中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

社員の健康情報管理(続編)

2012年07月12日 | 情報
前回、社員の健康情報管理の重要性について、述べました。
社員の健康情報管理の重要性については、前項にて語りつくされていますが、
一方で、反対側からはどう見えるのかを、押さえておく必要があります。
産業保健スタッフの役割についての提言です。

前項のように、健康情報の取り扱いについて、社内できちんと取り決めてあれば、とりあえず
問題はありませんが、社内での取り決めがない、又は不十分なのに、
産業保健スタッフが、個人情報だからといって、知らせることはできない、と断ってしまったらどうなるでしょう。

そうすると、社員の健康管理の責任を、産業保健スタッフが負うことになります。
例えば、ある日従業員の一人が、救急搬送されたとします。
会社の人事労務部門は、その従業員が健康であることを前提にして人事配置、すなわち職務を与えています。
救急搬送された従業員に万が一のことがあったら、だれの責任になるのでしょう。
もちろん、当該従業員の自己責任も一部にはあるでしょう。

しかし、会社の人事労務部門は、産業保健スタッフから情報提供があれば、当然に配慮するし、
全く当該従業員の健康情報の連絡がないのであるから、責任を負うことはできない、ということになります。

従業員のなかには、産業保健スタッフの進言、助言をまったく聞き入れない者もいます。
当然に、医療機関で診療、治療を受けなければならないのに、放置している従業員です。
また、治療中であって、一部の業務に就くのは差し障りがあることもあります。
このような場合は、当然に当該従業員の了承のうえ、当該事業所の人事労務部門に情報提供しておかなければなりません。
ここでも「安全配慮義務」を履行することが、求められます。

前項と合わせた結論です。
事業所では、健康管理スタッフ部門と人事労務部門の、緊密な連携が必要です。
健康情報管理をめぐって、対立することなどはもってのほかです。
まず、事業所内で健康情報管理の考え方と具体論を決めておくことが大切です。
その決まりに従って、健康管理スタッフ部門と人事労務部門の緊密なコミュニケーションと連携により、
従業員の「こころ、と、からだ」の健康管理に努めなければなりません。

前項を再度確認いただき、御社の従業員の健康情報管理にお役立てください。
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