Untersee-Boot

あるいは感想記として

現代狂言Ⅱ 俳優座劇場 10/23 昼の部

2007年11月16日 | 現代狂言Ⅱ
初日から二週間、全国行脚(笑)を終えて帰ってきた現代狂言Ⅱを観るために、まだ陽の高い俳優座劇場へ。
平日の昼間ということもあってか、この日の客席はおばちゃん率がかなり高め(笑)。
あと、名前はよく分かりませんでしたが若手芸人らしき人たちも多数いたりして満員でした。
私の席は前から2列目のど真ん中。
俳優座劇場はコンパクトで客席と舞台が近いので、かなりの臨場感が味わえる砂っかぶりな席でした(笑)。

舞台上に組まれた能舞台は、ちょっと小さく見えたけど能楽堂と同じ大きさ・・だったのかな?
能楽堂の舞台がどれくらいの大きさだったのか分からないのでハッキリしたことは言えませんが、橋掛はかなり短くなってました。
それから、4本の柱は、80cmぐらいのところで途中からバッサリ。
そういえば、『ウリナリ』狂言部で万之丞さんが、それぞれの柱にはちゃんと意味があると言ってたっけ。
う~む、だから柱は短くても残してあるのか・・と思いつつ、短く切られ申し訳無さそうに立っている柱を見てちょっと笑ってしまいました(笑)。
ただ、短い柱のおかけで観やすくはなっていましたので、普通の劇場でやるときにはこの方が良いのかもしれません。


開演の14時。
舞台右袖から摺り足で登場した黒紋付袴姿の南原さん。
まずは、「ウッチャンナンチャンのカミカミでここまで来た方です」という挨拶でひと笑い(笑)。
その後は、客席にアンケートをとったり、狂言のレクチャー話やナベさんと島崎さんの話など、初日と同じような話をしてましたが、途中、「みなさん大丈夫ですか?構えてるよう見えますけども」と、客席に話しかけて和ませる場面も。
あと、最後の挨拶の言葉は、「愛嬌と心意気で・・」から「笑顔と愛嬌で頑張ります」に変わってました。
そんなこんなで約8分の挨拶が終わり、南原さんはまたまた摺り足で右袖に退場。


南原さんが退場するのとほぼ同時くらいに、橋掛から野村扇丞さんと山下浩一郎さんが登場して、最初の番組『二人大名』の始まり。
二週間ぶり二度目の観劇ということで、今回は3分間ジーっと観なくても最初から楽しめました(笑)。
前回は聞き逃していた、万蔵さんの「急ぎの使いに山ひとつあなたへ参るものでござる」という自己紹介の場面などもちゃんと観ることが出来、う~む、そうか、万蔵さんは急ぎの使いで山ひとつあなたへ参る途中だったのか~、と、一人納得(笑)。
さすが、二回目ともなると落ち着いて観ることが出来ます(笑)。
それから、今回は扇丞さんが前に居る大名になっていましたが、無邪気な大名っぷりが面白く、この日も思わず笑ってしまいました。
扇丞さんは、役が代わっても憎めない笑顔とトボケ具合は相変わらずです(笑)。
あと、前から2列目の席ということで、万蔵さんや扇丞さんの豊かな表情や額に光る汗も目の当たりに。
二人の大名のやり取りの間、目付柱の横で前を向いている万蔵さんもすぐ目の前で観ることが出来ましたが、文字通りピクリとも動かないその姿を見て、狂言の所作は動きがなくとも大変そうだな~、と大いに感心。
額の汗は照明の熱さだけではなく、こういう一つ一つの所作からも来てるのではないかと思いました。
あ、もちろん、起き上がり小法師で前に後ろにゴロゴロゴロゴロ、というのは、見た目どおり今回も大変そうでした(笑)。
♪がってんか~?がってんじゃ~・・と何回もやったら、これは汗をかくのも道理です(笑)。
あとは、万蔵さんが抜いた太刀の先がちょうど私の目の前に来てちょっとビビったり(笑)、二人の大名の「まず待てまず待て」「するわいやい、するわいやい」というお馴染みのユニゾンハモリ台詞(笑)、そして「あぶない!」の繰り返しに笑ったりと、前回以上に楽しむことが出来た『二人大名』でした。


