俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

三日月

2008年11月02日 | 俳句

『空分けて 青空黒雲 暮の秋』
(そらわけて あおぞらくろくも くれのあき)

『三日月は 望の十パーセント 計算す』
(みかづきは もちのじゅっぱーせんと けいさんす)

『秋の午後 契沖展に 人まばら』
(あきのごご けいちゅうてんに ひとまばら)

『兎居ぬ 狭い世界ぞ 三日月は』
(うさぎいぬ せまいせかいぞ みかづきは)

『毎日が 三日月ほどの 酔いとなり』
(まいにちが みかづきほどの よいとなり)

『髪切って うそ寒の世に 戻りけり』
(かみきって うそさむのよに もどりけり)

『店頭に ポインセチアの 早出です』
(てんとうに ぽいんせちあの はやでです)

『化粧する 百面相の 秋の女』
(けしょうする ひゃくめんそうの あきのひと)

『ポケットで 団栗ひとつ 越冬せし』
(ぽけっとで どんぐりひとつ えっとうせし)

『秋冷や 男竹のみ 残り居り』
(しゅうれいや おとこだけのみ のこりおり)

『鍋の中 薄きジャガイモ バラバラに』
(なべのなか うすきじゃがいも ばらばらに)

『朝電車 遅れ続けば 冬近し』
(あさでんしゃ おくれつづけば ふゆちかし)

『陽当たれば 靴音軽く 秋の澄む』
(ひあたれば くつおとかるく あきのすむ)

『天高し 屋根での昼寝 夢に見る』
(てんたかし やねでのひるね ゆめにみる)

『冷まじや 関東シリーズ 景気下ぐ』
(すさまじや かんとうしりーず けいきさぐ)

『顔を曲げ 日本も曲げて うそ寒き』
(かおをまげ にほんもまげて うそさむき)

『三日月に 曲げて頼むや お情けを』
(みかづきに まげてたのむや おなさけを)

『秋の暮 嫌われ烏に 冬が来る』
(あきのくれ きらわれからすに ふゆがくる)

『秋の鍋 生七味入れ 美味さ増し』
(あきのなべ なましちみいれ うまさまし)

『秋深し 風の心は 知らねども』
(あきふかし かぜのこころは しらねども)

コメント
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