中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

NHK特報首都圏

2012年07月16日 | 情報
NHK特報首都圏7月13日放送【相談殺到!ストレス爆発どう防ぐ暴力行為や休職に】の詳細情報です。

特に注目したのは、好事例紹介でした。
「東京都内の通信システムの構築・管理を行うあるIT企業では、対策として会社が
古民家を借り上げ、残業や休日出勤が増えた社員に平日の業務として、月2回のペースで、
宿泊させ(2泊3日)、普段別々の職場で働くことが多い社員同士のつながりを作ることに
取り組んだ結果、4年間で休職者がいなくなったという。」
アナログ的な、人と人との触れ合いが重要であることが分かります。

以下、http://topicsnow.blog72.fc2.com/blog-entry-5828.htmlより転載しました。
◎キャスター:斉藤孝信(NHKアナウンサー)
◎専門家ゲスト:名越康文(精神科医)

渋谷駅で男性が刃物で刺されて、大けがを負った事件。
逮捕された男は「男性と肩がぶつかった時にストレスが爆発した」と話した。
いま、人間関係や仕事のプレッシャーなどで過剰なストレスを“爆発”させる暴力行為が
駅・病院・図書館など公共の場で多発している。
大手私鉄16社の調査では、駅員への暴力・暴言行為は、平成14年には83件だったが、
平成23年には229件と、10年間で約3倍に増加している。
また、病院では「何で待たせるんだ」「この職員をやめさせろ」などの暴言、図書館では
「新聞をめくる音」「本を棚に戻す音」「ボールペンで書く音」をめぐり、利用者同士の
口論・ケンカが絶えないという。
契約企業500社の社員と家族からの相談を、カウンセラーや看護師が24時間体制で
受け付ける電話相談センターでは、1日平均100件の相談を受けるが、職場と家族の
ストレスを自分の中に抱え込み、外に出せない人が多いという。
ストレス爆発は他人に向けられるものばかりではなく、自分に向けられるものもある。
ある研究所が企業を対象に行った調査では、最近3年間で「メンタルヘルス」の不調を
訴えた社員が増加している企業は44.4%に上る。
大企業だけでなく、最近では中小企業でもD-PATなどストレス検査を導入するところが急増
しているが、東京都内の通信システムの構築・管理を行うあるIT企業では、対策として会社が
古民家を借り上げ、残業や休日出勤が増えた社員に平日の業務として、月2回のペースで、
宿泊させ(2泊3日)、普段別々の職場で働くことが多い社員同士のつながりを作ることに
取り組んだ結果、4年間で休職者がいなくなったという。
今回のNHK特報首都圏では、なぜ、それ程までの過剰なストレスを抱えてしまうのか?
“爆発”の実態、対策に乗り出した企業の取り組みを通じて、現代人の心の闇に迫ったが、
ゲスト出演した精神科医の名越康文氏は「不況の影響で明るい未来を描けなくなった結果、
目標を喪失、日々の生活に集中できなくなった点に加え、便利さの追求による社会の変化で、
自分の心との対話が必要なくなった分、キレやすくなっている」「ストレスの本体は寂しさが
原因の怒りなので、感情に振り回されず、ゆっくり深呼吸して、ネガティブな感情を切り離し、
自分を見つめ直してみることが大切」と指摘している。

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