶もごらんください。
まず、日本の蝶の代表と言ってもいい、アゲハです。
一般的にはアゲハチョウといいますが、アゲハチョウという言葉はアゲハチョウ科に属する蝶類の総称としても使われるので、標準的な和名はアゲハとすることが多いようです。
他のアゲハチョウと区別するために、ナミアゲハという名も普通に使われます。
アゲハの風格はやっぱり見事なものです。
*2023年4月20日撮影
そしてこれはキアゲハです。
黄色いアゲハなのでキアゲハです。ただし色の濃さは個体によりさまざまで、黄色い色だけをたよりにアゲハと区別することは難しい場合も多いのです。
前翅の前の方の付け根に黒い線状の模様があるのがアゲハ、線状の模様がないのがキアゲハとするのが、いちばん確かな見分け方です。
キアゲハは本家のアゲハより一段と美しく見えます。
*2023年5月9日撮影
翅を広げた姿が、まるでシジミ貝を広げたように見える小さな蝶たちをシジミチョウと呼びます。
そんなシジミチョウ科に属する蝶をいくつかご紹介します。
はじめの写真は、トラフシジミです。
歩道の砂利の上にいるのを発見しました。
ごらんのような縞模様を、虎の模様に見立ててトラフの名が付いたようです。
翅の表側(背中側)は、濃いブルーの美しい色をしているのですが、この日は見ることが出来ませんでした。
*2023年4月29日撮影
次はおなじみのツバメシジミです。
後ろの翅にはオレンジ色の模様があって美しいのですが、その後翅にぴょんと突き出た糸状の突起があります。
尾状突起と言われるもので、これをツバメの長い尾に見たてるという、なかなか強引なやり方でツバメの名がついています。
*2023年5月9日撮影
これは、たぶんシジミチョウのなかで最も親しまれている、ベニシジミです。
春も早くから出現し、美しい姿で私たちを楽しませてくれます。
ハルジオンの花にとまっているいい瞬間を撮影できました。
*2023年4月13日撮影
アゲハと並んで、日本の蝶を代表する存在、モンシロチョウです。
ギシギシの葉の上で交尾中です。
モンシロチョウはもちろんシロチョウ科の蝶ですが、シロチョウ科の蝶は、白い蝶だけでなく、黄色い蝶も含まれています。
そして白いモンシロチョウも、翅の裏側は黄色いことが多く、特に雌は黄色味が強いのです。
なので、この交尾中のモンシロチョウは、右側の挟まれているほうが雌のようです。
*2023年5月10日撮影
モンシロチョウと並んでおなじみの蝶、モンキチョウです。
モンシロチョウの黄色いバージョンと思われることも多いのですが、両者は別種の蝶で、模様も違います。
こちらもギシギシの花にとまって交尾中です。
モンキチョウの場合は本来黄色い蝶なのですが、白い色をしていることもあり、特に雌の場合に白いことが多いとされています。
なので、この写真の場合は下側になっている蝶が色白で、雌なのではないかと思われます。
今日は、蝶の写真でした。
ふつうの、おなじみの蝶ばかりでしたが、いかがだったでしょうか。