さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

コナスビ

2018-05-31 22:42:02 | 草花

*2018年5月31日撮影

 5月の最終日は午後から雨模様になりました。
 それでも午前中はときおり青空ものぞく、まずまずの天気でした。

 今日はコナスビという地味な草花をごらんください。
 黄色い5弁の花は直径6〜7mmくらいの小さなもの。
 実がナスに似ているというので、小さなナスビという意味の「コナスビ(小茄子)」です。





*2018年5月31日撮影

 コナスビは背の低い草ですが、じつは茎が地面を這っていて、先の方が少し持ち上がってそこに花がつくのです。
 地面を這う茎は結構長く伸びるようです。





*2018年5月31日撮影

 花は茎の先端ではなくて葉の付け根につくので、あまり目立ちません。
 しばしば密集して咲くのですが、それでも多くに人の目にはとまりません。





*2018年5月23日撮影

 まとまって花が咲いているところの様子です。
 こういうひっそりとした花を静かに愛でるのも、なかなかいいものです。
 

モモブトカミキリモドキ

2018-05-25 22:52:50 | 昆虫

*2018年5月25日撮影

 今日も良い天気に恵まれました。暑さはそれほどでもなく、さわやかに過ごせました。

 さて今日は、あまりなじみのない昆虫です。
 その気になってよく見ないと目に入らないという部類の、モモブトカミキリモドキという虫です。

 これはムラサキツメクサの葉に登っているモモブトカミキリモドキです。
 カミキリモドキというのは名前の通りカミキリムシに似ている甲虫をさします。
 ただ、カミキリムシよりはずいぶん小さくて、どれも体長は1cm前後。
 とくにこのモモブトカミキリモドキは、体長6mmほどの小さな虫です。





*2018年5月22日撮影

 ハルジオンの花にとりついているモモブトカミキリモドキです。
 モモブトというのは、後脚のつけねがぷっくり膨らんでいることによります。
 ただし、腿が膨らんでいるのは雄だけで、雌は違います。





*2018年5月22日撮影

 カミキリムシは一般に枯れ木などに集まり、樹皮や葉を食べます。
 一方、このカミキリムシモドキはいろいろな種類の花に集まり、蜜を吸うようです。
 モモブトの場合は、タンポポ類などのキク科の花が好みのようです。
 この写真の花はハルジオンでキク科の花です。
 最初の写真のムラサキツメクサはマメ科の花ですが、この花も好みのようです。
 

キショウブ

2018-05-24 22:12:09 | 草花

*2018年5月24日撮影

 今年はキショウブをよく見かけるような気がします。
 ハナショウブに似た花で黄色い花を咲かせるので、キショウブです。
 ハナショウブにはいろいろな色の花がありますが、黄色い花はありません。

 ハナショウブは園芸種ですが、キショウブは野生種です。
 ただし、ヨーロッパや西アジア原産の外来種です。





*2018年5月24日撮影

 キショウブは、ハナショウブにはない黄色い花が好まれて、明治時代に栽培用に移入されました。
 今では野生化して全国に広がり「要注意外来生物」とされています。

 最近多いように思うのも、勢力を拡大しているのかもしれません。





*2018年5月24日撮影

 もちろんハナショウブも美しいのですが、自然の野原にはありません。
 キショウブはその辺の草の中に咲くので、とてもインパクトがあって、美しい花に見えます。
 これもまた、外来種として問題になっているというのは、なかなか複雑な思いにとらわれます。





*2081年5月22日撮影

 ハナショウブは、ノハラショウブという赤紫色の花を咲かせる野生種をもとに品種改良されたもので、江戸時代に栽培が広がったとされています。
 ハナショウブは、花弁のつけねが黄色いのが特徴です。
 カキツバタは花弁のつけねが白くて、アヤメは花弁のつけねに網目模様があります。
 よく似た3種の花の区別について、いろいろな解説がありますが、私はこの見方が一番分かりやすいと思っています。

 キショウブは花全体が黄色いので、もちろん中心部も黄色いわけです。
 なのでハナショウブの一種だと言えるわけです。

 

ハルジオン

2018-05-21 22:05:02 | 草花

*2018年5月21日撮影

 今日はさわやかに晴れて、気持ちのいい1日でした。

 野原はハルジオンの花盛りです。
 とても美しい花だと思います。
 




*2018年5月21日撮影

 ハルジオンは今が盛りですが、まもなくヒメジョオンも咲くと思います。
 区別が難しい両者が咲き競うのはほんの少しの間で、ハルジオンは春の終わりとともに、花を終えます。
 ヒメジョオンの方は、夏に最盛期となりますが、秋になっても咲き続ける息の長い花です。





*2018年5月14日撮影

 ハルジオンにはピンクがかった花が多く、赤みの強い花はじつに見事です。
 
 ハルジオンは「春紫苑」と書き、秋に咲くシオン「紫苑」に似ていて春に咲くという意味です。
 北アメリカ原産の外来種で、大正時代に渡来し全国に広がったとされています。
 きわめて繁殖力が強く在来の植物を駆逐する恐れがあるので、要注意外来生物に指定されています。

スジグロシロチョウ

2018-05-16 22:03:08 | 昆虫

*2018年5月16日撮影

 昨日に続いて今日も夏のように暑い1日でした。

 モンシロチョウがたくさん飛び交うようになりました。
 飛んでいるモンシロチョウは撮影できないので、どこかにとまるのを気長に待って撮影します。
 ところが写真に撮ってみると、モンシロチョウではないということがしばしばあります。
 それが、この写真のスジグロシロチョウです。
 写真なら翅にはっきりと黒っぽいスジがあるのが分かりますが、飛んでいる蝶を見ているぶんにはモンシロチョウと区別することは無理です。
 スジグロシロチョウは思いのほか多いのではないかと思います。





*2018年5月8日撮影

 翅の表側(背中側)を撮った写真です。
 翅の先端はモンシロチョウと同じように黒くなっています。
 ただ、モンシロチョウにある黒い斑紋がありません。
 スジグロシロチョウにもモンシロチョウのような黒い斑紋のある個体もいるのですが、モンシロチョウより小さいとか色が薄いとか、ようするにあまり目立たないのです。
 そして、翅の表側も黒っぽいスジがあります。(裏側ほどは目立ちませんが)





*2018年5月8日撮影 

 このスジグロシロチョウは翅の裏が少し黄色味をおびています。
 モンシロチョウもそういう傾向があって、かなり黄色い個体もいます。
 モンシロチョウとスジグロシロチョウは、同じシロチョウ科の同類なのです。
 よく似た白い蝶。モンシロチョウと思って見ている蝶は、ひょっとしたら違うのかもしれません。