中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

男(おとこ)は敷居を跨(また)げば七人の敵がある

2012年08月30日 | 情報
これは、江戸時代(たぶん)からあることわざで、
「男は社会に出て活動するようになると、多くの敵と出会うということのたとえ。」という意味です。
昔は、外へ出て働くのは、主に男の役割でしたから、「男」と特定していますが、
平成の時代では、「ひと」と置き換えて解釈すべきでしょうか。

筆者が、日常的に使用する慣用句「不条理で暴力的」な社会構造は、今に始まったわけではなく、
少なくとも江戸時代においても、このように一般的な認識になっていたのですね。
「ひと」は、この世に生を受けて、「いじめ」を耐え抜いて成長し、
「不条理で暴力的」な社会を生き抜いていかなければならない宿命にあるのです。

ですから、いじめのない、みんな仲良く暮らしていけるような社会の到来を望んでも無理な話です。
「人が3人集まれば派閥ができる」ということわざがあるくらいです。
「いじめ」はなくならない、という視点から議論を進めるべきでしょう。

ここでは、遡って学校教育を論じても致し方がありませんので、新入社員教育についての基本的考え方を述べます。
まず、新入社員を高等教育を受けた、一成人としてみなすことを止めるべきです。
昔風に言えば、採用後は「読み書きそろばん」から始め、合わせて人間教育を「一から」しなければなりません。
いわゆる「若年性うつ」が、「うつ」か否かを議論しても、企業の実務には関係のないことです。
教育期間中に「これはダメだ」と思えば、その企業にふさわしくない人材は辞めていくでしょう。
新入社員教育がしっかりできていれば、配属先の管理職、同僚社員も安心して受け入れることができます。
配属先に、イロハの教育を委ねるようなことは本末転倒でしょう。
新入社員の採用・教育に携わる、人事労務部門の役割は重要性を増しており、企業の存亡権を握っているといっても
過言ではないでしょう。
プロ野球に例えていえば、資金が豊富なジャイアンツが強いのは当たり前、資金のないカープが
頑張っているのは、なぜなのでしょうかね。スカウトが優秀で将来性のある人材を集めている、
コーチが優秀だから、育成力がある、いろいろと考えられますね。

それから、「インターンシップ」制度の導入を検討してはいかがでしょう。
日本の労働環境は、海外先進国と比べ、いったん採用してしまうと簡単には解雇できない法制度になっています。
企業が望む人材を確保するには、採用時にさまざまな工夫をしなければなりません。
これから先は、専門分野を離れますので、実施に当たっては、経団連の倫理憲章等を参照してください。
http://www.keidanren.or.jp/policy/2011/001.html
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「物より心」過去最高64% | トップ | リカバリー全国フォーラム2012  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

情報」カテゴリの最新記事