中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

取引先からのハラスメント

2012年07月05日 | 情報
社内でのハラスメントについては、対策を講じているが、
営業担当が取引先からの無理難題、ハラスメントに苦慮している、どうしたらよいか、という質問がありました。
営業を担当されている人たちには、日常的におきている、難題ですよね。

まず、総論からです。
商取引、商慣行においては、売り手、買い手、それぞれはフィフティ・フィフティ、
つまり対等の立場にあるということです。これが大原則であることを覚えておいてください。
この大原則を理解しておけば、日々の営業活動も、「楽しく」できます。
次に、ご質問の件が、次第にエスカレートしますと、「優越的地位の乱用」ということで、
公正取引委員会の是正勧告につながる事案になりかねません。
例としては、大手小売業による、仕入れ先に対する優越的地位の乱用問題が、かつてありました。
http://www.jftc.go.jp/dk/itakutorihiki.html
詳しくは、公正取引委員会のHPを参照してください。
ここまでは、建前論です。

次に、本音の部分になります。そうはいっても、商取引のおける優越的地位の乱用は、日常茶飯事です。
営業活動は、取引先からの無理難題があることを前提としなければなりません。
なくそうと努力されても無理なはなしです。

そこで、まず教育です。新人の営業担当には、取引先からの無理難題に、どう応えていくかを指導しなけれななりません。
「相手のふところに、飛び込め」、案ずるより産むがやすし、これが営業の極意です。
そして、御社の営業活動の文化を継承することです。
さらに、営業活動でおきたことを、正直に報告させる、報告することができような空気を醸成しなければなりません。
そうしないと、いつになっても営業ノルマ、販売計画の達成は望めません。
どうしても難しい場合は、先輩や上司が同行することも必要になります。
先輩や上司が模範を示します、OJTそのもです。

次に、無理難題、ハラスメントが取引先の社風なのか、一担当者の個性なのかを見極めなければなりません。
場合によっては、取引先の上司、経営層が認識していない、担当者の懐事情かもしれません。

結論です。
場合によっては、御社の経営にとって、取引先の無理難題、ハラスメントを受け入れなければならないこともあります。
経営層に報告、了解を取り付けることにより、商談が成立することになります。
多少の経費増があっても、大きな成果を獲得することができるからです。
これが、商取引というものです。そうでなければ、営業担当は必要ありません。
オンラインで繋がれた電子商取引で十分になります。
営業担当部門の地道な活動と英知がないと、生き馬の目を抜くような、
企業間の生き残り競争に勝ち抜くことは不可能でしょう。

このようにして、御社の経営に貢献する、一人前の営業マンが、また一人育つことになります。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする