◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「発見済みのチケットの」って?

2024-10-06 10:00:49 | 言葉についてあれこれ
                                   あっ、いた!

 「発見済みのチケットの変更が(中略)男性は収集が付かなくなってしまったようで」(2024/3/28 7:36 FORZA STYLE)って( ̄д ̄)! チケットを探していたわけではありませんよ、「発券済み」です。何か集めているわけではなく「収拾がつかなくなって」です。なぜノーチェック? 誤字なんてあって当たり前だと思わないでください。
 「自分の娘が具合が悪いのに席を変わってはいけないの? そんな非常な母親なんていませんよ!」(2023/1/14 CoordiSnap)って( ̄д ̄)! これは漫画の中のセリフ。体調の悪い娘を優先席に座らせた母親が“文句を言ってきた女性”に向かって言ったのですが、「席を代わっては」「そんな非情な」でしょ、誤字のチェックぐらいしようよ。
 「スーパーやコンビなどで在庫が急速に減少(中略)『買い占め』がトレンド入りする事態の発展している」(2024/8/10 6:00 Asagei Biz)って(`н´)、「コンビニ」「事態に」でしょ。「南海トラフ地震臨時情報 巨大地震注意」に関連した話ですが、ライターが慌てている! まぁ、いつものことでしょうけれど <( ̄д ̄)>。
 「ちょっと話すことができません…。採用者の方にだけお話するようになっています」(2024/4/4 18:00 集英社オンライン)って Ψ( ̄д ̄)Ψ。せっかく「話すことが」と書いているのに、なぜ次も「お話しするように」と書けない? 謙譲語Ⅰ「ご(お)~する」の「お話しする」ですよ、「お話」を「する」ではありませんよ!
 「私と娘の側につめ寄り(中略)話かけてくださった女性」(2022/3/24 11:00 Jタウンネット)って( ̄д ̄)! 「私と娘のそばに詰め寄り(中略)話しかけてくださった女性」でしょ! 名詞の「話」、動詞「話す」の連用形「話し」、なぜこれを区別できない人が大勢いるのでしょうか( ̄- ̄)。変換候補の“要らぬ親切”のせい?
 例えば、「問1」は「とい、いち」ですよね、では「といかける」をどのように書きますか? 「問いかける」ですよね、「問う」の連用形「問い」に「かける」を続けて「問いかける」です。それと同じことなのに、なぜ「話しかける」と書けない? 名詞とか動詞とか、意識したことがないから?
 「手術室に入ってから手術を開始するまでの短い時間に、少しお話しするくらい」(2024/3/10 15:24 文春オンライン)って( ̄" ̄)。話し手は元オペ看で、患者と話をすることはあまりないということですから「少し話をするくらい」なのです。患者様に「おはなしする」ではなく、患者と「はなしをする」なんですってば!
 「なかでも、値段の上昇が止まらない青果類は、家庭を圧迫するいちばんの原因。少しでも負担を減らそうと、家庭菜園をはじめる人も多いと聞きます。(中略)家庭菜園を初めてしばらくは(中略)引き攣ったような表情で(中略)腫れ物扱いのような雰囲気は無くなりました」(2023/3/18 11:00 よろず~ニュース)って Ψ( ̄д ̄)Ψ。
 このライターは、入力して変換して、正しい文字を選択することも、それどころか、どのように変換されたか確認することもしていませんね。「中でも」「家計を」「一番の」「始める」「始めて」「引きつった」「なくなりました」でしょ。ちゃんと書けているかどうか全く気にしないなんて・・・、なぜこういうライターが多い?
 「今から初めても遅くない」って( ̄д ̄)! まつ毛美容液のCMで見たテロップです。「習い初めて」と書いたのは高校生。「始める」の「始めて」なのに「初めて」と書く人がいるのです。大人でも、どの世代でも、意外に多いのですよ。身近にいたら、違いを教えてあげてください。
 「初めて行くドッグランで『犬見知り』を発動しちゃった…」という記事に添えられた写真のキャプションが「始めて行くドッグランで…」(2023/2/25 22:00 ねとらぼ)で、「初めて」なのに「始めて」という逆パターン。「はじめる」なら「始める」になり、「はじめて」だと「初めて」になる、それでも「始めて」って、不思議 <( ̄д ̄)>。
 「真夜中にパジャマ姿の男の子…連係プレーで迷子保護 2人に感謝状」(2022/12/5 12:33 毎日新聞)、「線路に転落した男性を警察官が救助。市民と連係した救出劇をカメラが捉えていた」(2023/11/8 13:13 HUFFPOST)、これですよ、これ d(⌒・⌒)good、まさしく「連係プレー」です。「行政と企業が連携して…」の「連携」とは違うのですよ。
 「能登半島と同じ断層型地震を想定した訓練 岡山県と27市町村が連携確認 道路の寸断や集落の孤立を想定」「能登半島地震の教訓を生かそうと行われた今回の訓練。岡山県では今後も自治体との連携を強化したいとしています」(2024/1/19 17:32 RSK山陽放送)、d(⌒・⌒)good、これが正しい「連携」です。
 「楽しく学ぶ!世界動画ニュース」(2023/12/21)で見た「ゴミ収集車と鮮やか連携プレー」というテロップ( ̄д ̄)! 相変わらずよく出てきますが、違います。家から表に出てきた人がゴミ袋を投げる、収集車の後部に乗っている人がそれを上手にキャッチ、「連係プレー」ですが、そんなことでいいのかどうかは疑問( ̄" ̄)。
 「楽しく学ぶ!世界動画ニュース」(2024/1/18)で見た「連携プレーで完全包囲」というテロップ( ̄д ̄)! だからぁ、「連係プレー」なんですってば! この番組のナレーションやテロップの原稿を書いているスタッフはかなり日本語力が低い、ということは、変な日本語のスーパースプレッダーになっているということです( ̄_ ̄)。
 なぜそう思うかというと、台本どおり話しているときの下平さやかアナの日本語もぐだぐだですからね。それをそのまま言ってしまう下平さやかアナ(テレビ朝日)、フジの倉田大誠アナ、NHKの新井秀和アナ、私の知る範囲内で(すごく狭いけれど)、このところ日本語力の低さを争っている(?)3人です。
 「2023年5月5日に震度6強の強い揺れに襲われた石川県能登地方では、地震発生から一夜明けて降雨がみられたが、気象台と自治体の連携プレーで乗り越えた」(2024/1/20 6:48 現代ビジネス 宮地美陽子『首都防衛』から抜粋)って、ビミョー( ̄" ̄)。「連携」は「連携」なのですが、「連携プレー」となると違和感を覚えるわけで。
 続きは「揺れの大きかった地域では大雨災害が普段よりも起こりやすくなっているため、気象庁は大雨警報や注意報の発表基準を通常の7~8割に下げて運用。気象台から天気の見通しを聞いていた同県珠洲市は避難所を開設し、土砂災害警戒区域の住民に避難指示を出した」で、やはり「気象台と自治体が連携して乗り越えた」です。
 「連係プレー」はあくまでも「連係プレー」であって、「連携」に「プレー」を続けるのは違うのですよ、奇妙な感じがします。行政と企業、省庁と地方自治体、団体と個人、密に連絡を取り、協力して事業を行う、そういうのが「連携」のイメージです。元日の地震と先月の豪雨災害では、そのあたり、どうだったのか・・・。
コメント
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