◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

変な日本語、その22、「ここにいれることが」。

2007-11-27 20:18:44 | ちゃんとしゃべれ!変な日本語
                         ら
 ら抜き言葉、聞いたことはありますよね、では、ら抜き言葉とは何でしょうか。一段活用の動詞には、未然形に可能の助動詞「られる」が付きます。「られる」と言うべきなのに「れる」と言ってしまうのがら抜きで、ふだんの話し言葉としては、もうだいぶ慣れてそんなにおかしいとは感じなくなってきているものもありますが、改まった場面で聞くと印象がよくないものもあります。また、文章化すると、ら抜きは少々間の抜けた感じがするので修正せざるをえません。
 「い・ない、起き・ない、顧み・ない、見・ない」は上一段活用、「続け・ない、建て・ない、集め・ない、始め・ない」は下一段活用、い・られる、起き・られる、顧み・られる、見・られる、続け・られる、建て・られる、集め・られる、始め・られる、となるので、「ら」を言わなければら抜きということになります。カ行変格活用の「来る」は、未然形「来(こ)」に可能の助動詞「られる」が付いて「来・られる」となるのですが、「可能動詞の形は来れる」だとする辞書もあるようで、どちらでもいいというか、微妙ですね。
 もちろん、「ら」がないほうが可能表現であることがはっきりして分かりやすいという場合もありますから、一概に「ら抜きはだめだ」などと言うつもりはないのですが、やはり「ここにいれることが」は「ここにいられることが」と言わなければいけません。「いれる」だと、一瞬「入れる」かなと迷いますし、何よりも品がありません。知性が売りで、しかも、広報担当の女性が「ここにいれることが」などと言ったのでとてもがっかりしました。要するに、「ら」の扱い方でその人の品位をうかがい知ることができるのですよ。( ̄д ̄;)ヒィ~コワ~。
コメント (2)
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