故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

真剣

2019-06-28 13:27:21 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「あなた色に染まる」です。
恋は、いつでも初舞台。


今日のタイトルは、「真剣」です。
大学で、剣道部にいたころ真剣でわらを切ったことがありました。
刀を足に落とすなよと注意されて振り下ろしました。
水で湿らせたわら束は見事に真っ二つでした。

真剣勝負になると予想し、客先に出向いた。
エンジニアリング部長も同行していただいた。
客先の社長とは、すでに合意済みの金額(十数億円)でした。
専務が出てきて、再交渉になりました。
話が違うと、先輩は帰ろうとプロジェクトマネージャーの私を促しました。
100万円の攻防が続きました。お互いにらみ合ったまま一歩も譲りません。
エンジニアリング部長は、目をみはるばかりで怖がってさえいました。
過去にも、仕事は欲しいが理不尽な要求には応えませんでした。
交渉の席を蹴って帰ったことも何度かありました。
相手が折れてくるのを知っていました。
この時ばかりは、専務に付き合い顔を立てました。

逆に、業者と私の間で決定した金額を、調達係がもう50万円協力してと、
契約書が業者に渡る瞬間に、するりとその調達係は、にっこりしながら引き戻しました。
酷いことをするもんだと、プロジェクトマネージャーの私は黙っていました。
20社で一千万円ですから馬鹿にならない金額です。

切るか切られるか、繰り返し考えたシミュレーションも役に立たないくらい切羽詰まった。
プロジェクトを遂行していると常に付き纏う真剣勝負でした。
仲間にも教えない隠し玉を常に用意していました。
一番効果的な場面で使う。
折れたときは、その場で替わりの条件(もう一つの隠し玉)を引き出しました。

親子でさえ、真剣勝負です。
いい加減なことでは済まさない。
大喧嘩に至ることだってありました。
仕方がないのです。
ぎりぎりまで頑張らないと、子からも軽んじられます。

ワイルドライフで観たヒヒの世界でのこと。
強さか優しさか、どちらが群れの中で生きていくうえで有効か検証していました。
優しさゆえに、群れのなかで年をとっても生きていけました。
優しく接した子供のヒヒが、いずれ強くなり群れのリーダーになっていきました。
その繰り返しで、群れの中で生きていく。
勉強になりました。ヒヒだって恩義は忘れないのです。

優しくすることが、どれだけ骨が折れることか。
優しさも真剣勝負でした。あるときは身を挺して強いヒヒから若いものをかばう。
なかなかできないことなのです。
強いヒヒだって、身を捨てた真剣勝負になると無傷ではいられない。

何が真剣勝負なのか、誰もが知っていることです。
勝負をせずに、ひるんだら、それから後は勝負をすることも叶いません。

力抜き だから飛べると 名キーパー

2019年6月28日
コメント
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