故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

二枚目

2021-03-05 11:07:25 | よもやま話

絵のタイトルは、「魔法の紙」です。
3トンはあろう機械を、機械鳶は敷いた一枚の紙の上をいとも簡単に動かしました。
私は、そのことに感動しました。


今日のタイトルは、「二枚目」です。
二枚目とは、
(劇場表の看板の2枚目に名前が出たからという)若い色男の役を勤める俳優。
色男とは、
好色な男。色事師。
好男子。美男。(色男金と力は無かりけり)
情夫。いろ。
(共に広辞苑より)
この頃、よく聞く言葉に「推し」というのがあります。
英語では、my favorite 〇〇 「私のお気に入り」
my recommend ○○ 「私のおすすめ」
と訳すらしい。
推しに力をもらえる。推しが活躍すると、それだけでハッピーになれる。

二枚目ではないけれど、考えてみたい。
見るだけで、近づくだけでうっとりする。
若い人気俳優や歌手が、突然教室に現れる。あるいは、体育館に現れる。
女子高生の黄色い声が飛ぶ。
おばさんだって負けてはいない。この場合、もみくちゃです。抱き着いた挙句、股間迄手が伸びている。

二枚目はいいなあ。そんな姿に産んでほしかった。
若い時は、うらやましく思ったものでした。
二枚目は、本当に好きな人と結婚することはまれなんじゃないかと思えたりする。
気を引こうと、あの手この手で、好きでもない娘に挑戦される。
誘惑に負けてしまうんじゃないかと、外野の私は気を揉んだりします。
私の友人に、パジャマを二枚持っている男がいました。別々の女の人がいつ来るかと用意したものです。
その男、まんまと三枚目と結婚しました。

二枚目でありながら、力もあり金も作る男がいます。
この場合、男の友人も多いと言える。
なんとか誘惑に勝つことができたのでしょうか。
かっこたる目的があったのでしょう。

三枚目とは、
(劇場表(おもて)の看板の3枚目に名前が出たからと言う)俳優で滑稽な役をするもの。
(広辞苑より)
産まれた姿では、滑稽な役はこなせない。精進努力の賜物でしょう。
こちらも、女の人のファンが多い。
二枚目も三枚目も、「芸の肥やし」とうそぶいて女遊びを繰り返す。
どちらも、人気者です。
若い時は勢いで押せる。年をとるとそのままでは、許してくれない。
美人は三日で飽きて、ぶすは三日で慣れる。

感動させ、大向こうをうならせるまでの長い道のりを歩くことになる。
漫才師が、有名な番組のMCをすることがある。アナウンサー出身より多いのではないでしょうか。
最初は人気者だからだった。
長寿番組となるためには、どんなゲストにも対応できる機転と勇気が試される。
幅広く支持されるためには、品性も問われることになる。

二枚目でも三枚目でもない、看板の端にちょこっと載る大部屋の人たちがいる。
時々、大部屋から出世して、二枚目や三枚目になる人がいる。
運をつかんだものもおり、縁でつかんだ人もいるでしょう。
二枚目と三枚目だけでは、演目は達せられない。

思うのです。
人は、二枚目にも三枚目にもなれるのです。
自分を知り、人が評価して今の地位がある。
小さな劇場の舞台裏には、誰もが汗を流して幕後の片づけと幕前の準備をしている。
人それぞれに推しがいるのです。時々で、変わってもよい。
今は、連れ合いにとって、あなたが推しかもしれない。
日常の暮らしの中に、自分の人生を豊かにしてくれる人が推しなのです。
だから生まれた姿は、印半纏のようなものです。
半纏は、先代から受け継いだものです。汚さず張りを持たせるのは、今着ているあなたです。
そう思えば、生まれた姿は遠のくばかりです。今の元気が、生きていく力が試されています。

胸を張れ よもぎも菊に 挑戦状

2021年3月5日
コメント
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