さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

アシナガバエ

2017-07-27 23:37:08 | 昆虫

*2017年7月27日撮影

 今日も雨は降らず雲は多いものの青空が広がるいい天気でした。
 台風の影響か風が強くて気温もむやみには上がらず、夏もこのぐらいで過ぎてほしいと願うばかりです。

 いわゆる雑草がぐんぐん伸びて最盛期を迎えつつあります。
 同じように虫たちもまた雑草のまわりに出現して、最盛期を迎えています。
 雑草の葉の上には、アリやクモやハチやガなどさまざまな虫たちが登場しています。

 そんななかに蚊のような姿をして、きらきら輝く小さな虫がいることに気がつきました。
 さまざまな草の葉の上を歩いたり飛んだりして、こまめに移動しています。
 思い切り小さいのでその気になって真剣に見ないと気づかないかもしれませんが、これがまたじつに美しいのです。





*2017年7月27日撮影

 この輝く小さな蚊のような虫は、アシナガバエというのだそうです。
 正式にはハエ目のアシナガバエ科の昆虫ということになります。したがってアシナガバエは個別のハエの名前ではなく総称ということになります。
 ミンミンゼミもアブラゼミもみなひっくるめてセミ科というようなものです。
 なぜこんなことを言っているかというと、アシナガバエ科のハエはきわめて種類が多いうえに、ほとんど識別ができないのです。
 そもそもアシナガバエ科のハエの種の名前の特定そのものが、研究する人が少なくて進んでいないのだそうです。





*2017年7月27日撮影

 種の名前そのものがたいてい未確定という、アシナガバエ科のハエたち。
 さまざまな色に輝いて、よくよく見ると、なんという美しい虫だろうと思います。

 今日はそんなアシナガバエ科のハエたちの写真です。
 いろいろな色合いのハエの、いろいろなポーズをごらんください。





*2017年7月22日撮影

 アシナガバエたちはたいてい体長5mmから7mmくらい。
 体が細かったり、翅が透明だったりして、素直には目に入ってきません。
 よーく目を凝らして、これを発見すると次々に見えてきます。
 さまざまな色に輝いているアシナガバエたちは、色が違えば別の種なのか、たまたま個性なのか、分かりません。
 ただ腹部が細いのが雄で、太いのが雌だそうです。





*2017年5月27日撮影

 これは5月に撮影したアシナガバエ。
 目の色が独特で、印象深い個体でした。

 アシナガバエはアブラムシやダニなどを食べることが知られていて、農産物にたいしては益虫とされているようです。

ミツバ

2017-07-26 22:52:22 | 草花

*2017年7月26日撮影

 数日間、梅雨らしいしっとりした雨が降り続きました。
 今日は晴れましたが気温はそんなに高くならず、過ごしやすい1日でした。

 今日はミツバの花がまだ咲いているのを見つけました。
 ミツバという野菜を知らない人はまずいないでしょうが、野生のミツバがその辺に雑草として生えていることはあまり知られていません。
 会津の鶴ヶ城公園にもたくさんあります。
 もうほとんど花は終わっていますが、なかにはまだ咲いているものもいました。





*2017年7月17日撮影

 ミツバの花の写真です。
 先週の17日の撮影です。このころは花盛りでした。
 ミツバの花は極小の白い花で、枝の先に白い点々がついているようにしか見えません。
 こうして近寄って撮影して見ると、5弁の花であることが分かります。直径は1mm以上2mm未満というところでしょうか。





*2017年7月17日撮影

 場所によってはこんなふうに群生しています。
 ミツバなので名前の通り三つに分かれた葉がついています。
 雑草であるところの野生のミツバも、洗ってゆがけば食べられます。
 野菜のミツバよりは硬いかもしれませんが、香りはかなり強いはずです。





*2017年7月17日撮影

 もともと日本を含む東アジアに広く自生していた植物のようです。
 日本では江戸時代頃から食用に栽培することが広まったのだとか。

 野生のミツバは草丈が30cmから80cmあり、けっこう大型の草です。
 花が白い点々なので残念ながら目立つような草ではありませんが、一度分かってしまえばすぐにそれと分かる植物だと思います。

