楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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京劇 (中国紀行 7)

2020年06月15日 20時51分16秒 | 上海・北京・香港・マカオ(中国紀行)
(京劇)

北京滞在中、京劇を見るチャンスに恵まれた。
恵まれたとはいえ、
中国語は(さようなら、一から十までの数、有難う、水、)しか知らない。
中国語が解らなければ、
京劇を見ても、ただの踊りくらいにしか思えないに違いない。
それにしても、折角のチャンスだから、
見てみようということになって、劇場に行った。

その昔、ニューヨークのブロードウエイで見た、
ミュージカル「Dancing」も歌の意味はさっぱり解からず、
結局は踊り?
(どうも言葉がふるい。
この際は、ダンスというべきか)
を観たという結果になった。
ボクは劇場まで徒歩で行ったが、
劇場の入り口では、

運転手つきのリンカーンやキャディラックの超豪華車の
しかもリムジンで乗り付ける、
金持ちの姿を垣間見ることが出来た。
それも一台や二台ではない。
次から次へと車はやってきて、
運転手は車を止めるや、
急いで降りて、後ろのドア―を開ける。
車から降りてくるレディは、
ふわふわの毛皮のストールに、
殆ど胸の開いたドレスに身を包んでいる。
女性は若くて、背が高く、
白人だから当然だが、色が透き通るように白い。
ハイヒールがとてもよく似合う。

これまた、背の高い素敵な男性が、
ビシッとスーツを着込んで、
女性をエスコートして行く。
この光景は、
ボクには映画に出てくる一シーンにしか思えなかった。

夕方18時頃から始まるので、
ボクはサンドウィッチを持って、
劇場の中で食べればよいと思っていたが、
とてもそんな雰囲気ではない。
結局サンドイッチは何も手をつけずホテルまで持って帰り、
ホテルでビールと一緒にカミさんと寂しく食べた。
しかし、あのリムジンで来た人たちは、
きっと二人で高級レストランに行き、
これまた高級ワインかシャンペンで乾杯して、
食事をしたのだろうと想像される。

さて、北京の京劇の方は、PM8:00頃の開演。
席に着くとイヤ・ホーンを沢山持った人が来て、
流暢な日本語で京劇の解説をしながら、
セリフを日本語に同時通訳してお聞かせできます。
金額は忘れたが○○元(記憶では500円ほど)であるという。

その他に、舞台の袖に字幕スーパーが
英語と中国語で表示されるという。
カミさんはイヤ・ホーンを借り、
ボクは英語なら何とか解ると、
何もなしで見ることにした。

京劇は「項羽と虞美人が、別れるくだりで、
四面楚歌の場面」であった。
司馬遼太郎の「項羽と劉邦」
海音寺潮五郎「中国英傑伝」
陳瞬臣「中国の歴史1~7巻」
「小説十八史略1~6巻」
を読破しての中国旅行であったので、
このシーンは頭の中に入っていて、解りやすかった。

英語の字幕スーパーも、分かり易かったが、
中国語も漢字で表記されるから、
漢字を知っている日本人には意味が汲み取れる。

四面楚歌のシーンは有名である。
城を敵の楚軍に包囲され、
包囲網を切り開いて単身逃げ延びようとする項羽は、
虞美人を如何したら良いか、
思い悩むシーンだ。

「虞よ、虞よ、汝を如何せん!」と。

(京劇1)



虞美人は、自分が足手まといになってはならぬと、
自殺をする。

「自殺する」を「自刎する」と本には書いてある。
日本の武士が自殺する方法は「切腹」であるが、
その方法は知っているが、
「自刎」の方法は知らない。

刀を両手にささげ、
首をその刀の上に落とすと、
首が切れたらしい。

(京劇2)


カミさんのイヤ・ホーンが途中で聞こえなくなったという。
良くしたもので、手を上げると、
先ほどイヤ・ホーンを貸した、
お兄ちゃんが飛んで来て、
チェックすると聞こえるようになった。

京劇の演技そのものは、
多分「歌舞伎」のようなものと表現するのが、
一番早そうであるが、
残念ながら「歌舞伎」は見たことがない。

一度だけ猿之助の「スーパーカブキ」なるものを見たが、
これはサーカスみたいなものである。
古典芸能で見たことがあるのは「能」。
ボクがたとえることが出来るのはこの
「能」のようです。
というのが正しそうである。

それにしても食事の後であったから、
ニューヨークのように食事の心配をしないで、
リラックスして見られたせいか、
ボクにはとてもよい印象に残った。
(京劇3)


北京で上海雑技団ならぬ北京雑技団の公演も観たが、

いつかまたの機会にお話したいと思います。

これは2004年北京を訪ねた折の話です。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (ytakei4)
2019-07-03 09:49:03
京劇ですか~いいものを
観られましたね。
返信する
Unknown (masamikeitas)
2019-07-04 02:16:05
hide-sanさん、おはようございます。

>刀を両手にささげ、首をその刀の上に落とすと、
首が切れたらしい。

美人がそのような死に方をしてはいけません。
小刀で手首を切られたほうが、美しさが保たれて良いのでは?
返信する
ytakei4さん コメントありがとうございます。 (hide-san)
2019-07-04 12:20:36
京劇、日本ではなかなか見られませんね。
返信する
masamikeitasさん コメントありがとうございます (hide-san)
2019-07-04 12:22:33
余程切れる刀なんでしょうね。

剃刀の様な刀だったのでしょう。
劇中にその動作をしたのですが、本当に切れるのか、
思いました。
返信する
本場で京劇 (ウォーク更家)
2019-07-10 11:09:35
本場で京劇見物ですか、よいですね。

私は、未だ、京劇を見たことがありません。

そうですか、「能」に近い印象ですか。

中国語の漢字は、日本人には何となく意味が汲み取れるとは言っても、私にとっては、やはり、イヤ・ホーンがないと無理な気がします。

「虞よ、虞よ、汝を如何せん!」の名場面を、生で見てみたいものです。
返信する
ウォーク更家さん コメントありがとうございます (hide-san)
2019-07-10 11:29:03
>生で見てみたいものです。

そうですね。どんなことも、百聞は一見に如かず、と言いますから、
どんなことも体験するのが大切ですね。
返信する

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