矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

病院のクリニックを見学させていただきました。

2010-08-04 00:29:54 | Khon Kaen University
今日は、大学内で自習しながら、午前と午後に分けて大学内のクリニックを見学させていただきました。本当にいろいろ勉強させていただいています。

午前中は、Pediatrics ID clinic で小児の感染症外来(主にHIV患者)を見学、午後は
成人のID clinic (これも主にHIV患者)を見学させていただきました。

コンケン大学の大学病院は800床ぐらいあるそうで、非常に巨大です。外来は、午前中が新しい患者中心、午後がフォローアップの患者中心と伺いました。

外来では、医学部の最終学年(6年生)も外来担当しており、指導医が学生が診察したのち確認するシステムです。6年生は非常に実践的なスキルを持っており、自分が診察した患者さんを手際よく指導医にプレゼンテーションし、方針を確認してもらっていました。

HIV患者の多くがclinical trialに入っている方のようでした。ちゃんとクリニックに来る患者は、HIVのコントロールもよく、CD4も 200/mm3 以上, VL <40 copies/ml (検出感度以下)の患者が多かったです。

午前中と午後と、ともに女性のベテラン医師の外来を見学させていただいたのですが、非常に手際よく、診療の熟練、診療の奥行き、患者への深い愛情(慈悲だと思います)を感じる外来で、とても感銘を受けました。多忙な中、6年生の外来も指導しながら診療を進めています。

率直にいって、おふたりとも本当に医師として「格好いい」と感動しました。一緒についていた6年生の学生も優秀であることが人目でわかりました。プレゼンはタイ語でしていましたが、その様子からいかに的確に診療しているのか感じ取ることができました。

その後、私のプロジェクトに関連して、産科病棟にも連れて行ってくださいました。
分娩室や病棟の様子が見れてとても充実しました。産婦人科のprofessorの先生が自ら案内してくださり、とても勉強になりました。年間2000例の分娩をこなしているそうです。
それ以前は3000例ほどだったそうですが、地域で診療の分担をするようになり、2000例になったとのことでした。自然分娩では48時間で退院、帝王切開では3-4日で退院だそうです。そのようにして多くの患者が入院できるようにしている、と説明くださいました。


大学でいただいたおやつです。


コンケン大学の大学病院に記されているマヒドン医師の言葉



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