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絵のタイトルは、「あなた色に染まる」です。
恋は、いつでも初舞台。
今日のタイトルは、「真剣」です。
大学で、剣道部にいたころ真剣でわらを切ったことがありました。
刀を足に落とすなよと注意されて振り下ろしました。
水で湿らせたわら束は見事に真っ二つでした。
真剣勝負になると予想し、客先に出向いた。
エンジニアリング部長も同行していただいた。
客先の社長とは、すでに合意済みの金額(十数億円)でした。
専務が出てきて、再交渉になりました。
話が違うと、先輩は帰ろうとプロジェクトマネージャーの私を促しました。
100万円の攻防が続きました。お互いにらみ合ったまま一歩も譲りません。
エンジニアリング部長は、目をみはるばかりで怖がってさえいました。
過去にも、仕事は欲しいが理不尽な要求には応えませんでした。
交渉の席を蹴って帰ったことも何度かありました。
相手が折れてくるのを知っていました。
この時ばかりは、専務に付き合い顔を立てました。
逆に、業者と私の間で決定した金額を、調達係がもう50万円協力してと、
契約書が業者に渡る瞬間に、するりとその調達係は、にっこりしながら引き戻しました。
酷いことをするもんだと、プロジェクトマネージャーの私は黙っていました。
20社で一千万円ですから馬鹿にならない金額です。
切るか切られるか、繰り返し考えたシミュレーションも役に立たないくらい切羽詰まった。
プロジェクトを遂行していると常に付き纏う真剣勝負でした。
仲間にも教えない隠し玉を常に用意していました。
一番効果的な場面で使う。
折れたときは、その場で替わりの条件(もう一つの隠し玉)を引き出しました。
親子でさえ、真剣勝負です。
いい加減なことでは済まさない。
大喧嘩に至ることだってありました。
仕方がないのです。
ぎりぎりまで頑張らないと、子からも軽んじられます。
ワイルドライフで観たヒヒの世界でのこと。
強さか優しさか、どちらが群れの中で生きていくうえで有効か検証していました。
優しさゆえに、群れのなかで年をとっても生きていけました。
優しく接した子供のヒヒが、いずれ強くなり群れのリーダーになっていきました。
その繰り返しで、群れの中で生きていく。
勉強になりました。ヒヒだって恩義は忘れないのです。
優しくすることが、どれだけ骨が折れることか。
優しさも真剣勝負でした。あるときは身を挺して強いヒヒから若いものをかばう。
なかなかできないことなのです。
強いヒヒだって、身を捨てた真剣勝負になると無傷ではいられない。
何が真剣勝負なのか、誰もが知っていることです。
勝負をせずに、ひるんだら、それから後は勝負をすることも叶いません。
力抜き だから飛べると 名キーパー
2019年6月28日