駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

「McCARTNEYⅢ」のドラムサウンド

2020年12月28日 | ビートルズネタ
12月28日(月)
ポールの新譜「McCARTNEYⅢ(マッカートニーⅢ)」を聴く。
最初の曲。予備知識なしでレコードに針を下す瞬間というドキドキする瞬間。新鮮な感覚。いやもちろん針は下さないんですけど。
いきなり尖鋭なギターサウンドからのセッション的な曲が始まり、緊張感が漂う。歌はない。途中からドラムも加わり、重厚なサウンドになる。
そのドラムサウンドを聴き、おや?となる。
聴き覚えがあるような音がするのですよ。
20年近くポールのソロ活動の右腕として共に活動している、エイブ・ラボリエル・ジュニアのサウンドによく似ている。
(以前、『エイブ・ラボリエル・ジュニアの超個性派セッティング』というテーマで駄文を書いています。参考までに)
今回のアルバムは、コロナ下におけるポールのセルフレコーディングなのでエイブは参加しておらず、ポールが全曲ドラムを叩いています。
ポールの近作では、前回の「エジプト・ステーション」や、その前の「NEW」でもエイブが参加して、重厚なサウンドで曲を支えていましたが、今回もそんな感じの音に仕上がっています。
たぶん、ポールがその重厚なドラムサウンドが気に入って、そんな音作りをしているのでしょう。
しかし、どうやって?
エイブのドラムセットはBD28インチ、タムは15、FT18~20という超ビッグサイズ。そこからあの太く重い音が出ている。
そこで写真が参考になります。



ポールは、あの懐かしのタオルミュートをして録音したようです。
懐かしいのはザ・ビートルズ後期のリンゴサウンド。名曲「レット・イット・ビー」のドラミングは、タオルミュートにより、太くて残響のないアタックを強調した個性的な音に仕上がっています。
そんな懐かしいタオルミュート写真を見て、思わず「ヒュ~ッ!」となります。(笑)
しかし聴いていると、今回は「レット・イット・ビー」よりも重厚な音作りをしていることがわかります。
ポールは当時のリンゴと同じくラディックのドラムセットを使用しているようですが、口径自体は通常サイズなので、チューニングを緩めにしてエイブのような図太い音を作っていると思われます。そして、裏ヘッドの残響は残しつつ、深みのあるとても魅力的なドラムサウンドを作っています。
この音、ワンダホーです。

まあ、自分はドラマーなので、どうしてもドラムサウンドばかりに気を取られますが、ドラムプレイ自体もものすごく安定しているポール。
全く、凄い人です。曲自体はどうかって?もうちょい聞かないと分かりましぇん。。。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする