『秋晴れの 光の中の ひと眠り』
(あきばれの ひかりのなかの ひとねむり)
『秋晴れや 空さらに青く 天高し』
(あきばれや そらさらにあおく てんたかし)
『夏の空 戻りてももう 秋半ば』
(なつのそら もどりてももう あきなかば)
『女高生 秋のすずしろ 桜島』
(じょこうせい あきのすずしろ さくらじま)
『成行きに 任す他なし 秋の暮』
(なりゆきに まかすほかなし あきのくれ)
『秋の蠅 バス渋滞 五月蝿いぞ』
(あきのはえ ばすじゅうたい うるさいぞ)
『吹く風に 逆らわず立つ 芒あり』
(ふくかぜに さからわずたつ すすきあり)
『芒の穂 その立ち姿 我に似て』
(すすきのほ そのたちすがた われににて)
『コスモスは 風ありてこそ 花なりき』
(こすもすは かぜありてこそ はななりき)
『無人駅 コスモス咲く他 何もなし』
(むじんえき こすもすさくほか なにもなし)
『香漂い その先にある 金木犀』
(こうただよい そのさきにある きんもくせい)
『ものがなし 夕暮れに消ゆる 茜かな』
(ものがなし ゆうぐれにきゆる あかねかな)
茜=赤蜻蛉(あかとんぼ)
『春日なる 三笠に掛かる 秋の雲』
(かすがなる みかさにかかる あきのくも)