さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

アジサイ

2014-06-28 22:04:39 | 樹木

*2014年6月28日撮影

 梅雨空が戻ってきて今日は夕方から降り始めました。
 それでも日中は気温も高く、気分的には真夏のようでした。

 梅雨時の花としておなじみのアジサイです。
 アジサイには白い花、青い花、赤い花があります。今日は赤系の花と青系の花をごらんください。
 白い花の写真はなかなか難しくて、またの機会にしたいと思います。

 最初の写真は紫がかったピンクの花です。





*2014年6月28日撮影

 これは青い花のアジサイ。
 青い花の方が雨の季節には似合うのではないかと私は密かに思っています。
 どちらかというと青い花のアジサイの方が好きだというだけのことですが。
 
 アジサイの花の色は土壌の酸性度によって変わるとされています。
 酸性度が高いと青い花が咲き、アルカリ性ならば赤い花が咲くというのです。
 たしかに土壌の影響もあるけれど、花の色は品種によっても決まっていて、なかなか単純ではないようです。
 また、若い花は色が薄く、老化した花は(もとが青くても)赤っぽくなるそうです。





*2014年6月28日撮影

 これも青い花ですが、水色の花です。
 まだ若くて色が薄いのかとも思いますが、前の写真の青とは違う種類の青のようです。

 アジサイは日本原産で、ヨーロッパでさまざまな園芸品種が作り出されました。
 かのシーボルトが大好きで、妻の名「おたきさん」を学名として発表した話は有名です。
 ところがすでにヨーロッパではアジサイは存在していて学名も確定していたので、「おたきさん」にはなりませんでした。
 日本で作られた品種をホンアジサイ、ヨーロッパで作られた品種をセイヨウアジサイといいますが、ちょっと見て区別はつきません。





*2014年6月28日撮影

 最初の写真よりもっと赤みの強いアジサイ。
 青い方が好きとはいいながら、赤いアジサイもいいものです。

 アジサイの原種はガクアジサイ。ガクアジサイを品種改良して、より豪華な花を咲かせるようにしたのがアジサイです。
 もとは日本でつくられたアジサイですが、ヨーロッパでさらにたくさんの品種がつくられて輸入される花となりました。
 原種のガクアジサイの方も、様々な園芸品種がつくられて植えられています。

 ガクアジサイについては後日とりあげるつもりでいます。
 
 







キアゲハ

2014-06-27 22:53:42 | 昆虫

*2014年6月26日撮影

 花盛りのタチアオイとキアゲハという夢のような取り合わせをごらん下さい。
 いくらでもありそうで、じつはあまり出会うことのない情景です。

 キアゲハは名前の通り黄色いアゲハチョウで、普通のアゲハより黄色みが強いのです。
 アゲハは蝶のなかの蝶ともいうべき存在ですが、私はキアゲハの方がよりはなやかで好きです。





*2014年6月26日撮影

 赤いタチアオイと翅を広げて表側(背中側)を見せているキアゲハ。
 赤と黄とキアゲハの黒い模様のコントラストが美しいと思います。





*2014年6月26日撮影

 ピンクのタチアオイとキアゲハ。
 この組み合わせもまた、ありえないくらい美しいのです。
 チョウという不思議な昆虫と、タチアオイという豪華な花、こういうものを見ることができて幸せです。

 

ミヤコグサ

2014-06-26 22:55:11 | 草花

*2014年6月26日撮影

 黄色い小さな花が咲き広がるミヤコグサです。
 広い野原を埋め尽くしたらさぞきれいだろうなと思いますが、実際はそんなにたくさん生えているわけでもありません。
 ちょっと変わった形の花ですが、マメ科の花と聞けばなるほどえんどう豆などの花の形です。
 蝶形花というそうです。





