『枯葉散る 外への一歩 踏み出せず』
(かれはちる そとへのいっぽ ふみだせず)
『冬ざれど 夢の浮世を 楽しまん』
(ふゆざれど ゆめのうきよを たのしまん)
『露寒や 朝日を浴びて 神々し』
(つゆさむや あさひをあびて こうごうし)
『明日泣くも 冬の一日 酔いて過ぐ』
(あすなくも ふゆのいちにち よいてすぐ)
『水鳥は 唯我独尊 水の上』
(みずとりは ゆいがどくそん みずのうえ)
『冬の薔薇 雨の雫で 生き返り』
(ふゆのばら あめのしずくで いきかえり)
『浮かれ顔 民も驚く くさめ顔』
(うかれがお たみもおどろく くさめがお)
『山茶花の 出しゃばる季節 長い冬』
(さざんかの でしゃばるきせつ ながいふゆ)
『時雨るるや 膝の泣く音も 雨模様』
(しぐるるや ひざのなくねも あめもよう)
『冬めいて 厚もの多き バスの中』
(ふゆめいて あつものおおき ばすのなか)