『秋の声 心の手紙 濡れ惑う』
(あきのこえ こころのてがみ ぬれまどう)
『会えばまた 北にある妹を 想う秋』
(あえばまた きたにあるこを おもうあき)
『握りし手 汗の邪魔して 暮の秋』
(にぎりして あせのじゃまして くれのあき)
『コスモスと 遊びし妹に 秋桜』
(こすもすと あそびしいもに あきざくら)
『金沢県 石川市旅して みたき秋』
(かなざわけん いしかわしたびして みたきあき)
『妹の手の 傷薄くなり 秋の澄む』
(いものての きずうすくなり あきのすむ)
『淋しさの 果てなむ別れ 冬隣』
(さびしさの はてなむわかれ ふゆどなり)
『いたずらに 過ぎし三年よ 秋深し』
(いたずらに すぎしみとせよ あきふかし)
『年の差の 五十二なんて そぞろ寒』
(としのさの ごじゅうになんて そぞろさむ)
『薄紅葉 川下る色 薄れけり』
(うすもみじ かわくだるいろ うすれけり)
『想い出の トロッコ列車に 降る紅葉』
(おもいでの とろっこれっしゃに ふるもみじ)
『立枯れし 蘆の河原に 陽の沈む』
(たちがれし あしのかわらに ひのしずむ)
『霧深く 旅行く道や 迷い道』
(きりふかく たびゆくみちや まよいみち)
『秋の虹 消えてしまえば 残る影』
(あきのにじ きえてしまえば のこるかげ)
『生七味 美味さの増して 豆腐鍋』
(なましちみ うまさのまして とうふなべ)