矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

「感染症へのアプローチ」@大阪医療センター

2019-08-01 20:46:05 | 医学教育
学会のご縁、長年の知り合いの先生のご友人である大阪医療センターの
上平朝子先生のご厚意で、院内講演会にお伺いさせていただきました。


上平先生の研修医の先生向けにぜひ!とのお声かけに感動しまして、実現致しました。

研修医の先生にも、携帯用のアルコールジェルが配布されており、感染対策に力を注いでいらっしゃるご施設です。

基本的な考え方をお話して、最後に免疫不全患者のseptic shock、meningitisの話になった時に、研修医の先生方が前のめり?になって聞いてくださっているのを拝見し、
お伺いできてよかったと思いました。

感染症は、微生物に始まり、微生物にて病態が起こり、微生物を治療することで治癒します。 "バイオマーカーの上下" を指標とした診療からの脱却を、節にお願いいたしました。 

講演会で”お願いするだけ”では、現場で診療行動は起こらないと思いますので、Job-on-the trainingの、実臨床でのトレーニングの場をいかに増やすか、を考えております。


2005年当時、「血液培養を2セット採取してください」と声高にお願いしていた当時と比べ、診療はとてもよくなったことを体感しております。

大学病院に、コンサルテーションを主体とし、主治医としてベットを持たない「感染症科」が広がっているのもうれしく思います。

麻疹、デング熱、マラリア、HIV/AIDS など感染症科が主治医になることも場合によって
は、必要でしょうが、総合内科を主体とする診療体制ができれば、学生、レジデント、フェローの教育には最適ではないか、という私見を持っております。

尊敬する日本人のお一人である日本ソムリエ協会会長の田崎さんが、新聞のインタビューでおっしゃていた、

「欧米諸国と同じ方法で追随するのではなく、別の方法で追い抜く」

日本の細やかな国民性を大きなツールとして、
「世界が注目する医学教育」
「世界中から、学生、教員、スタッフが集まる医学部」
「いつか、世界が日本をお手本にする感染症診療」

というのを実現できればと、Life time mission 生涯にわたるビジョンを持っております!




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