続いては、ナベさんと平子君、ジョニ男さんの『一人サラリーマン』。
まずは、平子君の「このあたりの副社長でござる」という台詞でこの日も客席は爆笑(笑)。
そして、「儲かりまして笑いが止まらん」の会社が"青福"になっていて、客席はさらに大笑い。
ちょうどいい事件・・と言っては何ンですが、この舞台の設定にピッタリの偽装事件がタイミング良く起こるもんだな~、と、笑いながらも感心してしまいました(笑)。
ただ、この事件も今やちょい古い感じになってしまいましたので、赤福と同様、時事ネタは賞味期限が切れるのが早いです(笑)。
で、社長のナベさんがサングラスをかけて登場し、ご存知「待たせたな!」「サンローランの羽織り・・云々」で、こちらも爆笑。
う~む、何十年たってもこのギャグは鉄板、さすがみんなの兄貴でありました(笑)。
あ、そういえば、この日は「待たせたな!」の言い方が狂言ふうの言い回しなってたけど、初日もそうだった・・かな?
イマイチ、いや、全然思い出せませんので、とりあえず措いといて(笑)。
社長のナベさんは、「六本木のクラブは行き飽きた」「表にたくさんの花が・・」「まるで絵に描いたような松」というご当地ネタ(?・笑)を織り交ぜつつクラブで豪遊していましたが、ワキ柱の横で椅子(って言うのかな?)に座っていたナベさんの目の周りには、汗に交じって赤いラメの残りがライトに照らされてキラリンと光ってました(笑)。
あの赤と青のラメのシールは手作りだったのかな?目の周りがかぶれたりしないのかな?ってなことが少し気になりつつも(笑)、真剣な表情のナベさんに思わず見入ってしまいました。
そうこうしてるうちにジョニ男さんが登場して、「ガードル上げ過ぎ(by ジョニ男)」の大爆笑のモノマネタイム(笑)。
今回は、"時間を間違えた森進一"に代わって、"初当選当時の小泉純一郎"というのが新ネタに。
個人的には"時間を間違えた森進一"というクッダらないモノマネ(笑)が好きだったので、これが無くなってしまったのは残念でしたが、メガネを外したジョニ男さんの素顔は意外と普通だったのが分かったので良かったです(『TANE』でも素顔でちょこっと出てきましたが、能楽堂では、あれは誰だ?ってな感じでよく分かりませんでした・笑)。
その後は、ジョニ男さんから「まだやれ」と言われ、ナベさんと平子君がお馴染みの起き上がり小法師を3回やってヘトヘトになったりしつつ、『一人サラリーマン』は終了。
初日と同じく、この日もジョニ男さんの「まずせい」が妙に耳に残ってしまいましたが、それはともかく(笑)。
ナベさんの愛嬌のある悪徳社長っぷりは能楽堂で観たときと変わっていませんでしたが、狂言ふうの言い回しは初日に観たときよりも上手くなってたように感じました。
う~む、初日は緊張していただけで、本来はこのくらい出来ていた・・のかな?
真偽のほどはわかりませんが、今回はナベさんの言い回しもあまり違和感を感じませんでした。
あとは、"青福"やモノマネだけではなく、ジョニ男さんに渡すお金が30万ペソと100クルゼーロから、30円と60円になって細かい部分での手直しもあったりして、『一人サラリーマン』も前回以上に楽しんで観ることが出来ました。


