さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

セイヨウタンポポ

2017-04-30 21:49:31 | 草花

*2017年4月30日撮影

 ふと気がつくといたるところに黄色い花が咲いています。
 タンポポが咲きました。
 ちょっと前まで何もなかった地面に、黄色い花が盛り上がって、命の輝きを誇っているかのようです。

 よく見るタンポポは外来種のセイヨウタンポポであることが普通になりました。
 在来種のタンポポも会津の鶴ヶ城公園にはたくさん咲くのですが、一般的には外来種の圧勝です。
 今日の写真はセイヨウタンポポのほうです。





*2017年4月28日撮影

 タンポポという名前はかなり奇妙に聞こえます。
 由来を調べると、もとは蕾の形が鼓に似ていることから鼓草(つづみぐさ)と呼ばれていたのだとか。
 鼓は「タンポン、タンポン」と鳴るもので、幼児語では「タンポポ」だったのだそうです。
 そこで鼓草も「タンポポ」と呼ぶのが一般的になったというのが通説です。





*2017年4月27日撮影

 本来の場所から広がろうとしない在来のタンポポは、もともとの土が失われると生きていけません。
 さまざまな建設工事は土を入れ替えることが多いため、在来のタンポポは減りつつあります。
 外来のセイヨウタンポポは新しい環境にもすぐになじみ、四季を通じて花を咲かせ増えていくために、どこにでも咲いているようになりました。
 
 いわゆる「タンポポ戦争」の顛末です。
 ただ在来のタンポポが急減しているのかといえばそうでもなく、各地で各種の在来タンポポがしっかり生きていることも知っておくべきです。





*2017年4月28日撮影

 さて、今日はひとつおまけの写真があります。
 3月初めに芽生えの姿をご紹介したオランダミミナグサがようやく咲きました。
 花を咲かせたオランダミミナグサをごらんください。
 ちょっと見にはハコベに似た感じの花ですが、よく見ると違います。




 

 

クサソテツ

2017-04-28 22:07:17 | 草花

*2017年4月28日撮影

 会津若松の鶴ヶ城の南側を流れる湯川の岸辺には、枯れて倒れたヨシのすきまから、さまざまな草が芽生えています。

 今日の写真は、葉っぱのかたまりのようなクサソテツです。
 小さいうちはコゴミと呼ばれて、食用にされます。
 春の山菜のひとつです。
 大きくなるとこんなふうになります。





*2017年4月28日撮影

 少し日当たりの悪いところのものは、こんなふうにコゴミ時代の面影を残していました。
 こういう姿かたちのものは、そうです、シダ類なのです。
 花を咲かせない隠花植物で胞子で増えるところはコケ類と同じですが、シダは地上に葉を広げます。





*2017年4月28日撮影

 クサソテツは群生する傾向があり、まとまって生えていることが多いようです。
 いつのまにどこからと思うほど、にょきにょきと生えてきて広がっていきます。
 葉の色がみずみずしくて美しいクサソテツ。
 殺風景な河原に命の輝きを見せてくれています。

花筏

2017-04-27 23:08:20 | 風景

*2017年4月27日撮影

 会津の鶴ヶ城公園には花吹雪が舞っています。
 桜の花が盛大に散っていて、地面の上にも花びらの絨毯です。
 お城のお堀にも、たくさんの花びらが浮んでいて、花筏(はないかだ)という風情です。

 今日は水に浮かぶ花びらの情景をごらんください。





*2017年4月27日撮影

 こういう景色を楽しめるのもほんの一時。
 季節の移ろいはとても早くて、それだからこそ、こんな眺めをしっかり楽しみたいものと思います。





*2017年4月27日撮影

 こうしてびっしり浮んでいる花びらが、やがてすっかり消えて無くなるのは不思議です。
 いままであまり考えたこともなく、あたりまえのように思っていましたが、実際はどうなのでしょうか。
 流れてしまうのか、沈んでしまうのか、それともどなたかが処理しているのか。
 おそらくは、水の管理にもたくさんの人手がかかっているのではないかと想像します。





*2017年4月27日撮影

 さて、今日はおまけの写真があります。
 2013年にNHKが放映した大河ドラマ「八重の桜」を主演した綾瀬はるかさんが、同年12月に植樹した新種の桜「はるか」です。
 天守閣を間近に望む場所に植えられ、はるかさんのメッセージのプレートが建てられています。
 4年経って2mほどに成長し今年はたくさん花をつけました。大輪の八重の桜です。
 

カキドオシ

2017-04-23 22:30:28 | 草花

*2017年4月23日撮影

 今日はほんとうに久しぶりの青空でした。
 気温はさほど上がらず風が冷たい感じでしたが、いい1日でした。
 桜は満開ですが、地面の上にもさまざまな花が咲いています。

 それで今日はカキドオシの写真をごらんください。
 垣根を通して(下をくぐり抜けて)生え広がるという意味の「垣通し」です。
 花が終わると茎はつる状に横に這い、なかなかやっかいな雑草となります。





*2017年4月23日撮影

 こういう花の形を唇形花というそうですが、なかなか美しい花を咲かせます。
 ただ小さいので、あまり目立ちません。





*2017年4月23日撮影

 茎や葉をもむと爽やかないい香りがします。
 葉を摘み取って数枚水筒の水に入れると、清涼感があってこれからの季節にいいそうです。

 昔は子供の疳の虫の特効薬とされていたようです。
 いまでは「疳の虫」という言葉自体が理解されないようになりました。
 漢方薬としても血糖値を下げるなどの効用があるとされていますが、副作用というか使用上の禁忌などが多く、むやみに使用してはいけないとされているようです。
 葉を数枚飲み水に入れる程度はよさそうなのでやってみたいと思います。

センダイムシクイ

2017-04-22 21:21:15 | 

*2017年4月21日撮影

 桜が咲いたので花の中を小鳥たちが飛び回っています。
 メジロやエナガやシジュウカラやカワラヒワ、それに体の大きなヒヨドリもいます。

 そんな中に発見したのがセンダイムシクイです。
 ムシクイと名のつく小鳥は、メボソムシクイやエゾムシクイなどもそうですが、夏鳥です。
 冬は南の国で過ごし、繁殖のために渡ってきます。
 そしてこれらのムシクイたちは皆とてもよく似ていて、識別が困難とされています。





*2017年4月21日撮影

 ただセンダイムシクイについては、下側のクチバシがきれいなみかん色をしていることと頭の中央に白い線があることの2点が目立った特徴として、他のムシクイと区別できることになっています。
 この写真の鳥は頭に白い線が入っているのが分かります。
 クチバシの色も下側が橙黄色をしています。
 なのでセンダイムシクイにちがいないと思っているわけです。

 センダイムシクイは、低山の広葉樹林で子育てをするそうです。
 繁殖地を定める前に少し立ち寄ったのが、会津の鶴ヶ城公園だったということでしょうか。





*2017年4月21日撮影

 飛び立とうとしたのか、羽をばたばたさせたのですが、この時は飛び立たずに終わりました。
 この写真でも、頭央線が見えます。

 センダイムシクイは「チヨチヨビーッ」とさえずります。
 「チヨチヨ」を「千代」と書き、センダイと読んで名前にしたという説が有力です。
 なので「千代虫喰」と書くのが順当なのですが、「仙台虫喰」という書き方も普通に行われています。
 地名の仙台とこの小鳥との縁はないので、間違いが定着してしまったのかもしれません。