さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ナギナタガヤ

2016-06-15 22:13:01 | 草花

*2016年6月15日撮影

 今日は日差しも戻り暑い1日でした。

 写真の草はいかにも雑草で、だれも名前など気にしない草ですが、ナギナタガヤといいます。
 ちょっとした空き地などにびっしりと生え、細くてしなやかなので、風にそよぐさまが美しいのです。
 写真ではその雰囲気がなかなか伝えられないのが残念です。
 ナギナタガヤは春に開花するので、夏には枯れてしまいます。もうすっかり枯れ色です。





*2016年6月15日撮影

 あまり背は高くなく、30cmから50cmくらいでしょうか。
 こういう写真だとすごい荒地のように見えてしまうのですが、背の低い草が風にそよいでいるというところなので、想像力で補いながら見ていただきたいと思います。

 ナギナタガヤという名前は、弧を描く穂を薙刀の刃に見立てたのかと想像します。
 ヨーロッパ原産の外来種で、明治の初めに移入されたとされています。





*2016年6月2日撮影

 今月初め、少し色づいてきた頃のナギナタガヤ。
 風にそよぐ情景としては、少し私のイメージに近い写真です。
 ところどころに立っている白い花は、咲き始めのヒメジョオンです。
 
 ナギナタガヤはみかん栽培農家が、果樹の下に植えることで雑草の生えることを防ぐことができるということを発見し、近年広まっているようです。
 ナギナタガヤは密集して生え、他の植物が生えることを抑制します。
 土壌改良の効果もあるとされています。





*2016年6月1日撮影

 これも今月初めの写真ですが、まだ青々としたナギナタガヤの姿です。
 場所や日当たりによって、枯れ具合は違うようです。
 いっしょに写っている白い花はおなじみのシロツメクサです。

 さて、ナギナタガヤを植えれば他の雑草がはえないとすれば、自然の野原にナギナタガヤが増えれば在来の植物には脅威です。
 産業利用としては有効ではあるけれど、農地以外の場所に拡大しないように、厳重な管理が必要だと呼びかけられています。

 そういう事情はともかく、ナギナタガヤが風にそよぐさまは、心癒される眺めだと私は思っています。