15分の休憩を挟み、最後の番組は『TANE~種~』。
楽士の皆さんが登場して思い思いに音合わせ。
そして、三味線、太鼓、笛の順に奏でられる音楽で徐々に雰囲気が盛り上がる中、三味線のお姉さんの♪花とは心~ わざは種~ という歌声とともに、『TANE』の始まり始まり~。
世阿弥の霊の扇丞さんに続いて、南原さん、井川君、島崎さんが登場し、
南原 「能をつくった男、世阿弥です」
井川 「テレビ犬です」
笑いを知る男、大物狂言師の島崎万之丞先生は、舞台のいちばん前でアダモちゃんよろしく「ハ~イ!」(大笑)。
すぐ目の前で島崎さんの「ハ~イ!」を観たら理屈抜きで大笑いしてしまいました。
いや~、大物狂言師の顔は間近で見るとホントに大きいな~(笑)。
その後の「ペ~イ!」も往年のキレがありましたし、アダモちゃんはいまだ健在でした(笑)。
で、ADの石本君とカメラマンの森君、そして万蔵さんが登場し、お調子者の石本君とノリが大事な万蔵さん(笑)が二人で組み体操をしますが、今回はかなり慎重にやって見事成功。
めでたしめでたしでありました(笑)。
その後は、南原さんの独白などもありつつ、世阿弥に操られる南原さんが、島崎さんの胸をツンツンツンツン、顔をクニクニクニクニ、「チュウチュウチュウチュウ、タコかいな」「いえ、タコではありません」という、アホなやり取りでこの日も客席爆笑(笑)。
そして、「大物!狂言師!」と言ってジャンプする島崎さんの頭をタイミング良くツッこむ南原さんと見事なコケを披露する島崎さん。
う~む、相変わらず息が合ってるな~、と、この日も笑いながら感心していたのですが、その後、思いもかけないハプニングが・・・。
もう一度南原さんが島崎さんの頭を叩くのですが、「どうして私の頭をポンって・・」という台詞を言っていた島崎さんは何やら口元をモゴモゴ。
あれ?どうしたんだ?変な間だな~??と思っていると、口から白いものを取り出した島崎さんは、「差し歯が抜けたよ」(大笑)。
まさか、こんなハプニングが起こるとは!?・・でも、客席はもちろん大爆笑(笑)。
私もちょい涙を流して大笑いしてしまいました。
本番中に差し歯が抜けるなんて、元祖ハプニング王の南原さんも舞台の上でビッくらこいたと思いますが、南原さんは、「いや、変な力が出て・・」と世阿弥の霊の力に操られていたことを強調(笑)。
で、まさかのハプニングに最初は戸惑っていた南原さんでしたが、その後は笑いをこらえてました(笑)。
島崎さんは「どうして私の頭を・・差し歯もとれたよ」と言いながらも芝居を続けようとしますが、石本君は笑いながら「大丈夫ですか?」(笑)。
そんな思わぬハプニングに大笑いしつつ、でも、まだこの場面はしばらく続くしこの後どうするんだろう?と思っていたら、島崎さんは「このあとの流れが・・」「どうして差し歯が・・」と言って笑いを取りながらも、抜けた歯を左袖に仕舞って芝居を続行。
ただ、いかんせん歯抜けの大物狂言師ですから、何をやっても威厳が無い・・いや、元々威厳は無いのですが(笑)、とにもかくにも、世阿弥の霊の「変な力」のお陰でてんやわんやのCM撮影になってました(笑)。
あ、でも、

