さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ビロードモウズイカ

2018-06-29 23:01:28 | 草花

*2018年6月29日撮影

 ものすごく暑い1日でした。
 夕方には夕立が。もっと降ってほしいと思いながらも、ごく短時間で終わってしまいました。

 さて、この巨大な草はビロードモウズイカといいます。
 外来種だからといっても、不思議な名前の草です。
 背丈は2mほどにもなり、すごい存在感の草なのですが、なぜかあまり注目されることはありません。





*2018年6月27日撮影

 ビロードモウズイカの花です。
 大きな穂ができるのですが、花はまばらに咲くのみで、これが注目されない原因かもと思っています。
 花は下の方から咲いてしだいに上に咲き上がるようですが、整然と咲きすすむのではなく、いつもまばらにあちこちに咲くのです。





*2018年6月14日撮影

 ビロードモウズイカの葉は下の方にいくほど大きくなります。タバコの葉に似ている感じがします。
 葉にはこまかい柔らかい毛が生えていて、これがビロードのような手触りなので「ビロード」と名がついたようです。
 モウズイカというのは何かというと、もともとモウズイカという草が外来種として存在しているのだそうです。
 「ビロードのような手触りの、モウズイカに似た草」というところでしょうか。
 さてモウズイカというのは「毛蕊花」あるいは「毛蕋花」と書き、ヒゲの生えた花という意味だとか。
 モウズイカの花の雄しべには毛が生えているようです。
 ビロードモウズイカの花には毛は生えていないようです。





*2018年6月4日撮影

 これは最初の写真と同じビロードモウズイカです。
 花がまだ下の方に咲いていて、このぐらいのほうが花を愛でるには良いと思います。
 もっとたくさん花が咲いてくれれば、この大きな草ももっと愛されるだろうにと少し残念です。

キンケハラナガツチバチ

2018-06-26 22:14:25 | 昆虫

*2018年6月26日撮影

 ここ数日良い天気なのですが、いっしょに猛暑もやってきました。
 とくに今日は格別の暑さで、気温は32℃にも達しました。

 今日の出会いは、シロツメクサにとりついているキンケハラナガツチバチです。
 黒い細長い体に、金色の毛が生えています。体長は25mmほどもあり、大きな蜂です。
 キンケは金色の毛が生えていることをさし、ハラナガは腹部が長いことをさします。





*2018年5月21日撮影

 ツチバチというのは、土の中にもぐって越冬する蜂の種類で、多くは地中にいるコガネムシなどの幼虫に卵を産み付けます。
 孵化した蜂の幼虫は、コガネムシなどの幼虫を食べて育ちます。

 キンケハラナガツチバチは幼虫のまま越冬するとされていましたが、一部の成虫も越冬すると考えられています。





*2018年5月16日撮影

 越冬した幼虫が成虫になるのは夏なので、キンケハラナガツチバチがよく観察されるのは、夏から秋にかけてです。
 しかし春にもキンケハラナガツチバチが出現します。これは越冬した成虫ではないかと言われます。
 この写真は5月に撮影した、ハルジオンの花にとまるキンケハラナガツチバチです。

 今日の写真のキンケハラナガツチバチはすべて、触覚が短いので雌のようです。
 成虫で越冬するキンケハラナガツチバチは雌とされているので、どの写真も越冬した成虫かもしれません。

ドクゼリ

2018-06-22 22:29:28 | 草花

*2018年6月22日撮影

 梅雨の合間に久しぶりの青空が広がった1日でした。

 ドクゼリというのはなんとも恐ろしげな名前です。
 セリに似た毒草で、トリカブトやドクウツギと並ぶ3大毒草とされています。
 ハナウドなどと同じセリ科の花の姿をしていて、花が小さな球形になって、さらに半球状にまとまる姿はとても美しいものです。
 ただ、全草が毒です。





*2018年6月22日撮影

 こうして花が咲く頃にはドクゼリは草丈が1mを越すので、セリと間違うことはありません。
 本来のセリはこれから花が咲きますが、せいぜい30cmくらいの背の低い草なので。
 ただ、春の芽生えの頃に、セリと間違って摘むことが恐ろしいのです。





*2018年6月18日撮影

 セリもドクゼリも多年草で、しっかりした根茎を作って増えて生きます。
 ドクゼリの根茎はタケノコのように太くてしっかりしているので、根を見て区別するのがいいとされています。
 ところが実際には、小さなセリとドクゼリは根茎だけで区別するのは難しい場合が多いそうです。
 葉の形や全体の雰囲気など、よくよく確かめて採取する必要がありそうです。
 確信が持てない時には手を出さないこと、が鉄則です。

キイトトンボ

2018-06-19 22:30:01 | 昆虫

*2018年6月19日撮影

 今日も晴れてそれなりに気温も上がったのですが、暑さよりも爽やかさを感じる1日でした。

 トンボたちがそろそろお出ましです。
 黄色い糸トンボ、キイトトンボをごらんください。





*2018年6月18日撮影

 イトトンボというのは、体が細くて糸のようだというのでイトトンボです。
 最も多いのはクロイトトンボですが、そういうトンボがいるということを知った上で、よくよく見ないと見えません。
 キイトトンボは色が黄色いので少し見つけやすいかもしれません。





*2018年6月18日撮影

 キイトトンボは肉食で、ハエなどを捕まえて食べます。
 トンボ仲間のクロイトトンボなども、よくキイトトンボの餌食になっています。
 このキイトトンボは、翅が水色の虫を捕まえて食べようとしているようです。
 あわれな餌食はなんという虫なのか分かりませんが、キイトトンボの見た目とは違う獰猛さに目を見張ります。

ハハコグサ

2018-06-17 21:19:22 | 草花

*2018年6月17日撮影

 梅雨空の毎日ですが、今日は久しぶりに晴れました。

 ちょっとした空き地というか荒地というか、そんなところにハハコグサが咲いています。
 もう終わりかけで綿毛を吹き出している花もありますが、これから伸びようとする背の低い花もあります。





*2018年6月15日撮影

 近寄って見ると花はこんな感じです。
 キク科の花なのですが、普通の花のように花びらを広げた姿はしていません。
 中心部に筒状の花が集まっていて、その周りを糸状の花が取り囲んでいる、というのがハハコグサの花です。
 小さく黄色にまとまってみえるけれど、たくさんの「花」が集まって、ひとつの「花」になっているというところでしょうか。





*2018年6月15日撮影

 ハハコグサの語源については諸説あって、ようするに分からないようです。
 一説に、ハハコグサは株が横に広がっていくので「這う子」で、それが転訛して「ハハコ」になったというのがあります。
 この写真は、空き地に広がったハハコグサの様子です。
 「這う子」説は、こういう状況からきているものと思います。





*2018年5月31日撮影

 先月末のハハコグサです。石垣の石をバックにしています。
 
 花が終わると綿毛が吹き出します。
 毛が「ほおけ立つ」ところから「ホオコグサ」と呼ばれ、「ハハコグサ」に転訛したという説も有力です。
 私は「ほおけ立つ」という言葉になじみがないので、この説にも違和感があります。

 ハハコグサは葉や茎に白い綿毛があり黄色い花を包んでいる感じがするので、子を抱く母のイメージを重ねて「ハハコグサ」という説もあります。
 これが一番、理解しやすいかなと思っています。