さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

アキノノゲシ

2017-08-29 22:36:59 | 草花

*2017年8月29日撮影

 8月ももうすぐ終わりですが、ようやく8月らしい日差しと暑さが戻ってきました。
 たぶん今日限りのことと思いますが。

 野原の花にも秋の気配です。
 アキノノゲシが花盛りになっています。
 春に咲く(夏も秋も咲いていますが)ノゲシに似ていて、秋に咲くというのでアキノノゲシです。
 草丈は巨大で、2mを越すこともめずらしくありません。
 茎の先端近くにクリーム色の小型の花をたくさん咲かせます。





*2017年8月29日撮影

 これは土手に咲いていた、比較的小さいアキノノゲシたちです。
 ヨシやクズと入り混じっていますが、こんな感じですっと立っています。





*2017年8月22日撮影

 これは少し前に撮影した、アキノノゲシの花です。
 少し黄色ががった白というのか花の色は微妙な色合いで、見る人を引き込む力があります。
 花が繊細な感じがするのとは対照的に、葉は大きくて激しく切れ込みが入る荒々しい感じがします。
 葉だけの写真は面白くないので撮っていませんが、実物をごらんになるときには、ぜひ葉の姿も鑑賞してほしいと思います。

アカハネナガウンカ

2017-08-28 22:35:20 | 昆虫

*2017年8月28日撮影

 まだ8月なのですが、涼しくなって秋が来たようです。

 一日中曇り空の今日は、面白い虫に出会えました。
 アカハネナガウンカというそうです。
 写真のように赤い体に大きな透明な羽をつけて、ヨシの葉の裏にいました。
 体の大きさは4〜5mmほど。翅の長さは(片方で)1cmくらいあるでしょうか。
 小さな虫ですが、その様子がなんともかわいいのです。
 色といい、目のつき方といい、虫のなかの傑作のひとつに間違いありません。





*2017年8月28日撮影

 近くのヨシの葉をよく見ると、そこにも、ここにも、たくさんいるのでした。
 ときには並んでいたりします。
 ストローのような口を突き刺して草の汁を吸います。
 イネ科の植物、とくにススキやヨシが好みのようです。





*2017年8月28日撮影

 名前のアカは体の色、ハネナガは翅が長いことを表します。
 ではウンカとは何かといえば、稲の害虫となる体長5mmほどの小さな虫の総称とされています。
 ただのウンカという虫は存在せず、セジロウンカ、トビイロウンカなどいろいろなウンカがいます。
 大量発生して稲の食害をもたらすほか稲のウィルス病を媒介するので、江戸時代には飢饉の原因ともなりました。

 このかわいいアカハネナガウンカも稲などの害虫になりうるのでしょうか。

ヤブツルアズキ

2017-08-27 22:17:56 | 草花

*2017年8月27日撮影

 今日は久しぶりに青空が広がる良い天気。
 それなりに気温も上がりましたが、もう秋風の雰囲気で爽やかでした。

 ヤブツルアズキという黄色い花に出会いました。
 花はまだ咲き始めです。





*2017年8月27日撮影

 名前から考えるに、薮の中に生えるつる性の小豆(アズキ)ということですね。
 このヤブツルアズキが、現在のアズキの原種なのだそうです。

 やがてさや豆が実って、アズキよりは小さいけれど似たような豆が採れるのだとか。
 アズキと同じように煮て食べることができるようです。
 味もなかなかいいという評判です。
 ただ、あまり見かけない野草の豆を大量に採取するのはむずかしいと思いますが、運良く群生しているヤブツルアズキに出会えたらぜひ試して見てください。





*2017年8月24日撮影

 ヤブツルアズキの花です。
 マメ科の花は蝶形をしているのですが、ヤブツルアズキの花は下側の花びらがくるりと巻くのが特徴です。
 なかなか面白い形をしています。

クロアナバチ

2017-08-24 22:48:19 | 昆虫

*2017年8月24日撮影

 あいかわらず雨が降り続いています。
 それでも今日は雨の間にときどき日が差しました。

 雨が止んだ時にちょっと出かけて、クロアナバチを撮影できました。
 名前のように真っ黒で、大きなハチです。
 砂地の地面に穴を開けて、ツユムシなどを狩って巣穴に運び、その体に卵を産むというちょっと変わった習性のハチです。
 地面に穴を開けて巣にするので、アナバチなのですね。





*2017年8月24日撮影

 ツユムシとかクサキリとか、クビキリギリスなど、キリギリスの仲間をターゲットにして、捕まえるようです。
 食用にするわけではなくて、卵を産み付けるための虫です。
 生まれた幼虫の栄養源なのでしょう。
 成虫の食用は花の蜜です。





*2017年8月20日撮影

 正面から見たクロアナバチ。
 体は真っ黒ですが顔には白いヒゲがたくさん生えています。
 胸や背中にもけっこう白い毛が生えています。
 翅はちょっと茶色っぽい色をしていますね。

 小さい個体もいますが、大きいものは3cm超の大きさでスズメバチに匹敵する大きさです。
 ビューンと飛んでくるとちょっとびっくりします。

オオアレチノギク

2017-08-21 23:27:38 | 草花

*2017年8月21日撮影

 今日も曇り空でしたが気温は上がって30℃を超え、久しぶりに夏が戻ってきました。

 さて、道端や空き地や河原などには雑草がすごい勢いで伸びています。
 そんな雑草の中から、オオアレチノギクをごらんください。
 一本の太い茎がまっすぐに育って、その上の方に小さな花をたくさんつけます。
 人の背丈を越えるほどの高さになります。





*2017年8月21日撮影

 花はこんなぐあいです。
 これでつぼみというわけではなく、咲いているのです。
 とっくりの形をした花は花びらというものがなく、先端に白いものがのぞいている程度です。
 熟すと先端が黄色くなってきて、やがて綿毛がはじけます。綿毛も黄色っぽい色をしています。





*2017年8月21日撮影

 この写真のオオアレチノギクの花は、もうだいぶ綿毛がはじけています。

 オオアレチノギクは南アメリカ原産で昭和の初期に帰化したとされています。
 1920年に東京で野生化が確認され、その後急速に全国に広がりました。

 きわめてよく似た植物があり、ヒメムカシヨモギといいます。
 ヒメムカシヨモギは明治の初めに渡来した、北アメリカ原産の植物です。鉄道の全国への敷設に沿って広がったと言われています。





*2017年8月21日撮影

 ヒメムカシヨモギとオオアレチノギクの区別をするには、花をよく見ることが一番だと思っています。
 ヒメムカシヨモギの花は小さくてごく短い花びらが菊型に広がります。花は茎の先にみっしりとたくさんつきます。
 オオアレチノギクの花は比較的大きくて、はっきり徳利型をしています。花びらというものがないので普通の花のようには咲きません。
 オオアレチノギクはヒメムカシヨモギよりは花のつき方がまばらです。

 そのほか茎や葉の全体の色が違うとか、毛の生え方が違うとかということがあるのですが、なかなか分かりにくいと思います。
 見分けられたからといって何かの役にたつわけではありませんが、野の花を眺める楽しみの一部です。