石本 「出来ないんですか?」
島崎 「私は大物狂言師!」

という繰り返しは、タイミングも間も良くて大笑いでしたので、ハプニングだけではなく本来の芝居のほうも面白かったです。

そんな大物狂言師たちが引き上げていったあとは、逆らわず争わずが信条のカメラマンの森君が「行きまょ行きましょ」とポーズを決め、世阿弥・南原さん連れてテレビ局を案内。
最初はゆっくり摺り足で歩いていた南原さんが急に早足になったり(笑)しながら、舞台上をテレビ局に見立ててあちこちへ。
この場面、台詞はなく舞台上にも何も無いのですが、一生懸命ジェスチャーで説明している森君と、物見遊山な南原さんを見ていたら、あら不思議、能舞台がテレビ局に見える・・ような気がしました(笑)。
いや、でも、この場面は音楽にのせてダイジェストっぽっく演出され、説明的過ぎなくて良かったです。
で、世阿弥の南原さんは、メイク室で自分の顔にショックを受けたり(笑)、床にバン!と膝をつく舞を舞って「イッタ~イ」と言いながらも「大丈夫」と強がってみたり(笑)しつつ、モニタ殿に挨拶。
初日は、モニターに映っていたのは神田うのの結婚式と政治家の謝罪会見でしたが、この日は浪速の弁慶の試合と青福の謝罪会見に変わってました。
そして、「HK(一人で見学)してください」と言われた世阿弥・南原さんは、楽屋で相方の井川君に「初心忘れるべからず」「この地の花は珍しきなれど、どこか固く小さいものばかりじゃ」とお説教(笑)をしつつ、「スベればクビ、秘すれば花!」というギャグを聞いて夢の中へ。
夢の中では、世阿弥・南原さんの謡に続いて、世阿弥の霊の扇丞さんも♪花とは心~ 種はわざ~。
南原さんはその歌声にのせて華麗な舞を披露。
そこへ、平子君や石本君などの現代狂言オールスターズ(笑)が登場、さらに、音阿弥・万蔵さんもやってきてみんなで舞&ダンスを踊って大騒ぎ(笑)。
この日も、南原さんと万蔵さんのダンスに客席から手拍子、二人のタンゴの決めポーズではやんやの拍手。
そして、平子君や石本君たちのダンスも大盛り上がりでした。
♪花とは~心~ わざは~種~~ と歌いながら踊っていた現代狂言オールスターズのダンスは、みんな息が合っていて、これは狂言じゃなくてミュージカルだっけ?と一瞬勘違いしそうになりました(笑)。
で、目が覚めた世阿弥の南原さんは、「夢をみておった。ずいぶん疲れる夢じゃ」(笑)。
確かに、この夢はかなり疲れたことでしょう(笑)。
そんなお疲れの世阿弥・南原さん(笑)は、カメラマンの森君に、すべては寿福延長のため・・「人の心を和らげ、生命を豊かにするということじゃ」とアドバイス。
この場面、初日に観た時は手拭いを出すとこぐらいしか憶えていませんでしたが、笑わしたあとにこんな良いこと言ってたのか~、と、一人納得してしまいました(笑)。

そうこうしているうちに、万蔵さんたちが舞台に登場し、お待ちかねの巻き戻しの場面へ(笑)。
島崎さんは、ちゃんと差し歯を入れ直しての登場でしたが(笑)、2倍速の巻き戻しでヘロヘロになって、「俺は今日はもう差し歯も取れるし散々だな」(笑)。
そんな島崎さんを見て、こらえきれずに笑ってしまう南原さん、そして、万蔵さんは「じゃ、差し歯が取れるとこ巻き戻してみようか」という無理難題の指示(大笑)。
これには島崎さんも「出来るはずないでしょう」と言うしかありませんでした(笑)。
その後も、島崎さんはコマ送りをやって「どんだけ~!」なことになったり、自分で「カット!」の声を出して、石本君から「自分でカットっていうのはやめましょう」とツッこまれたり(笑)していましたが、石本君の「後ろの二人が休んでますんで・・」という言葉で、今度は南原さんと井川君も巻き戻しをやるとこに。
島崎さんは「休ませてやれよ」と言いますが、もちろんお構いなし。
「3倍速エンドレスで回るとこやって」という万蔵さんの指示に、南原さんは「えっ!?」という顔をしながらも、回って回って回って回って回って・・・。
回り終わって立ち上がった南原さんと井川君はフラフラ、足元がおぼつかず倒れる南原さんと、うずくまって頭を抱えている井川君でしたが、万蔵さんは「おもしろかった~」(笑)。
う~む、万蔵さんはホントに楽しんでます(笑)。
で、今度は登場から全部巻き戻し、という指示に、南原さんは「今回舞台が少し曲がってるから・・」と言いながら井川君と打ち合わせ。
それを見ていた石本君が「南原早くしろよ!」とツッこみますが、南原さんではなく島崎さんが「お前、事務所の先輩だろ!」と言って、石本君の頭を扇でパチン(笑)。
南原さんは世阿弥の霊が乗り移ってることになってますので、南原さんが石本君にツッこむのは難しそうな感じでしたが、それを察しての島崎さんの扇でのツッこみは、さすが大物狂言師、いや、さすがベテラン芸人でありました(笑)。
あ、あと、この日は石本君が島崎さんから扇で頭を叩かれる場面が4,5回あったと思いますが、石本君はどれもいい音をさせてツッこまれてました(笑)。
で、全部巻き戻しはお約束どおり(笑)3回目で見事成功し、客席からは大きな拍手。打楽器の和田さんも舞台上で拍手をしてました(笑)。