ハグロトンボ

2017-07-22 22:01:44 | 昆虫

*2017年7月22日撮影

 今日は午前中は晴れましたが、午後からはときおり激しい雨が降りました。
 東北はまだ梅雨明けしていないようです。

 川ぞいにハグロトンボの姿が目立つようになりました。
 翅が黒いから「羽黒蜻蛉」という分かりやすい命名です。
 どちらかといえば日の射さないところにふわふわと飛ぶ姿があって、地味な感じもあります。
 でも、この写真のように日の光を浴びて、翅は黒く体は青緑色に輝いているところを見ると、じつに美しいと思います。
 体が緑色に輝くのは雄です。





*2017年7月20日撮影

 場所によっては集団でとまっていたりします。
 もっとたくさんいたのですが、3頭だけ撮影した写真です。
 一番奥は雌、その手前は雄です。体の色の違いがはっきりしています。
 一番手前に雄がいるのですが、ピンボケです。





*2017年7月19日撮影

 これは珍しく、湿った苔の上にとまった雌のハグロトンボです。
 翅が透き通っているのが分かるでしょうか。
 雌の翅は茶色っぽくて雄のように黒くはないのですが、半透明の翅だったわけです。

 光の当たり方によって印象ががらりと変わりますが、ハグロトンボはやっぱり美しいトンボです。

ヒヨドリバナ

2017-07-19 22:36:35 | 草花

*2017年7月19日撮影

 昨日は雨、今日は晴れ。雨が降れば豪雨になり、日が照れば猛暑になる毎日です。やれやれ。
 もう少し穏やかな天候を願いたいものですが、だめでしょうか。

 会津の鶴ヶ城公園の片隅の藪の中にヒヨドリバナが咲いています。
 ここには毎年今頃に咲くのですが、ヒヨドリバナは本来秋の花なので、季節外れです。
 もしかしたらヒヨドリバナではないのかもしれませんが、よくよく見てもヒヨドリバナにしか見えません。
 




*2017年7月16日撮影

 ヒヨドリバナという名前は、ヒヨドリの鳴く頃に咲く花だからという意味だそうです。
 「ヒヨドリの鳴く頃」というのは、秋を指す言葉で、ヒヨドリが越冬のために山を降りて里にやってくる頃をいいます。
 ところが今ではヒヨドリは平地で繁殖するすべを覚えて、一年中うるさく鳴いています。
 ヒヨドリに季節感がなくなったように、ヒヨドリバナも早く咲くように変貌しつつあるのかもしれません。





*2017年7月19日撮影

 以前はヒヨドリバナの大きな群落があったのですが、周囲の植物たちに押されて、かなり少なくなってしまいました。
 こうしてみると、ようやく生き残っているような感じです。
 ぜひ来年もがんばって咲いてほしいものです。

ニイニイゼミ

2017-07-17 22:32:22 | 昆虫

*2017年7月17日撮影

 梅雨なのに猛暑です。猛暑でも梅雨なので雨が断続的に降ります。時には激しく降ったりもします。
 なんだか今年はとてもいやな梅雨です。
 もっとしっとりと雨が降って、暑いのは梅雨明けからにしてほしいものです。

 さて、ずいぶん久しぶりに朝から晴れました。
 会津の鶴ヶ城公園ではセミの声がさかんに聞こえています。
 いま鳴いているセミはニイニイゼミで、チィーという静かな声で鳴いています。
 声はたくさん聞くのですが、姿はほとんど見ることができません。
 セミの姿というのはじつに見つけにくいもので、今日ニイニイゼミを撮影できたのは本当に幸運でした。





*2017年7月16日撮影

 じつは昨日も幸運に恵まれて、桜の枝の上にいるニイニイゼミを撮影できました。
 ニイニイゼミは桜の木が好きで、桜の木に集まってくるのだそうです。
 鶴ヶ城公園にはたくさんの桜の木があるので、しっかり探せばもっとニイニイゼミを発見できるのかもしれません。

 もう少しして梅雨が明ければアブラゼミの季節がやってきます。
 アブラゼミのジーージーーという声はとても大きくて「やかましい」のですが、ニイニイゼミの声は、しっとりと落ち着いて聞こえます。





*2017年7月17日撮影

 ニイニイゼミの抜け殻が、地面に近い草の茎や葉にとまっています。
 ニイニイゼミの抜け殻は大きさが2cmくらいで小さいことと、全身泥にまみれていることで、それと分かります。
 なぜ泥にまみれているのか諸説あるようですが、乾燥を防ぐために自分で塗りつけるのではないかとされています。