*2014年6月26日撮影

 ミヤコグサという名はこの草が都(京都)に多かったからと言われていますが、本当のところはよく分かりません。
 別名をエボシグサといい、花の形が烏帽子(えぼし)に似ているからとされています。
 春になると咲き始め、夏が終わるまで咲き続ける、花期の長い草です。
 背丈の小さい草で、花も1cmくらいかもう少し大きいかというくらいの小さな花です。
 群生すると見事なのですが、なぜかそんなに広がらないようです。

クロマルハナバチ

2014-06-25 22:23:17 | 昆虫

*2014年6月25日撮影

 花盛りのタチアオイにはいろいろなハチたちがやってきて、花の中にもぐり込みます。
 これはクロマルハナバチです。体中を花粉だらけにして、花粉を食べたり花の蜜を吸ったりします。
 それは同時に花の受粉を媒介する、花にとっても大事な行為なのです。





*2014年6月25日撮影

 別の花の中にもクロマルハナバチ。
 クロマルハナバチはハナバチのなかでも大きくて、クマバチと間違えられたりもします。
 お尻が黄色いのがクロマルハナバチ、胸が黄色いのがクマバチ。
 大きいので怖がられますが、どちらもおとなしいハチで人を刺すことはまずありません。





*2014年5月15日撮影

 先月撮影の、オドリコソウに取り付くクロマルハナバチです。
 
 外来のセイヨウオオマルハナバチをトマトなどの栽培に利用することが広く行われてきました。
 ところがハウスを逃げ出したセイヨウオオマルハナバチが繁殖を始め、在来のハナバチ類に悪影響があるとの指摘がされるようになっています。
 そこで在来種であるクロマルハナバチを人為的に繁殖させ、セイヨウオオマルハナバチに替えようという動きがあります。
 クロマルハナバチが販売されているゆえんです。





*2014年5月14日撮影

 これも先月撮影の、ツツジの花とクロマルハナバチです。
 クロマルハナバチの営巣などの活動は5月には始まっていて、早い時期から雌の働き蜂の姿が見られます。

 クロマルハナバチの農業への利用については、在来種なので安心とされています。
 しかし、人為的に大量に繁殖させたハチの流通は問題をおこすという見方もあり、なかなか難しいことになっているようです。

ヨウシュヤマゴボウ

2014-06-24 22:06:38 | 草花

*2014年6月24日撮影

 梅雨らしく雨が降ったのもつかの間、昨日は真夏のような空が広がって、今日の午後も夏空になりました。

 朝のうち、まだ曇っているうちに、鶴ヶ城公園を歩いてきました。
 これはヨウシュヤマゴボウの花です。ちょうどいま花の頃です。
 上向きの花穂に花がたくさんついています。
 一つひとつの花の中心にある、グリーンのカボチャのようなものが雌しべの大もとである子房で、やがて黒っぽい実にかわります。
 子房のまわりを取り囲むのは花弁ではなく萼片(がくへん)で、5個あるわけです。





*2014年6月24日撮影

 ヨウシュヤマゴボウのヨウシュは「洋種」で西洋からの渡来種であることを示します。北アメリカ原産で明治初期に渡来したとされています。
 ヤマゴウボウというのは根がゴボウに似ているということで名付けられた中国原産の薬用植物です。
 ヤマゴボウのような西洋渡来種というので「洋種山牛蒡」です。
 ヤマゴボウは薬用に栽培されますが、ヨウシュヤマゴボウは有毒植物で特に根は毒性が高いようです。





*2014年6月23日撮影
 
 ヨウシュヤマゴボウは大きな草で、2m近い背の高さと太い茎が特徴です。
 今はまだ花の色も穏やかですが、実はやがて濃い紫色に熟し枝や茎は真っ赤に変色して不気味な雰囲気の植物になっていきます。
 その姿を見れば毒草だというのもたちどころに納得してしまう迫力があります。
 秋になって葉まで赤くなって黒い実が垂れ下がる姿は、いよいよ不気味です。
 冬には枯れてしまい、翌年また若い芽から育つのですが、花の頃のヨウシュヤマゴボウは穏やかな雰囲気の草です。