そんなこんなで、今回も大爆笑のうちに巻き戻しの場面は終了。
そして、敏腕ディレクター万蔵さんの「やっぱり前に撮ったのでいいや」という言葉に一同引き上げようとしますが、森君からの「撮りなおしたい」という提案に、全員でもう一度企画会議からやり直すことに。
"風姿花伝"について聞かれた大物狂言師の島崎さんは、「やっぱりフウシかな・・」「カデンならやっぱり山田電気が・・」ってなことを言いながら(笑)、一同は退場し、舞台上に残った世阿弥の南原さんと森君。
森君は橋掛の途中で世阿弥・南原さんの方を振り返り、深々と一礼。
世阿弥・南原さんは右手と左足を上げる「行きましょ行きましょ」のポーズをし、それを見た森君は"寿福延長"の手拭いを出して頭に鉢巻。
世阿弥・南原さんはそっと右手を差し出し、それに促されるように森君が退場。
この場面、台詞はひと言もないのですが、二人の心の声が聞こえてきたような気がしたのは錯覚・・かな?(笑)
いや、確かに、「ありがとうございました」という森君の言葉が聞こえてきましたし、世阿弥・南原さんの「こちらこそ、ありがとう」という声も、私には聞こえました(笑)。
そして、南原さんがそっと右手を差し出した時は、「さ、行かれよ」という声も・・・。
声が聞こえたかどうかはとりあえず措いとくとして(笑)。
森君が退場すると客席からは大きな拍手。
南原さんと森君の無言の芝居が心に響く、ちょっとジーンとくる名場面でした。

最後は、世阿弥の霊が離れた南原さんと井川君が、もう一度頑張っていくことを誓いつつ退場し、世阿弥の霊も舞を舞いながら退場。
そういえば、世阿弥の霊の扇丞さんは、最初から最後まで出ずっぱりで、しかも途中からはず~っと正座をしてたはずなのに最後の舞も華麗だったな~。
う~む、足が痺れたりしないのかな?(笑)
南原さんが「膝、イタ~イ」と言っていた(笑)床にバン!と膝をつく舞も当たり前のように決めてましたし、橋掛では「行きましょ行きましょ」のポーズも決め、さらにこの日は何度も片足ジャンプをしてサービス(笑)。
これぞ狂言師、というところを最後の最後に観せてくれた扇丞さんでありました。

楽士の皆さんの音楽にのせてのカーテンコールは、能楽堂とは違い、舞台のいちばん前で出演者の皆さんが横一列に並んでいましたが、ちょっと狭かったようで、かなりギュウギュウでした(笑)。
2回のカーテンコールの後、南原さんが一人で出てきて「話をする予定ではなかったんですけど」と挨拶。
その後、万蔵さんも呼んで二人で話をしていましたが、南原さんは、万蔵さんが鏡の前で「ピヨピヨ」(ベルトのバックルから出るハト時計)の練習をしていてビックリした、という話を披露(笑)。
それに対して万蔵さんは、「何ごとも全力でやらないと」とのこと。
う~む、この姿勢があっての重要無形文化財なんですね~(笑)。
あとは、万蔵さんの「アドリブも覚えてきて・・」という話や、「夏の暑いときからクーラーの無いところで稽古して・・」「終わりが近づいてだんだん寂しくなってくる」という話もありつつ、南原さんと万蔵さんが懐からエコバック出し、客席に投げていましたが、南原さんの投げたバックはずんのヤスさんがキャチしてました(笑)。
で、これでカーテンコールは終わりかと思ったら、楽士の皆さんがタンゴの曲を演奏し始め、いったん袖へ帰っていた南原さんが、「え~、やめてよ~」というような笑顔で楽士の皆さんをの方を見ながらもう一度登場。
万蔵さんも登場して二人で手に手をとってタンゴを踊り、最後はもちろん決めポーズ(笑)。
客席からの大きな拍手なか二人は退場。
最後は、楽士の皆さんも「行きましょ行きましょ」のポーズを決めて退場(笑)。
終演は16時30分でした。


