OZ.

Opened Zipper

ジェイムズ・パトリック・ホーガン

1997-12-09 12:00:00 | 旧 Opened Zipper
ようやく読み終えました、『内なる宇宙』。

これを読むために、前3作を読み直しました。
風邪で倒れていたときから少しずつ読み始めて、やっと新作の『内なる宇宙』に突入。
先日の出張の移動時に、かなり読み進むことができました。
(往路は気分が悪かったので、主に復路でしたが)

どんな話だったかと言うと、内宇宙といっても精神内部の宇宙ではなく、もちろん地球空洞説でもなく、コンピュータ内部に生じた世界をテーマにしたお話でした。
コンピュータが知性を持つという話ではありません。
攻殻機動隊にもあったような、コンピュータネットワークに生じた知性でもなく。

感想は『ホーガンだなあ』でした。
面白いです。
登場人物たちのアイデアで窮地を脱する展開も好き。
ただジェイムズ・P・ホーガンの初期の作品と比べると、ちょっとパワーが落ちたかな?という気がしないでもないです。
古い言葉ですが『センス・オブ・ワンダー』を感じる量がちょっと少なくなったというか・・・
SFで一番大事なのは、やっぱり『センス・オブ・ワンダー』だと思っていますから。

今回はコンピュータ内部に生じた世界の話でしたが、コンピュータが知性を持つというテーマの話もホーガンは書いています。
『未来の二つの顔』という小説。
これもオススメです。(といってもホーガンの小説はすべてオススメなんですが)

しかし、仕事でコンピュータ(といってもパソコンですが)をいじっている自分には、とても知性を持つまで進歩するとは思えないです。
『コンピュータって頭悪いなあ』と思うことが多いですからね。
(実際にはソフトウェアを作ったエンジニアやプログラマが頭悪いことが多いんですが)

人工知能やニューラル・ネットワーク使っても、せいぜい『がんばれ!森川君2号』みたいなゲーム作るのが関の山なんじゃないか?と思ってしまいます。
(大好きですが)
電気羊の夢を見ろとは言いませんが、コンピュータはいつか本当に自分で考えることができるようになるんでしょうか。
ホーガンの小説を読んで『これがセンス・オブ・ワンダーだ』って叫んでくれるようなSF好きのコンピュータを希望。

写真は、会社で私の向かいの席にいるボスのモニタの上。
なぜ彼がここで力こぶを見せているのかは不明です。

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