二週間ぶり二度目の観劇でしたが、やはり監督コントでは大笑い。
しかも、この日は大物狂言師のハプニングつきで、何が起こるかわからないナマの舞台の面白さも十分堪能してしまいました(笑)。
それから、初日に観た時とは違い、真面目な場面も落ち着いてジッくり観ることが出来ました。
なかでも、南原さんと森君の別れの場面は良かったな~。
台詞は無いのに二人の心情が良く伝わってきた・・いや、台詞が無いからこそ、逆に二人の気持ちが伝わってきた感じです。
深々と礼をする森君に、南原さんが「行きましょ行きましょ」のポーズで答えるとこなどは、言葉にすると野暮なやり取りになってしまいますが、笑わせて軽~い感じに。
でも、しっかり心に残る場面になってました。
二人の心の声が・・と、前述しましたが、大袈裟ではなくホントに声が聞こえてきたような気がした名場面でありました。
あと、テレビ犬こと井川君の空回りギャグ(笑)も、切ない感じが面白く、ちょっと笑ってしまいました(笑)。

それから、前回の感想記では書き損ねてしまいましたが、楽士の皆さんの演奏はこの現代狂言に欠かせません。
最初の音合わせから徐々に雰囲気を盛り上げ、しっとりと笛の音を聞かせたかと思ったら、巻き戻しや早送りの効果音も難なく表現(笑)。
そして、カーテンコールも楽士の皆さんの演奏のお陰で大いに盛り上がり、客席からは大きな手拍子。
あ、それから、南原さんが嫌がっているにもかかわらず(笑)、カーテンコールでもう一度南原さんと万蔵さんのダンスが観れたのも、楽士の皆さんのお陰でありました(笑)。
そんな楽士の皆さん、この日は最後に「行きましょ行きましょ」のポーズを決めていましたが、三人ともちょっとフラつき気味でした(笑)。
う~む、このポーズ、意外と難しいのかも。
扇丞さんがピタっと決めるのは当然としても、南原さんと森君も微動だにせずキッちりポーズを決めていましたので、このへんは夏の暑い時からの練習の成果ということなのでしょう。

ということで、この日は大笑いあり、ちょっとジーンくる名場面ありで、初日以上に楽しんで観ることが出来ました。
それに、初日とは違い、変な心配をすることもなくリラックスして観ることが出来ましたし(笑)、とにもかくにも、大いに満足して帰途に着いたのでした。



ってな感じの、10/23の昼の部の公演でありました。
今回は感想だけ書くつもりでいたのですが、何やかんやで長~くなってしまいました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(笑)。
レポ(のようなもの)は、前回の感想記で書きそびれたことと、この日の印象に残った場面を中心に書いていますので前回以上に端折ってしまいました。
それから、記憶違いで間違っているところがあるかもしれませんが、そのへんは併せてご容赦を。



現代狂言Ⅱ 俳優座劇場 10/24 千秋楽に続く・・・予定ですが、いつになるかは未定です(笑)。


コメント    この記事についてブログを書く
« 隣は何をする人ぞ | トップ | 『スポーツドリーム』 11/17 »
最新の画像もっと見る

現代狂言Ⅱ」カテゴリの最新記事